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毒親育ちの実家脱出日記②

スナバです。

前回は、
自分の家族の異常さに気が付いて、
ようやく実家から関東の親戚の家に移動できた 
ところまで書きました。
 
詳しくは⇩


せっかく両親から離れることができたのに、
さらにここから両親に振り回されることになります。


実家に呼び戻される

■応援してくれていたはずの母からの連絡

飛行機で移動し、上京してきた翌日。
母から連絡がありました。

「お父さんが、家族のことを考えず勝手なことをする娘とは家族でいられない。その母親であるお前とも家族ではいられないな。〇〇が帰ってこないなら離婚だ、って言ってる。お願いだから帰ってきて、話し合いをして。」
 
私が話し合いをしようとしても、
父が一方的に怒鳴るだけで何も聞き入れてくれない状態だったから、
諦めて置手紙だけにしたのに。

今更話したところで無駄だろうに……と思いましたが、
滞在させてもらっている親戚からの勧めもあり、
仕方なく再度飛行機に乗り、地元に戻りました。


 
空港まで車で迎えに来てくれた母は、私を見るなりにこにこ。

「お父さんも、〇〇が帰ってくるって知って嬉しそうだったよ。」
と。

意味が分からない……。
前に話し合いをしたときにはただ怒鳴りつけたくせに、と思いました。

何とか怒りを抑え、実家に帰り、次の日に両親と話し合いをしました。 


■実家に戻って両親と話し合い

置手紙にも書いたことを、改めて対面で伝えました。


  • 休職していたが、主治医から復職できる状態だと言われていること

  • これからしたいと思っている仕事のこと、地元には求人がないが関東には求人が多いため上京したいと思っていること

  • 一人暮らしをするために必要な家具などはすべて自分で手配できること(手伝いに来なくていいということ)

  • 自分で決めて、直接伝えずに家を出たことへの謝罪

  • いつも一方的に怒鳴って聞き入れてくれないのだから話しても仕方がないと思ったこと

などたくさん伝えました。


 
両親が怖いから家を出たい ということは、言えませんでした。
最悪の場合、殴られるかもしれないと思ったからです。


 
話し合うために帰ってきたはずなのに、
やはり父は何も聞き入れてくれませんでした。

  • 「お前にそんな仕事はできない」

  • 「お前は視野が狭すぎる、冷静じゃない」

  • 「家族のことを考えているならそんな勝手なことをするな」

  • 「お前がどうしても行くというなら、俺も勝手にする。お前が一人で勝手なことをしたせいで家族は崩壊するんだから。離婚だ。お前のせいで家族が壊れたな。」

  • 「弟の学費も持病の治療費も出さないから大学は中退だな。仕方ないことだよな、お前が家族のことを何も考えず自分が良ければそれでいい、そうやって家族を壊したんだから。」

などと強い言葉を使い、私の言うことをすべて否定してきました。



母からも、
「本当に○○は自分さえよければいいんだなと思う。
 自分勝手すぎる。わがままだ。」

と言われました。
 


今まで実家で過ごしていて、休職していた娘が一人で上京すると言えば、
家族なら、心配になって強くひきとめてしまうこともあるかもしれません。

でも流石に言葉が強くないか???
離婚という強くてショッキングな言葉を出せば子供を思い通りにできると思っている状態で、「心配だから」で許される範囲じゃないぞ???


