パトリック・ロジェ「ドームアソート」の感想
なかなか良いお値段なので、手を出すか迷ったのだが…我慢できずに購入してしまった。今回はパトリック・ロジェのチョコレートを食べた。
随分と薄いケースに入っているなと思ったら、缶だった。スムーズに開かなかったので強引に開けようとしたところ、チョコレートが一部ひっくり返ってしまった。割れやすいチョコレートらしいので、一瞬かなり肝を冷やしたが、幸い無傷で済んだ。開封は慎重にするべきだ。我ながら浅はかだった。
それにしても、なんて美しいのだろうか。下調べの段階で何度も見てはいたが、やはり生で見ると感動する。まるで宝石だ。惑星だ。
写真の通り、このドームアソートは3種類のキャラメルチョコが3粒ずつ入っている。当然それぞれ味が違うのだが、食感など共通する部分も多い。このため、この共通する部分、すなわち全体的な感想を先に書いておく。
全体的な感想
まず、薄い外側がパリッと割れた瞬間に中のキャラメルが一気に溢れ出すのだが、これが液状といって良いほどにトロトロで驚いた。1口で食べないと、うっかりこぼしてしまいそうなほどだ。そして、口の中にキャラメルの味が広がったあと、キレのあるビターチョコが口の中をキリリと引き締め、あとは何事もなかったかのようにスッと消えていく。このビターチョコの苦味は、いつまでも続くような強いものではなく、舌をリセットする程度の軽いものだ。まとめると、味の立ち上がりから終わりにかけての立体感がとにかく見事だった。マジックのショーを見せられているような楽しい感覚だった。
では、次は3種類それぞれの感想。
ライムキャラメル
キャラメルである事を一瞬忘れるほどのライム感。フレッシュな果汁を思わせる鮮やかな酸味が、口いっぱいに広がる。ライムの印象が強いため、3種類の中では最もキャラメルの味は控えめに感じられた。また、味わいに最も強い緩急があったのもこれ。
ラベンダーハチミツキャラメル
濃厚なキャラメルとハチミツが、互いに主張して、境界線を曖昧にしながら溶け合うような、官能的な甘さだった。ハチミツの香りも素晴らしく、何ともいえない多幸感に包まれた。3種類の中では最もキャラメルの味が強く感じられた。
ピーチキャラメル
キャラメルの濃厚な甘さと、桃のフルーティな甘酸っぱさ。3種類の中では、甘さも酸味も中間ぐらいで、これまた美味い。
思い切って購入してよかった。繰り返しになるが、本当にマジックのショーを見せられているような感覚だった。とても美しく、何より美味しかった。ロシェの方もいつか食べてみたい。
<資料>
・高島屋オンラインストア 商品紹介ページ
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