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夢じゃないB'z登場。2024紅白歌合戦回顧録。

2024紅白歌合戦。
信じられないことが起きた。

本当に、B'zが出場した。

年末年始は休むのが恒例のお2人。
紅白なんて絶対出ないと思っていた。
だからニュースを聞いたとき、ガセネタだと思って信じられなかった。

しかし、2024年大晦日。
紅白にB'zが出ている。
夢じゃない。
ウソみたいだけど本当なのだ。

演奏するのは、朝ドラ「おむすび」の主題歌「イルミネーション」。NHKホールではなく、スタジオの映像だった。

「そりゃあ、B'zがホールに来るわけないよね」

B'z好きのひとりとしてテレビの映像を見守る。
私はこれまでずっと、B'zを心のどこかで気にかけていた。熱狂的なファンとは言えないが、応援する気持ちは今も昔も変わらず持っている。

還暦を迎えたというのに、お2人はカッコよくて色気ダダ漏れ。奇跡だと思う。ロックの本場じゃない、日本が生んだ奇跡。松本さんのギターテクニックも素晴らしいし、稲葉さんのボーカルも魅力的。

家族を差し置いて、私は旅先のテレビにかじりつく。

あっという間に歌唱が終わった。

「ありがとうございました~!」

司会者の声で、夢から覚めたような気持ちになった。

しかし。
B'zのお2人が階段を下りてきた?
ホールのお客さんも、司会者たちもざわつく。
見ている私も、何が起こっているのかわからず、テレビから目が離せない。

すると、ステージのバック画面が切り替わり、「B'z」の文字が浮かび上がる。画面の端で、バックミュージシャンのドラムスティックがくるくる回っている。と同時に、何度も聞いたメロディが流れた。

「これは、もしかして」

そう。
あの「LOVE PHANTOM」のイントロだ。

ここに、来るの?
ホールで、生で、歌ってくれるの?
本当に?

長いイントロの間、息をのんで見守っていたら、松本さんがギターをかき鳴らしながら登場。
ほどなくして、ボーカルの稲葉さんもステージへ。

「きゃー!!!」

ホールの観客の悲鳴か、それとも私の叫び声か。
はっきり言って記憶にない。
正直、どっちでもいい。

NHKホールと我が家(主に私)から湧き上がる歓声の中、名曲「LOVE PHANTOM」が始まった。旅館の中だというのに、大盛り上がりする私。夫が何度か私を制止しようとしたらしいが、記憶にない。騒ぎを見ていた子どもたちが、ゲームの手を止めて近づいてきた。

「お母さん。この人がB'z?南波さんがモノマネしてる」
「そうそう、ラヴィットで南波さんがマネしてる元ネタの人だよ」

気付けば、2人の息子は私と共に手拍子して歌っている。TBSラヴィットのおかげでB'zは知らなくとも、南波アナのB'zモノマネで曲の認知度は高い。特に番組で歌われる回数の多い「LOVE PHANTOM」は、子どもたちでも歌える。本物のB'zに触れた子どもたちは、すっかり魅入られていた。

紅白バージョンの「LOVE PHANTOM」が終わった。すると、ステージの映像が切り替わる。

「ultra soul」の大きなロゴが表示された。

うそ!?こっちも歌ってくれるの!!

信じられない気持ちと嬉しい気持ちがごちゃ混ぜになり、思わずテレビの前で拳を突き上げた。あやうく私の拳が当たりそうになり、夫がそっと避難する。暴力沙汰に発展しなくて何より。子どもたちも前のめりだ。私と子どもたちは拳を突き上げたまま、まるでライブ会場にいるかのような盛り上がり。

圧倒的なテクニックを誇る、松本さんのギター。
声量抜群でキレキレの稲葉さんのボーカル。
紅白で見られるなんて、本当に夢みたい。

夢のような時間はあっという間。
とうとう「ultra soul」も終盤に差し掛かった。

「夢じゃない あれもこれも」

本当に夢じゃない。
夢のようだけど、夢じゃない。
ステージも、盛り上がりも、本物なのだ。

最後の最後まで、お2人はかっこよかった。

最後の掛け声まできっちりキメた我々3人。
旅館だから飛び跳ねるのは控えたが、力の限り拳を振り上げた。

本当だったら立って飛び上がりたいところ。自宅だったら絶対にやってた。リアルタイムで見れたことは喜ばしいけど、旅先というのが実に惜しい。

おそらく、2024年でいちばん心が湧きたったんじゃないだろうか。個人的に悲喜こもごも色々あった濃い1年だったが、爆発的に家族でこんなに盛り上がったことなんてなかった。推しのジュビロ磐田の劇的な勝利すら霞むほど、心が震えた。

学生の頃より心のどこかで応援していたB'zから、とびきりのプレゼントが届いた。うれしいとか痺れたとか、感動を表すありきたりな言葉を飛び越えてしまうほど、B'zの魅力に酔いしれた数分間だった。ライブには行ったことがないけど、まるで目の前で見ているかのような迫力に圧倒された。

テレビの向こうのNHKホールも、大盛り上がりだった。観客ほぼ全員で飛び上がっていたように思える。あとからNHKプラスで見直したときも、確かにホールの観客の盛り上がりは最高潮だった。あんなNHKホール、私の記憶ではここ数年見たことない。

B'zのおかげで、2024年が色濃く忘れられないものになった。この熱狂が忘れられず、NHKプラスやYouTubeで何度も映像を見返している。Spotifyのプレイリストも、年明けからずっとB'z一色。

特に「LOVE PHANTOM」と「ultra soul」については、歌詞を見なくても歌えるレベルに達した。音痴が歌うので家族からするといい迷惑かもしれない。でも、B'zのおかげでノリに乗って家事をこなしていく私の姿を見たら、文句なんて言えないはずだ。B'zが紅白に出てなかったら、私は未だに胃腸風邪の影響で動けてなかったかもしれない。家事が渋滞してた可能性だってあるんだぞ。

それほど、B'zの紅白登場は私に大きな影響を与えた。

ちなみに、勢いでB'zのファンクラブに入ろうとしたら、夫に全力で止められた。

勢いで入るものじゃない。
ジュビロ磐田に米津玄師にB'z、
そもそも推しが多すぎる。

と、正月から諭されたことも併せて報告しておく。


B'zの曲は、こちらの記事でも登場します。

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