経営者夫婦の「ありがとう」の威力
夫が帰国して、半年ぶりに共同生活を送っている。
私たちはいわゆるZoom婚で、”リアルで”出会って2週間後に入籍をしたため、一緒に過ごした時間もほとんどなければ、リアルに対面していた時間も少ない。夫はアメリカに住んでいるし、私は日本に住んでいて結婚を決意したからだ。
昨年の4月に入籍をしたタイミングで2週間ほど一緒に時間を過ごし、その後夫はアメリカに帰国した。その半年後に日本で結婚式を挙げるのだが、夫はそのタイミングで日本に帰国。これが2回目の共同生活。
さらに、今回は半年ぶりに仕事で帰国していて、3回目の共同生活というわけだ。
夫が帰国して3日目が経とうとしているが、共同生活には早くも暗雲が立ち込めている。夫は多忙を極め寝ている時、食べている時以外はPCに向かい仕事をしている。
もちろん私が食事を作り、洗濯をし、掃除をして洗濯物を取り込んで・・と全ての家事をこなすわけだが、願っていたはずの夫のサポート役も段々と不満が募ってくるのだから不思議である。
根本的な原因はなんだろうか?
私の相手をしてくれないから?
私ばかりお世話を焼いてるから?
感謝されないから?
夫自身、心の底から感謝していると思うし、それは初日に言葉で表現してくれた。ただ、3日目となるとその感謝の言葉も少なくなってきて、そこがイライラの原因ではなかろうかと思い始めたのである。
おそらく私は「感謝の言葉」を期待しているのだ。
今や渡米準備のために専業主婦になった私だが、半年前までは大手上場企業で働きあげ、過酷な生活を送っていたこともあった。しかし、この観点から思い返せば、一つ一つの依頼ごとに対して感謝してもらえていた。気持ちの良い職場であればあるほど、上司や同僚も過剰なくらいに気に留めてくれて、感謝してくれて。その環境が実はとても大事だったんじゃないかと今更気づいた。
さらに、典型的な昭和な亭主関白な父親の世話を焼いている私の母親に目を向けても、小さな家事一つ一つに感謝されないことに苛立ちを隠せないのではないかと思えてきた。
「ありがとう」
この言葉があるだけでどれだけ救われるか。相手に求めるからこそ落胆や苛立ちという感情が沸き起こるのだが、やっぱり人間だもの。ありがとうって言ってもらいたいものである。認めて欲しいし、賞賛して欲しいものである。
専業主婦の根本的な原因は「感謝されないこと」に尽きるんじゃないかと思ったGW真っ只中であった。