ボードゲームのインタラクションを正しく評価する~3面指しをしよう~
こんばんは
ボードゲームにおいて、大きく議論されている項目に「インタラクション」というものがあります。
「インタラクション」とは、直訳で「相互作用」という意味で、ボードゲームでいうところの「他人との干渉」を指します。
「インタラクションが多い/高い」ということは、相手からの妨害など直接的か間接的かを問わず、他人の影響を受けやすいということです。
逆に「インタラクションが少ない/低い」ということは、相手からの妨害が少なく、他人の影響を受けづらいということです。
この「インタラクション」についてこの記事では比較的広めに捉えます。
それは、「相手からの直接的/間接的な影響」が実際にゲームに反映されているかということも含め、「相手からの直接的/間接的な影響」をプレイヤーが感じるかどうか、という視点で「インタラクション」を捉えます。
(インタラクションがあるかどうか、そしてそれを感じるかどうかという2つの意味です)
この「インタラクション」というものは多いから良い、少ないから悪いというものではなく、ゲーム全体のバランスによって評価されるものです。
しかし、この「インタラクション」という項目は多いと攻撃要素が強いと避けられたり、低いとソロゲーと呼ばれ避けられたりと、ボードゲーム評価に対してかなり頻繁に用いられます。
私たちは上手に「インタラクション」を感じることができているのでしょうか?
そこで、提唱したいのが「ボードゲームの3面指し」です。
私は先日、2時間くらいで3つのゲームを3面指ししました。
プレイしたボードゲームは、「サイズ」「エバーデール」「ウィングスパン」という重量級のボードゲーム。慣れた人でも、ある程度考える量があるゲームです。
やり方としては、プレイヤーは3つのテーブルを巡ります。
プレイヤーは手番が終わると手番マーカーを左隣に移し、他のテーブルへ移動します。そのようにして3つのゲームを同時間帯でプレイをします。
自分があるゲームを考えている間、他プレイヤーは他のゲームを進めており、大体の場合でテーブルを移動するたびに自分の手番になっています。
この遊び方をすることによって、各ボードゲームの差分を理解することができます。
通常はA→B→Cとゲームを遊んでいき、Aはどうだった、Bはどうだった、Cはどうだった、という風に順番に考えていきます。
しかし、同時にA,B,Cを遊ぶことによって、AとB、AとCなどをほぼ同時に考えることができます。
Aで手番中に考えていること、Bで手番中に考えてることは違いますが、考える量や難易度をすぐさまに感じることができます。
そうすることで、違いをより身近に感じることができます。
「Aは他のプレイヤーの動きを考えるな・・・」
「Bは自分のパズルをうまくいくことを考えるな・・・」
など、ゲームシステムによるインタラクションの違いをすぐさまに感じることができます。
そうして、「ああ、こっちのほうがインタラクションが強く/弱く感じるな」とそのゲームの性質を理解することができます。
ぜひ、時間とテーブルがあればお試しください。