少しでも思春期男子に話して欲しくて、私が「聞く時に気をつけてること」をまとめてみた。
「うちの子、ほんとに話さなくって。」
保護者会や道で他のママ友に会った時に出るよく出るこの発言。子どもが大きくになるにつれ、増えてくるお悩みではないかと思います。スタッフとして関わっている公文教室でも親御さんからこんな声をよく聞きます。
特に男子はなにか聞いても「別に」「忘れた」ばかりで、「聞きたい話しが全然出てこない!」なんてこと多いのではないでしょうか?
今日は、子どもが「もっと話したい!」と思ってくれるような、思春期の子が大事な話をしてくれるような、親としての「子どもの話の聞き方」について考えてみました。
子どもが話したくなくなる「聞き方」の落とし穴
私自身、二人の子どもを育て、塾の教師やコーチとして数多くの親子を見てきました。その中で気づいたのは、親の「聞き方」が子どもの発言に大きな影響を与えるということです。
子どもが小さい頃は、何でも「ママ、聞いて!」と言ってきますよね。でも、成長するにつれて、何だか話してくれなくなる…。その背景には、私たち親が気づかないうちにしてしまっている「聞き方のミス」があるかもしれません。
私がよく目にするのは、親が子どもの話を「正解」に導こうとする場面です。「それはこうするべきでしょ」「だから言ったでしょ」といった言葉は、子どもにとって心を開きにくいものです。また、子どもが何かを話している最中に、ついついスマホを見てしまったり、「ふーん」と興味のなさそうな様子を見せたりすると、子どもは「どうせ話しても聞いてもらえない」と感じてしまいます。
でも、安心してください。聞き方をちょっと工夫するだけで、子どもは再び「ママに話したい!」と思ってくれるようになります!そうなるために、私が普段、心がけている方法をまとめてみました。
私が思う「聞き方」のコツ
1.目を見て話を聞く
まず子どもが話し始めたら、しっかり目を見てあげること。「今、あなたの話を大切に聞いているよ」というメッセージが伝わります。これは、子どもが小さいときだけでなく、中学生のように大きくなっても。
子どもは大きくなるにつれ、徐々に親の顔を見て話さなくなります。けれど、親は体を子どもの方に向け、「聞くよ!」「聞いてるよ!」の姿勢を伝えましょう。
2.相づちをしっかり打つ
お母さんもご主人や、ママ友など誰かに話を聞いてもらう時に気持ちよく話せる方がいらっしゃると思います。その方はどんな風に聞いてくれるでしょうか?「えー!?そうなの?」「わー、面白い!」「知らなかったー」と会話の内容に合わせて、相づちを打ってくれると話しやすいと感じるのではないかと思います。
子どもの話を聞くときも、 「うん、そうなんだ」「それでどうなったの?」と相づちを打ちながら聞くと、子どもは心地よくなり、「もっと話したい!」と思うようになります。
3.判断を控えてニュートラルに
そして3つ目。私はこれが一番大事だと思っています。「判断を控えてニュートラルに聞く」こと。
子どもの話を聞いていると、ついアドバイスをしたくなりますよね。でもまずは「そっかー」「そうだったんだね」と、ありのままを受け止めてあげましょう。また、「どうせまた・・」という思い込みがあると、素直に子どもの話を受け止めることができません。「どんな話を聞かせてくれるだろう?」という好奇心をもった気持ちで耳を傾けられるといいですね。
親の聞き方が変わると、子どもも変わる
私も過去に何度も経験しましたが、親の態度が変わると、子どもの反応も驚くほど変わってきます。以前は話してくれなかったことを、突然「ねえ、ママ」と話し始めたり、学校での出来事や友だちのことをもっと詳しく教えてくれたりします。
そのために大切なのは、まずは「今日はどんな風に聞こう?」と意識を変えること。そして、実際に子どもが話しているときに「どう聞いてあげられるかな?」と自分に問いかけながら、実践してみることです。
子どもは都合の悪いことは親には話したくないもの、だと思う
そもそも、私が関わり方を変えたのにはある考えがあったからです。それは「子どもは都合の悪いことは親には話したくないものだ」ということ。
点数が悪かったテストのこと、友だちと揉めたこと、先生に注意されたこと、忘れ物をしたこと・・・。自分のことを振り返ってみると、親に不都合なことを話すことなんてありませんでした。
だって、怒られるし。いい顔しないし。いいことないんですもの。よっぽど窮地に追いやられたときか、そろそろヤバい・・・というときにしか相談しませんでした。
それを考えると、子どもたちだって同じだと思うんです。だから、“話してくれなくて当たり前”と思っておくと気が楽です。
ただ、本当に困った時、例えば「友達とのトラブルで学校に行くのがつらい」「成績が悪くて勉強するのがしんどい」「体調が悪い」など、大きな悩みやトラブルが起こった時はきちんと話して欲しい。手遅れになる前に。
そのためには「きっとこの子はちゃんと私に話してくれる」と思えるような信頼関係を、まだ何も起こっていない時から築いておくことが何よりも大切だと思うんです。
だから、日頃から聞き方を工夫して「あ、このお母さんだったらなに話しても大丈夫そうだな」と子どもに思ってもらうことを心がけてます。
それを続けていると、しょーもない話もしてくれるし、自主的に話すことはないけれど、質問すれば都合の悪い話もしてくれるし、大事な相談もしてくれるようになります。
さぁ、さっそく今日の夕食時からやってみて!
さて、今日の夕食時、あなたはどんな聞き方をしますか?いつものようにスマホを見ながら、子どもの話を「ふーん」と流してしまうのではなく、「今日はしっかり話を聞こう」と意識してみてください。
小さな一歩が、大きな変化を生みます。子どもとの信頼関係を少しずつ育てながら、安心して何でも話せる親子関係を築いていきましょう。一歩ずつ、丁寧に。そして、何より楽しみながら続けてみてください!。
お母さんが心を開いて聞いてあげると、子どもも必ず心を開いてくれます。さあ、今日から新しい聞き方を始めてみましょう!
\この記事を書いたのは/
大切なものを大切にできる毎日を
ライフコーチ しいはしさくら