終わってしまったデジタルカードゲームの思い出を語る。悠久の車輪編
今までいろいろなカードゲームを遊んですごしてきたけど、その中には今ではもうサポートを終了してしまったものもいっぱいありました。そんなカードゲームたちの思い出について語りたいという自分語りの記事でございます。当時を思い出して懐かしんでくださる方や、カードゲーム業界の歴史の一抹の資料として読んだくださる方がいれば幸いです。
悠久の車輪とは…
スクエア・エニックスが開発、タイトーが運営したアーケードカードゲーム。カードの読み取り式の筐体上でカードを動かしながら、リアルタイムに戦うシミュレーションゲームのような内容になっている。
特徴的なのは、魔法陣を戦場に作り、召喚獣を召喚し対戦相手にダメージを与えるというシステムだ。魔法陣の面積が大きければ大きいほど対戦相手与えるダメージが大きくなるので、盤面を制圧し自分の陣地を増やすくことが重要になってくる。今までのアーケードカードゲームにないオリジナリティ溢れる作品だった。
ゲームデザインにはかのマジック:ザ・ギャザリングのプロプレイヤーであった中村聡氏の経営する有限会社遊宝洞が担当している。
名だたるイラストレーターに惹かれて
初めてのスナガガプレイしたのは、おそらくサービス開始から1年ぐらいたった4thエクスパンションあたりからだったと思います。大学の友人に面白いゲームがあるからやって見ようぜと誘われたのが最初だった。
ゲームセンターに行ってポスターなどを見てみると、ファイナルファンタジーのキャラクターデザインで有名な天野喜孝先生や、トップをねらえ!などの美樹本晴彦先生など名だたるイラストレーターがイラストを描いており、ただただ美樹本先生の描いたカードがほしいという理由で始めました。
他にもアダルトゲームの有名なイラストレーターさんや、モンスターコレクションのカードを描かれている方もおり、エロゲー好きの友人やカード好きの友人も次々参戦していった。
だが1つだけ問題がありました。それが最高レアリティの封入率が低いと言うことだ。単純な確率は25分の1だが、1ボックスで2枚SRが出てしまっていたら、それ以降プレイする必要はなく台を変えるという常識だった。それもあって貧乏大学生だった我々には、なかなかほしいイラストレーターのカードが手に入れられなかったのだ。
そして久々にカードを眺めてみると最高レアリティであるSRどころか、レアすら持っていないことに驚いた。
井の中の蛙、シナリオモードしかやらず
この悠久の車輪の画期的なシステムの1つにナンバー対戦と言うものがある。対戦前に四桁のナンバーを入力し同じ数字を入力した人としかマッチしなくなると言うものだ。それを使い友人たちとだけ対戦明け暮れる。ただ友人たちは可愛い女性キャラクター優先的に使う方針だった。そんな時スナガガは1枚のアンコモンを手に入れる。
それがこのルテニリ。同じ色のカードの移動速度をあげる能力と高いスタッツに腐らないアビリティ。ルテニリ主軸にしたスケールギルドデッキが可愛い女の子デッキたちの前に爆誕してしまったのである。友人たちを蹂躙するルテニリ。そしていつしかスナガガと遊んでくれなくなったしまったのである…。
それではと、全国対戦に潜ってみるもマッチするのは格上が多く、単純にカードの操作技術、カード資産でも遅れを取り、なかなか勝たせてもらえなかった。
しかし悠久の車輪良いところはシナリオモードがあることだ。しかもカード資産が増える以上に、シナリオクリアすることで使える召喚獣を増やすことができたので、CPU戦しながらに確実に強くなってる感が味わえたのだ。来たるべき友人たちとの対戦で無双をするためひたすらにシナリオモードプレイしたのである。
無双のときは訪れず。
しかし悠久の車輪とって大事件が訪れる。なんとスクエアエニックスが、悠久の車輪のサービス開始1年後に、ロード・オブ・ヴァーミリオンというカード読み込み型のアーケードカードゲームを展開する。時系列的に言えばまさにスナガガが悠久の車輪始めた直後だった。ロード・オブ・ヴァーミリオンに流れる数人の友人、遊ぶ人数も減っていたしと悠久の車輪遊ばなくなる残った友人たち。それによりスナガガも悠久の車輪を遊ばなくなっていってしまった。
悠久の車輪のサービス開始から3年後、最後のエクスパンションの展開を終え、2011年にネットワークサービスを終了した。
しかしまだまだ店内モードだけで稼働しているお店もあるらしい。久々にICカードとルテニリを持って少し遊びに行ってみようかなと思うスナガガでした。