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ライクラブ

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#エッセイ

いちばんなんてない

いちばんなんてない

子どもが生まれていちばんよかったなぁ
って思うことはなんですか?

もう、生きてるだけで可愛い。

親の顔をしていた。
とても和やかで幸せに満ちた声だった。

何にも変えられない、唯一の感情。

いちばんなんてない。
いつも幸せ。

好きの極地的観測 C

好きの極地的観測 C

さて、好きに理由などいるのか。

いや、いらないだろ。

感情に言葉がついてくるわけないじゃないか。

数少ない言葉にこの感情を
ぎゅうぎゅうに詰め込んで
納得なんてできるわけがない。

どうしてもっていうなら

好きだ!

ただ、それだけ。

感情というグラデーションなものを
言葉という具体的なものに落とし込んで
共有しようなんて考えが
そもそもおかしい。

大好きだったら語彙力なんて
生まれた

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照明にBPM53とミストも

照明にBPM53とミストも

間接照明の暖かな光がゆっくり広がり、ぼやけた視界の奥には、モスグリーンの厚みのあるカーテンが見える。

温もりを与える木の机の上には、優しいピンクのマグカップが柔らかい舌触りに変わった白湯を抱えてちょこんと居座っている。

スピーカーからは、BPM53のPOPが静かに空間に振動を与える。語りかけるように歌うその曲は、目の前のことを丁寧にしようと初心に向くきっかけとなる。

目と耳は準備が整った。

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静まれ我が愛情

静まれ我が愛情

わたしは熱から醒めただけ。

全ての行動や言葉は
都合よく想い違いをしていて
情熱にうなされていた
ただそれだけ。

こうやって言い聞かせて
静かに眠りにつくのに
好きな人を見つけた瞬間
わたしの脳内天気予報は
雲ひとつない快晴。

毎日がお祭りと冬眠支度を繰り返して
そろそろ心が保ちません。

好きの極地的観測 B

好きの極地的観測 B

こんなにも頬が蒸気している。

今にも弾けてしまいそうなこの感情は
形あるものとして掴めないからこそ
ゆっくりと味わうのが
楽しみなんじゃないのかしら。

虹の始まりを探すような長旅に
一緒に連れ添ってくれるでしょって
ついつい甘えてしまう。

あなたならきっと私のわがままを
面倒な顔をしながらも付き合ってくれる。

だから私もあなたからの頼み事に
面倒な顔をして聞いてみるの。

好きの極地的観測 A

好きの極地的観測 A

何気ない日常の中で
突然出会う好きの極地は
心を鷲掴みにし
喜び勇んで小躍りしたくなる。

ただ1人で消化できず
もうすでに口から
喜びの讃歌が飛び出しそうになるのを
じっと我慢して。

だけど、どうにか感情を外に出したい
このどうしようもない感情のアウトプットに
付き合ってくれよと浮かぶ顔が
わたしの大切な人。

恋煩いのはじめの一歩

恋煩いのはじめの一歩

幾ら想っていても
相手にちゃんと言葉で伝えないと
それはあなたの頭の中の妄想のまま。

熱い視線を送って、見守り続けて
話しかけられる時を待っていても
きっとその時はずっと来ない。

いつの間にかその人は
追いつけないほど先を
歩いているだろう。

みんな待っている。

行動に起こせる人はほんの僅かで
その人の行動力にみんな甘んじている。

少しの勇気を振り絞り
行動を起こすきっかけが
これまでに

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