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【詩】春風よ

眠っている感情を起こさないように
生きていた日々を
吹き飛ばした朝の風は
今までで一番冷たかった

自分だって分かるわけもない
真っ黒な領域に手を伸ばして
揺らぐ心を
強く保って

華やかじゃなくていい
なるべく長く
きれいに咲いてほしい
自分勝手な願望

私たち
いつか消えていく

また会えるのならば

流れに任せて
風とどこかへ

流れる記憶の中
たくさんの人

大切な人
また会えるのならば
風と