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2.14 高級食材
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キャベツひと玉、だいたい1200gあるらしい。まぁ、立派なキャベツのはなしではありますが、そんなものらしい。そのキャベツの値段が高騰しているということなんていうのは、いまさらのはなしながら、高騰前は100円から150円ぐらいだったろうか。高騰したキャベツ。わたしが実際確認したところで500円から800円。企業努力か若干値段が抑えられてきた感じもするが、キャベツを食べるのも剣呑なことだ。1200gのキャベツが800円だと……グラム150円!おぉ、高級食材!
その、庶民にとっての高嶺の花、高級食材キャベツをまるまるひと玉買ってくる。なんなら、棄てる外葉だって相当な額である。それを、迷うことなく二、三枚棄てる。いやぁ、藝人は売れたいもんですな。ははは。で、そのキャベツをざくざく切ってつくるのは、お好み焼き。お好み焼きは粉物であって、考えてみればキャベツ料理なわけで、そのキャベツを300gも使うんだから豪気な料理です。時価450円也。
お好み焼きときたら豚にはじまって、手のこんだところで牛すじ、海老やイカのミックスなんかがスペシャリティといったところ。と、言うのは、今やむかし。土台となるきゃべつが高級食材なのだから、なにがこようがそんなものはつけ合わせにすぎない。だったら、素焼きだよ、素焼き。と、言いたいところではあるものの、豚玉。いいじゃない、王道ですよ。キャベツのあまさを引き立たせるためだけの、豚の脂。
キャベツのグルタミン酸あってのお好み焼きだ、長年他の食材を支えてきただけの存在感がキャベツにはある。まさに、下積時代の終焉だ。
年末にはひと玉3600円ぐらいになっているにちがいない。その時は、また、とんかつとキャベツの千切りについてあらためておはなしすることにしよう。
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