必殺ブローを手に入れ補導された話Ⅳ
前回までの実録
要約Ⅰ
ゲーセン帰りに不良集団に囲まれてカツアゲに合う。無慈悲な暴力に抗うスナフキン(私)が偶然繰り出した拳が必殺ブローだった。
要約Ⅱ
地域のゲーセンは中高生に支配されていた。支配体勢の瓦解を目論み、少年達は熱きオモイを拳に込めて必殺ブロー習得の修行に勤しむのであった。
要約Ⅲ
ゲーセンに潜む悪童に狙いを定め、必殺ブローの再現実験に成功させたスナフキン(私)達。ついに東京下町エリアで生き抜く術を手に入れ戦いは次のステージへの突き進むのです。
地域のゲームセンターは”週間少年ジャンプ愛”とゲームの技量のみが支配する新しい時代に突入し、少年達はハイスコアと獲物を求めし狩人へ成長し舞台は次のステージへ。
今回はその続きから。
獲物を求め
オウムゲーム教
中高生が蔓延るゲームセンターNに小学生も同じ土俵に入る事に成功し、学区外の少学生にも知れ渡り、小学生がコゾってここのゲーセンに押し寄せてきたのでした。
烈火の如く熱いゲーム愛に燃える少年の瞳は紅く染まり、午後の3時以降はさながら、王蟲(オウム)が群がる光景だと伝記に酷似していたそうです。
定番人気ゲームの魔界村、ファンタジーゾーンは既に我々、小学生キッズの支配下にあり、トップスコアをほぼ我々小学生達のイニシャル記入で独占さていました。
なぜ、このエリアの小学生がゲームが巧いのはカラクリがあります。この地域(TOKYOキューポラ・アンダーグラウンド)は実家が商売してる人や共働き夫婦が多く、子供達が家でファミコンばっかりやって【たまり場】にならないように進学塾(塾)または習い事に行かせるパターンが対策として施されているのです。その為、少年達の多くは、学校下校直後の放課後→ゲームセンター→塾という行動サイクルで生活を余儀なくされるのです。
結局、自宅がたまり場にならない代わりにゼームセンターが子供たちのたまり場になるというオチ。
たまり場と化したゲームセンターの少年達は限られた小遣い、時間制限ででやり繰りをするわけです。1つのゲームをワンコインだけで代打ち(代替えプレイ)をしてゲームオーバーを回避する術を編み出して少しでもプレイ時間を長み引かせる。苦手な場面になったら交代を繰り返し、集中力欠如したらプレイ交代などし攻略情報を共有して作業にあたる。
このようなカラクリでハイスコアを小学生達が独占するのです。
集団による数の暴力でゲーム攻略。
まさに少年ジャンプ愛の賜。
友情パワーを如何なる時も忘れてはいないのです。
オタク第一世代を揶揄した彼女を求め
スナフキン(私)は、何か物足りなさと切なさが子供心に感じていました。ゲームの技量が支配し活気あふれる店内で何が不満なのだと思われるかもしれませんが、子供の欲望は素直of素直。
新作ゲームが稼働すれば即時やりたくなる。
🙈サルのようにやりたがる。
若さゆえに無いものを追い求めてしまう、なんて業を背負った漢達(オトコ)たちなのだ。
ここ、地域の聖母たる女神の存在。
彼女を求め少年達はうずいてるのだ。
女神の名はモモ。
未だ見ぬ伝説のゲーム筐体は『ワンダーモモ』というゲーム。
これがやりたい。このゲームセンターNにはないのです。
私達はゲームセンターの店主に何度も麗しい瞳で訴えても渋い顔や煙に巻かれる。少年達は導入されない哀しみが覆いかぶさった。
彼女に逢いたいと思う業は深ければ深いほど求めてしまうのでした。
そう、ユートピアはまだ完成してない。
エリアを拡大し聖戦を仕掛けるしかないと皆は感じていた。必殺ブローを手に入れた私達はもう怖いものなしだった。
次なる獲物を求め彷徨い、必殺ブローは静かに時を待っていたのです。
昭和レトロゲーム情報
魔のトライアングル
デルターゾーンの先へ
私達はそのゲーム『ワンダーモモ』を求めて遥か先の植民都市ブクロー(池袋)や泡風呂都市ニシカワ(西川口)、東部の聖都西新井大師方面(西友の屋上)まで遠征しないと中々プレイをすることができませんでした。