周りの人間が

「でもねえ、お父さんとお母さんは〇〇のことを心配して言ってくれてるんだよ、お父さんたちの言うように考え直したほうがいいよ」
「親は子供が心配なんだよ。子供のうちは分からないだろうけど。親をもっと大事にしないと。」

などと言おうと、

当事者ではない人間は口を出さないでほしい、つらいのは私なのだ

としか言えないほどの、苦しい感情に囚われている状態でした。


これ以上こんな怒鳴られるような、抑圧されるような環境にいたら
もっと抑うつ状態が悪化してしまう。
もうここにはいられない、こんなところにいたくない、と強く思いました。


唯一の気がかりだったのは、
一人暮らしをしている大学生の弟のことでした。

しかし、私はもう限界でした。
彼氏や友人からの助言もあり、実家から逃げることにしました。


今度こそ実家を脱出する

■母を説得

何も言わないで行くと、また連れ戻されると思いました。
父親に怒鳴られるのはもう嫌だったので、母に話しました。

どうしても東京で頑張りたいこと、
万が一離婚するようなことになって金銭面が苦しくなったときは、私も援助するように努力するし、制度も調べると伝えて何とか説得しました。



その結果、

「〇〇のことは心配だし、寂しいけど、どうしても〇〇が東京で頑張りたいっていうなら、〇〇のことが大事だからしたいことを応援するよ。

と言ってくれました。


何とか納得してくれてよかった……と思っていたら、
次の瞬間母から衝撃的なことを言われました。

「そもそも、離婚するわけないでしょ。〇〇のことが心配でそういうことを言ってるだけだよ。」
「この家売って引っ越して、弟の治療費工面するかってお父さんと話してたよ。」
「大丈夫、万が一お父さんが離婚だ、なんて言ってきても、お母さんが離婚届を出さなければ離婚はできないから。」


え?
離婚するって言われて、お父さんも〇〇のことをすごく心配してるから、どうにか帰ってきて話し合いをしてという話では???

本当に脅してただけなんですか????

私は本気で悩んで、弟のこと考えて自分が我慢すればいいや、って気持ち押し殺そうかと本気で悩んでたのに???????


信じられない、この両親。もう無理だ。 と思いました。


父には家を出る直前に再度上京することを伝えました

もう最後だし仕方ないなと思って割り切って、土下座しながら

「ごめんなさい。どうしても頑張りたいから行ってきます。」

と言いました。


「そうか。お前は家族よりも自分をとるんだな。よくわかったわ。」

と言われ、すごく辛くなりました。
 
それでも、この家に居続けることは絶対に嫌で、
バスに乗り空港まで移動しました。 


■再度母から連絡が入る

空港についたところで、再度母からの連絡が。

「お父さんが〇〇が帰ってこないなら、どうしても離婚するって言ってる。お父さんが泣いてるところなんて初めて見たよ。〇〇のことが心配で大事なんだよ。分かってあげて。帰ってきて。」

このメッセージを見たとき、
あ、本当に私の両親は何も考えていない人たちなんだ、と思いました。



父方の祖父母に連絡してみるね、と返し、関東へ移動。

父が離婚について再考してくれるように、
祖父母の家に電話をかけて状況を説明しました。

このままじゃ弟が大学に行けなくなるし、治療も受けられなくなる。
どうにか父を説得してほしい、助けてほしい、とお願いをしました。

すると祖母から、

「でもねえ……〇〇が一人で決めて東京に行ったんでしょう? 親だったらそんなの心配するよ。私たちからはお父さんに言えることはないし、離婚する、治療費出さないって言っても……〇〇の家族の問題だからねえ……」

と言われ、絶望しました。

ああ……私の周りの大人たち、まともな人いないんだ……。
そっかあ…………。


私が自分勝手で家族のことを何も考えない馬鹿な娘なだけなんでしょうか。
少なくとも両親や祖父母はそう思っているんじゃないかなと思います。


 
どっと疲れて、なんとか親戚の家に到着しました。


母が私を連れ戻すため関東へ

■母が飛行機に乗って会いに来る

上京してきた翌日
新居を内見する予定でした。

母からまた連絡が来て、

「〇〇がどうしても帰ってこないというなら、もう一度顔を見て話し合いたい。今日飛行機でそっちに行く。

と言われました。
 


信じられませんでした。

離婚したら金銭面で困るから、と言っているのに、
無駄にお金を使う気なのか?


