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【詩】生まれてきてから

あの花と
この花の色

風に揺れる

他に意味もない

ただ生まれて咲いた
道端の花


僕ら人間は
洗濯物を干して
出かける支度をしていた

ひと口飲んだ紅茶が
マグカップに置き去り

駐車場にいる猫が
花の香りのする方へ
歩いていった

僕らはそれを見ている

あなたに伝えるためだけに
生まれてきた言葉のこと


花がふたつ
揺れる

冬になれば枯れて
いつの間にか消える

花を見つけた僕ら
人間と猫と

明日も咲いて