そしてまだ見ぬ世紀末覇者拳王(仮)に遭遇する確率がある。どヤンキー遭遇は必然だった。駅そば繁華街のゲームセンターを支配地域の拡大は危険を犯す冒険だった。
スナフキン(私)達だけで駅前繁華街の修羅エリアに到達することができるのか未だ半信半疑。必殺ブローを手にいれたとて容易くないのは薄々理解できた。
TOKYOキューポラーアンダーグラウンド(下町)は、殺るか、殺られるか。ヒリヒリした研ぎ澄まされた感覚だけが生死を分ける世界。計略、知略、武力、容姿、運、財力の総合力が試される場。エロ本を単品本屋で買う勇気以上の度胸がいる。それが、魔のトライアングルと言われる所以なのだ。
通行手形を渡して北の埼玉西川口方面、浦和方面の駅前は素晴らしいゲームセンタ-が多いと聞くが、塾と高校が乱立しており小学生の私達のスキ入る場所はない。
千住含めて西新井方面も危険度がmax。防具なしでは死んでしまう。鎖帷子(くさりかたびら)を装備しないとパキスタン人にキルされると噂されている。
植民都市イケブーは”みんな大好きファンタジア”は親同伴じゃない夕方は豚箱送り。何しろ人が多い上、💯%カツアゲに合う。
もう一つ決定的な理由がある、広範囲デルタゾーンを越境してまで『ワンダーモモ』をするためだけにスクールライフの話題についていけないリスクが厄介極まりない。遠出することは寝落ちというコースが鉄板なのです。
子供達だけで自転車で行くと警戒心と注意力を怠る事ができず、精神的にも肉体的にも負荷がすごく疲れ切ってしまうのです。とても、夜9時の『家の子に限って』『なるほどざワールド』『毎度、あ騒がせします』などの人気番組まで起きていられない。
既に必殺ブローなど忘れるぐらいにこの恐怖の逃走ゲームに私達は虜になってっ繰り返した。
<思い出横丁>
余談ですが。。
昔、赤羽ー池袋赤羽間この黄緑黄色の電車。覚えてる人いますか?
めっちゃ短い区間の電車で池袋までこれに乗って原宿や新宿に親とよく出かけた思い出があります。この電車が後に最凶の電車になるとは当時は思いもしませんでした。
赤羽駅 - 武蔵浦和駅 - 大宮駅が直接開通した時、近所の子供会でみんなで乗りにいきまいた。JR東日本さんが地域の子供達を招待してた記憶があります。子供に優しい時代だった。※小学校はたしか埼京線開通の記念日で休校だったような。。。
格の違い
悶々解消方法
そんな悶々とした日々を過ごしていた私達なのだが、リーダー格のK君がガス抜きを皆に提案してきた。※リーダー格は気遣いもできるってのがポイントだよなあ。
例のターゲットをみつけ(弱そうな中高生=シャバ僧)をみつけて砂利小石投げをして逃げるというスリルをやらないかという流れになった。
※詳細は前回、前々回の記事参照
彼いわく、映画ロッキーをVHSビデオで見たらしくパンチを貰わず、彼は一発で必殺ブローを叩き込んでやるって息巻いてる。
エリアを拡大し聖戦を仕掛けるしかないと皆は感じていた。必殺ブローを手に入れた私達はもう怖いものなしだった。
そこにシビれるあこがれるうううう
店に入るなり、弱そうな相手をみつける、何度もチェックをして逃走経路も入念にして逃げる用意をしている仲間もいる。
砂利と小石を準備し、配置に突く話し合いをしない間にK君は一目散にターゲットに向かって忍び足で近づいた。
いつもなら、砂利を当て、気づかれて向かってくる相手に対して『必殺ブロー』を当てる段取りのはず。
彼は違った。
スル、すると近づき、ゲームをしてる相手の対面に忍び寄り、喉もとにパンチを食らわせた。
もう、びっくり仰天、俺たちは余りの突然の出来事にポカーンとした。
(;゚д゚)
(;゚д゚)
(;゚д゚)
(;゚д゚)”””””;゚;゚ウッソーーオオオ
(;゚д゚)
マジで。
普通する?
ゲームしてる人に忍び寄って、いきなりパンチ!
K君は大声で叫ぶ。
『見たか~、これがロッキーだ、
えいどりあーーーーん』
『えいどりああーーーーーーん』
エイドリアン今必要?
