つけ麺 【短歌十二首連作】
竜涎香 じつは僕、去年から蕎麦アレルギーなんだよね
どうせなら一瞬フェイントいれてからこの世にお目見えしたかったかも
千葉県になってることがたまにあり仕方なく幕張ひけらかす
追い詰められて焚火はひどくうろたえるようにちいさく揺れていました
ななふしを踏んでしまった四歳の子どもが胸にうずくまっている
あけましておめでとうございます~、背骨はかがやくしか能がない
つけ麺はいつでも食べていいらしい不確かさはいつ抱えてもいいらしい
みちばたで鯛の蕾のようなもの拾えば祭りはすぐそこにある
月光に皮膚を削がれてきみたちの絶頂のさなかの南蛮踊り
知らないおじさんがうっすら嫌いなんだろう 眼はくり抜いても良かったと思う
西向きの部屋に住む人だったのだ必中必殺の花を飾って
百周年記念イベントいつだって使命のように星は大きい
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