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自閉・情緒障害特別支援学級と知的障害特別支援学級の決定的な違い

皆さんは、
自閉・情緒特別支援学級と
知的特別支援学級の何が違うのか
ご存じでしょうか?

私は、これまでの教員生活で
以下の特別支援学級を受け持ってきました。
・自閉・情緒障害特別支援学級
・知的障害特別支援学級
・言語障害特別支援学級

それぞれの特別支援学級へ入級する
主訴は1人ひとり違います。
障害種や特性、抱えている困難さも
1人ひとりちがいます。
だから、特別の教育課程を編成するのです。

そんな子供たちが、1つの教室で
1年間共に生活をするのです。

私自身、どの特別支援学級担任をしていても
やることは、ただ1つ。
目の前の子供たちの成長のために
学級経営をする。授業をする。学校生活のサポートをする。
ほとんど、変わらないのです。

では、自閉・情緒障害特別支援学級と知的障害特別支援学級の決定的な違いとは、一体何なのでしょうか?

結論から申し上げれば

知的障害の有無が、教育課程の編成に大きく影響します。

もっと簡潔に述べると

自閉情緒特別支援学級は
自分の学年と同じ学習内容で学ぶ

知的障害特別支援学級は
自分の学年より下の学年を学ぶことができる

上記の2点です。
教師としては
自閉情緒特別支援学級担任であれば
その子の学年と同じ教科書を確実に習得できるように学ばせます。

ただし、障害の特性や理解の偏りがあるので
個に応じた配慮が必須です。

配慮がいらないのであれば、一斉指導で学べます。
特別支援学級で、小集団で個に応じた配慮や支援を求めて学びの場の変更を希望したのです。

自分の学年の学習内容を確実に習得させます。
中学校、高校、大学と本人の可能性を潰さないようにー
二次障害や三次障害を引き起こさないようにー
楽しい学校生活を送れるようにー
自閉情緒特別支援学級担任の役割です。

一方、知的障害特別支援学級は
自分の学年より下の学年を学ぶことができます。

「学ぶことができる」というよりも
「学ばなければならない」の表現の方がよいかもしれません。
自分の学年の学習内容では理解が難しいからです。

実際に、6年生の子どもも
1~2年生の学習内容を繰り返し学ばせていました。

知的障害特別支援学級に在籍する子どもへの指導は
日常生活に即した実際的で具体的な学習をすることが大切です。

日常生活に即した学習をすることで
体験的に知識を習得することができます。

知的障害のある子どもは
・教科書を読むだけでは理解が難しい
・話を聞くだけでは理解が難しい
・抽象的な表現や内容では理解が難しい
・コミュニケーションが苦手である
・社会のルールやマナーの理解が難しい

など、様々な困難さが予想されます。
これらの困難さを日常生活と関連させ、
体験を通して学ぶことで
今後の社会生活で生かすことができます。

つまり、知的障害特別支援学級の子供たちの目標は
社会で生きて働くスキルを身につけることが最優先です。
様々な福祉のサポートを受けながら就労し、働くことができる人材育成といえばよいのでしょうか。
そのためにも、日常生活に即した具体的な学習は
就労し、働く際に生きて働くスキルやマナーと
関連していることが望ましいです。

お金の使い方や、余暇の過ごし方も学習内容に含まれます。将来をイメージしながら、指導・支援をしていくのがよいでしょう。

以上
自閉・情緒障害特別支援学級と知的障害特別支援学級の決定的な違い
について記事にまとめました。
皆さんの、参考になれば幸いです。

今日の記事は以上になります。
最後までお読みくださりありがとうございました。

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