あっけに取られてる間に彼は店舗の外に出ていき自転車にまたがってる。
私達は4、5歩も遅れた。
これはヤバい、この中高校生に捕まったら半殺しじゃすまない。
計画にないこの展開、スリルがより加速した。
もう、心臓が口から出るかと思うほどのドキドキをしながら自転車に向かった。予定調和にない事をやりやがった。
K君、君は凄い。
俺たちだったら出来ない事を平然とやり抜ける。
圧倒的な凄み、度胸全てがパーフェクト!
感心してる場合じゃない、私達は一目散に出口に向かう必要があった。彼の仲間だと完全に気づかれてる。ここからは命をかけた遣り取りだ。
K君以外の俺たちは命を縮めたオモイで自転車に向かって走り出した。
狂気の時代はこれからさ
皆がこいつには敵わない。
K君がリーダーなのだという行動で示された。
昭和後期のジャイアンポジションに居座る奴はマジで頭おかしい。
普通さああああ、
いきなり人を殴るなんてできる?俺たち凡人にはその発想すらわかない。
しばらくして、予定していた集合場所に皆が集まってきた。
k君『どうだ、みたか!あのパンチ』そして
『エイドリアーン』
と叫ぶ。
大爆笑。
もう、皆で『エイドリアーン』のと次々と下手っぴなシルベスター・スタローンのモノマネをしていきました。
爆笑、腹がよじれるくらいに笑った。
『エイドリアーン』草
『エイドリアーン』草
『エイドリアーン』草
人は、スリルの後は感情制御しずらいのかもしれない。吊り橋効果ではないが極度の緊張状態から笑いに転じたら大爆笑の渦で満たされるのです。
人を殴ったという罪悪感なんて頭の中から消え失せてた。。
それほど、今回の逃走劇は楽しかった。
少年達は恐怖からのスリルが1週回って笑いしかない。
笑顔、笑顔、笑顔。
人を殴っておいて
『えいどりいいいあああああーん』ってロッキーのように叫ぶ。これを笑えない人はこの世にいないのではないだろうか。
私達が狂ってたのか時代の空気が歪んでたのか。
おそらく両方だろう。
今にしてみれば、人を貶し、小馬鹿にしておちょくるテレビの影響を直撃に受けていたからだと思う。既にギャグや笑いがあれば全てが良しとなる。そんなカルチャーは正常だったのだろうか。
毒されたバラエティー感覚は今の時代にも引き継がれてるいると私は思う。
未来の若者には異なる子供時代を切に願っています。
tokyoキューポラに起こした奇跡。
友人K君がロッキー・バルボアの奇跡を再現させた事実と少年達が暴走する狂気の世界。
当初のワンダーモモをプレイする願いより、
この逃走劇が一番の遊びにどっぷり使っていくのです。
逃走ジャンキー
エスカレートして中高校生を煽って逃げるスリリングを楽しんだ。捕まればぶっ飛ばされる。この恐怖の遊びは僕らを虜にさせた。
もう、必死に逃げる。チャリンコの速度だけじゃない、逃走経路の選択ミスや会えなく高校生に捕まる運の要素がたまらない。友情パワー見せつけて陽動する、駆け引きが醍醐味。
もう、すっかり必殺ブローとか『ワンダーモモ』とか頭の片隅から消え失せるほどこの逃走ゲームに酔いしれた。
怖い、怖い。
だけど、小石をぶつけて気づかれるまでのイタズラ感、見つかってからのダッシュするまでのハラハラ感、取っつかまれた時の恐怖が私達を駆り立てる。
弱そうな相手をあえて狙い、捕まっても必殺のカウンターをお見舞いさせるバイオレンスと爽快感も味わえ、絶対に逃げ切れる安心感もあり、何よりもゲーム性、地の利を活かした作戦などなど数え切れない魅力が詰まっていた。そしてこの遊びにのめり込んでいった。
僕たちはこの遊びが止まらなくなって遊びの不動のレギュラーになっていったのです。毎日でもやりたいぐらいだったのです。
HUNTER☓HUNTER
弱そうな中高生を見つけるために、自分達はエリアをどんどん拡大して行くことになり、毎日学校で弱そうな中高生がいるような場所を皆で毎日話し合うまでになっていった。たまり場や公園を散策しまくった。
まさにHUNTER。
数をこなせばこなすほど、僕らは慎重さや計画性は杜撰(ずさん)になっていった。単純に逃げる事だけが目的になり次第に逃走経路を二手に分ける事すらやらなくなっていったのです。
これが仇となる。
事態は突然終止符を打つことになり、
事態は急変する。いつまもでこんな危険な遊びが続くわけがなかった。
ミスっちまった。
ポリスランデブー
私達が怒らせた中高生の内一人がが警察に被害届けを出していたのでです。私達は多い時は十数人で中高生に小石を投げてた時もあった、彼らの視点でみれば小学生の暴徒が襲いかかるという感じにでもなっていたのでしょう。
いつも通り、公園で中高生らしき学ラン姿をみて弱そうかどうか品定めをし獲物を狩るように準備に入っていた時に仲間の一人友人O君が婦警に職務質問に答えていた。もう逃げる事しか頭がいっぱいで友人O君が何を話してるのか疑問を抱いていなかったのです。
おそらく、これからやる事、
いつもやってる事をペラペラペラと話したのだと思われる。
友人H君がいつも通り中高生に砂利(小石)を投げた瞬間!
