[詩]生理の詩〜超生理〜
初めて血を流したのは小学校の最後の年だった
姉がいたので
なんとなくすんなりと受け入れられたけど
身体中の血が抜けるような感覚
再生される気もして
胸にふくらみを覚えたとしても
声が低くなったとしても
張ってきた骨と脂肪と肉に
気づいたとしても
あいつの眼差しがもしかして
変わったとしても
おめでたいよ
鮮血の血は
まるで赤い薔薇
緑の刺のある根を生やしながら
紅く咲いている
今何十年も経って
見つめるたびに
何度でも
その性別を思い知らされる
し
なんとなく
あの頃が
頭の片隅にちらつく
赤飯を炊いてくれるのは
いつもあの人
もし私の肉親に
男親しかいなかったのなら
どうだったのだろう
もう少し
どこか甘えたこの気持ちを
放すことができたのだろうか
おめでとう
それは
どんな性質を持っていたとしても
おめでとう
何かしらの数値が
急激に下がるのを感じて
何かが生成されているとも
発散されているとも感じる
おめでとう
私はそれでも
この性別で生まれて
この感覚を
味わえて良かったと思う
肉と血 血と筋肉 筋肉と脂肪
ワインとパン
毎月思い知らされているの
徹底的に女であることを