冷たい関係
我が家のプロ野球応援チームは、中日ドラゴンズだ。
野球は、地元を応援する主義。
ただ、1人を除いて。
二男は、なぜか阪神ファン。
去年優勝する直前から、阪神を一生懸命応援している。
理由を聞くと、強いからだという。
「まあね…」と、ゆるゆるドラゴンズファンの私は思う。
しかし、熱血ドラゴンズファンの夫は、二男が阪神を応援するのが気に食わない様子だ。
そして昨日。
阪神対中日の試合を、見に来た。
夫と二男は、ピリついた、冷たい関係になっている。
試合結果によっては、どちらかが機嫌悪くなる可能性が高い。
ゆるい中日ファンの長男と私にとっては、「中日が勝てば良いなあ」という具合。
しかし、夫と二男にとっては、絶対に負けられない戦いと言わんばかりの熱の入れようだ。
応援は熱いが、2人の関係は冷たくひんやりとしている。
さあ、どちらが笑うのか。
我が家の冷たい関係は、果たして解消するのか。
ゆるい中日ファンの私と長男からしたら、どちらに後で気を遣えば良いのかが決まる、重要な一戦となる。
よく冷えたビールを喉に流し込みながら、プレイボールを待つ。
試合中のわたし。
試合は乱打戦となり、10-8で中日が勝利した。
阪神ファンの二男の顔色を、恐る恐る伺ったら…
「やっぱり、中日応援する!!!」
まさかの寝返り宣言。
理由を聞くと、野球を見に来ても中日は勝てないから、弱いのが許せなくて阪神を応援していたらしい。
阪神が大好きというより、優勝したという実績を買っていたようだ。
二男が中日ファンに寝返ったこともあり、我が家の冷たい関係は無事解消した。
帰宅後、家で乾杯して、長い1日が終わった。