『ピーーーーーーーーーピッーーーーーーー』
『はいーーそこの子供たちーーーーー』ガッ
『ピーーーーーーーーーピッーーーーーーー』
『はーーい、子供たちお話のじ・か・んでえええすうううう』ガッ
拡声器の声と交通汽笛が鳴り響いた。
僕たちは逃げだそうと準備していたが、他の警察官も既に配置されていた。3人ほどの婦警、警察管に公園を封鎖されていました。
自転車が通れる場所をすべて関止めされた。
万事休す。
何処となく不穏な空気感となんかヤバいぞって感じ取った私と直ぐ側の友人で自転車を置いて逃げる判断をしました。
一目散にチャリを置いて逃げ出した。
警官に捕まった少年達の行方
種目:100m ポリスメンvs私
公園を出て路地を逃げだしたまでの判断は間違ってないと今でも思ってる。
しかし、所詮子供の走力。私は1500m以上長距離が大の苦手。
すぐに警察に追いつかれてヘッドロックをされた。
息切れして、健闘むなしく確保されました。
(昭和時代の警官は子供相手でもヘッドロック、柔術を本気で駆使するぞ!)
そして少年達9人~12人程度を取り囲んで警官達が聞き込みをするという異様な光景がそこにはありました。
各自がそれぞれ、氏名と自宅の電話番号を聞かれみんなで警察所に行く形になったのです。
最初はパトカーに載せろとか、ピストル見せてとか、無線機を触らせろとか
わちゃわちゃわちゃしていたが、一人の警官がコワモテでこう言い放った。
警官『お前達だろ、石投げてる子供集団は!今から親に連絡するからな!』。
この最後の決め台詞。事態を悟った私達は親が警察署が迎えにいくといく
非常にヤバい事態に陥った事を悟った。
そして、子供心に拘置所に入り、カツ丼がでる取り調べを受けるのではないかと不安が襲った。実際は人数が大多数で、みんなで警察と一緒に並んで自転車を押してる姿なので何処にも緊張感がなかった。
(※この夕暮れ時の風景が私は今でも思い出して笑ってしまいます。)
警察管に引率されて子供たちがゾロゾロと警察署に向かって行く姿はシュールな姿人目を引いた。みんなでワクワクしながら食っちゃべりおながらななので怖さとか微塵もなかった。なんだが正義ヒーローになった気分もした。
勘違いもココまでくると救いようがない。
そして、交番ではなく○○○警察署の正面にきたら、それぞれの親たちがそこに顔を並べて待ち構えていたのです。
一気に血の気が引いた。
少年の正義は自己保身、舌戦に持ち込め!
