幸田進・著『薩長と最後まで戦った男 越後長岡藩家老・河井継之助』が第27回日本自費出版文化賞で入選しました
第27回日本自費出版文化賞・入選
9/5(木)、第27回日本自費出版文化賞が発表され、小社で出版された幸田進さんの『薩長と最後まで戦った男 越後長岡藩家老・河井継之助』が「小説」部門に入選しました。
718点の応募作品の中から、大賞には「地域文化」部門から『海と大地と共同の力 反CTS金武湾闘争史』金武湾闘争史編集刊行委員会(ゆい出版)が選ばれ、色川大吉賞1点(新設)、部門賞7点、特別賞7点、シルバー特別賞1点(新設)も選出されました。
第27回の表彰式は、11/9(土)アルカディア市ヶ谷(東京都千代田区)で開催されます。
◆第27回日本自費出版文化賞の最終結果(2024年9月5日)
◆自費出版文化賞、各賞決まる(2024/9/6朝日新聞)
◆日本自費出版文化賞について
新たな河井継之助像を描く
『薩長と最後まで戦った男 越後長岡藩家老・河井継之助』
幕末・越後長岡藩の家老で、北越戦争の中心人物の一人、河井継之助。人柄や時代性などから様々な書籍に取り上げられ、もっとも有名なものは2022年6月に映画化されて話題になった司馬遼太郎の小説『峠』だ。
本書では幕末の世で、多くの人と出会い成長し、長岡の藩政改革に力を尽くす継之助の半生を、江戸へ向かう姿から越後戦争の激戦で没するまで、生き生きと描いている。
司馬遼太郎作品との大きな違いは、主人公継之助がキリスト教的倫理観を藩政改革のよりどころにする点。特に影響を与えたのは横浜での寄宿の際に出会った宣教師タムソンとその助手志野であり、その姿が要所で描かれる。もちろん、メインとなるのは継之助の成長だが、司馬遼太郎が「武士道」を柱にしたのとは大きく印象が異なる。著者は、この一編は「キリスト教文学」の側面を強く有していると述べる。
著者の幸田氏は1930年2月10日生まれの94歳。
本作の元となった小説を同人誌『新文学山河12号』(1989年)に「北越の竜」の表題で寄稿、「歴史読本」にも書評が載った。今回、人生の最後に何とか書籍化し「できるだけの人の目に触れ、できれば手に取って読んでいただきたい」という著者の希望を形にした。
(参考)
前回、第26回日本自費出版文化賞の受賞・入選作品を手に取ってみる事ができる巡回展を栗東市立図書館で9/22㈰まで開催しています。どうぞご覧ください。