警察所にソロゾロと入館しロビーの踊り場で待たされる事になった。
初めて入る警察署に物凄く感動と興奮を覚えたのを覚えています。
日頃テレビドラマで見てる警察署のシーンで全く同じだけど、騒々しい雰囲気はなくTHEお役所という感じでテキパキ事務処理を皆が慌ただしく処理してる感じです。
地方公務員なので当たり前といえば当たり前。恐らく、警視庁本丁とか総本山なのでエリート官僚が揃ってるからまた雰囲気は違うのかもしれません。
時折、警察官達が私達に視線が気になったのを覚えてます。
コソコソと耳打ちしてたのかもしれません。
『あの子達ね、不良達を石を投げてる馬鹿な集団~ヒソヒソ、プークスクス』
そう、我々は指名手配のごとき有名グループになっていたのです。
しばらくして、少年課担当係が複数出迎えた。
親御さん方も揃いましたので、それではこれから大事なお話をします。とかなんとかうんうぬん。。。
物凄く怖い顔して難儀で神妙な顔をされているので今でも覚えています。
被害届けを出した少年も未成年、私達も14才以下。ようは事件性もなく非行少年でもない、ただの子供同士の喧嘩でもない。
早い話、見かけ不良ぽい少年を集団で挑発して喧嘩を仕掛けてる。
この行為そのものが悪いというのだ。たとえ、相手が不良悪人であっても集団で襲うのは子供達のすることではない。まして、喉を殴るなんて、下手をしたら相手は死ぬ可能性だってある。厳重に注意をされた。
しかし、俺たちはTOKYOキューポラキッズ!
警察官に『はいそうですか。』、なるわけがない。
親もいる手前、ここは三者間の駆け引き度合いが必要と皆が感じた。
頭脳派5番手のAB君(後に武蔵中合格)が機転を利かしたのを鮮明に覚えています。彼はこう言い放った。
「学生服着てるのにタバコを吸ってるから、
俺たちで成敗したんだ、高校生に小学生の俺たちにも戦う権利がある!
数と武器をもって戦う俺たちに公共の正義がある!」
一同、起死回生の大合唱。
スナフキン(私)「そうだ、そうだ」
G君「俺たちのほうに正義がある!」
K君「なんで、俺たちが怒られるんだーー!」
集まった親達はもう、困りかねて、泣き出す寸前。
中にはほっぺを叩かれてる友人もいたと思う。。
※恐らく呆れて泣き叫びたいんだと親になった今にしてわかります。
ゴメンナサイ、クソガキで。。
数分ひと悶着あったが、皆がおちついて親たちが警察官と話し合いをして待たされる事になりました。そこで私達は親達が警察官にめっちゃ怒られてるのを目撃した。
そして、私達は自分達のしでかした遊びがヤバい事態になったとやっと理解できた。親が泣いてる姿を初めてみたのです。
どこか心が締め付けるオモイがした。
ガキに凶器を持たせるな。
このようにして「必殺ブロー」は封印する運びとなった。
各親に引きとられ、心に重い重石を付けられたような感覚で警察署を跡にしたのです。
ーGood bye jail ー
エピローグ
いつかの少年
私が社会人成り立ての頃だったか、あるニュースが目に止まった。
渋谷でギャングが喉を殴り相手が重体になったという報道が流れてきた。
ゾッとした。
封印し、門外不出となった「必殺ブロー」が街で使われてたのです。
TOKYO武南地域の悪ガキ共の風習として、年上の教えを代々引き継ぐ系譜を重んじる傾向が強い。当然、悪い奴は悪い奴の手口、遊びを皆が下の世代に引き継がれていくのです。
おそらく、私達の友人の中で兄妹がいる者がいる。人知れず格上にも通用する中指の第2関節を突出させた「必殺ブロー」で暴れてる少年達がいても不思議ではない。
平成時代は子供悪ガキたちの勢力構図には地域差と系統は絶えず揺れ動く。
チーマーが強い時代もあれば、昔ながらのヤンキー系が主力の時もある。カレッジチャラ男系が強い時代もある。
下世代になればカラーギャング抗争などTOKYO下町の小学生は変化に富んでいる。そして何らかの影響を受けて育つことになるのです。
頭脳、知略、戦略、武力、財力が全てを備えてスクールカーストを超えた戦いがこのTOKYO下町では繰り広げられてる。
いつかの少年のように、
偶然編み出した必殺ブローは今日もどこかで獲物を飼ってるのかもしれない。
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最後までお付き合いありがとうございました。
リアルノンフィクションで実名などは特定できるような表現は控えさせて頂きますが当時の雰囲気など文章力ない身でですが後世に残したく纏めてみました。
雰囲気が伝わってほいしいい。。。
※時間ある時に誤字脱字は修正していきます。
毎度ごめんなさい。
■ 次回予告 ■
新章 夏休みシリーズ
タイトル:インフィニティ
・アイスキャンディなしには語れない
・TOKYOキューポラ地域はテクニック勝負
・さじ加減
<おまけ資料>
ただのオッサンの備忘録ですが、応援コメントなど頂ければ励みになります。