私は帰らない、来ても無駄だよ。
十分話してあの結果になったのに、今更母に意見を変えられても私も困る。

と伝えましたが、何も聞いてくれませんでした。
 


このことを親戚に話すと、
「〇〇のことが心配だからだよ、話してあげて。」 と言われました。

親戚には、父親に怒鳴られて生きてきて、
母にもひどい思いをさせられて生きてきたことを相談していたのに?

上京した後に脅されながら実家に連れ戻されて、
十分に話し合って帰ってきたと伝えていたのに?



この人たちも私の思いには耳を傾けてくれず、
親の言うことが一番大切だと思っているんだ、と絶望しました。


■親戚の家から逃げる

内見している場合ではない。
このままでは親の思い通りに人生を捻じ曲げられてしまう。逃げなければ。

そう思いました。

母を空港まで迎えに行くと口実を作って、急いで荷造りしました。

親戚の家に置かせてもらっていた段ボールをすべて開け、
リュックとスーツケースに必要最低限のものを詰め直して、
それだけを持って、親戚の家を出ました。



泣きながら彼氏に連絡し、彼氏の家の方面の電車に飛び乗りました。
彼氏は私を心配して、仕事を早退して迎えに来てくれました。

入居予定日まではホテルに泊まってやり過ごすことにし、
母から逃げました。


■生まれて初めて母を突き放す

関東に移動してきた母から、鬼のような不在着信がきました。


  • 「会うといったのに、親に嘘をついたんだな」

  • 「親にそんな態度をとる子だと思わなかった」

  • 「約束を守らないのは人間としてありえない」

  • 「職場にも頭下げて会いに来たんだぞ」

  • 「親を騙したのか、そんなに親が嫌いなのか」

  • 「家族よりも彼氏がいいんだな。彼氏と一緒にいたいから親のことなんてどうでもいい、無視なんだな。人間として最低だ。」

  • 「逃げるのか、卑怯者」

そんなメッセージも沢山来ました。
 


何も私のことを分かってくれない。
分かろうともしてくれない。

自分のことしか考えてない人たちばかりだ。

(私も自分のことしか考えていないんですが、
 正直それどころではなかったです)

悲しくて、悔しくて、腹立たしくて……。
それまでは家族への罪悪感も少なからずあったのですが、
このときには、もうどうでもよくなりました。


  • 家で十分に話してそのときは私の味方だと言ってくれていたのに、すぐに考えを変えて私を責めるのは酷いのではないか。

  • 実家に戻ってまで話し合いをしたのに、これ以上何を話すのか。もう会って話すことは何もない。

  • 私のことを嘘つき呼ばわりしているけれど、母のほうがよっぽど嘘をついているのではないか。

  • 私が悩んでいるとき、つらい気持ちを話しても何も分かってくれなくてつらかった。

  • 今まで母や父にこういうことをされて辛かった、だから家をでた。


と、母に思っていること、不満、怒りなどをメッセージでぶつけました。
心の底で本当に考えていることを、ここまでダイレクトに伝えたのは生れてはじめてでした。

ずっと、親には逆らってはいけない、と思って生きてきたから。



しかし、私が何を言っても母の心には響きませんでした。

言ったことはすべて否定され罵倒され、挙句には彼氏のことも馬鹿にされました。



その翌日もずっと
「最後に一度でいいから、少しでいいから会いに来い。最後にチャンスをやるから。」
などと言われました。

私はただひたすら「会わない」という旨を返信し続けました。



その日の夕方、私に会うことなく、
母は飛行機に乗って地元に帰りました。


私は、なんとか滑り込みで新居に住み始めることができました。
心身ともにギリギリの中で、どうにか新生活を始めました。
(入居できたのは転職先の初出勤日の前日でした)



読んでくださってありがとうございます。



こうしてやっとの思いで実家から脱出することに成功した私でしたが、
すがる思いで入社した職場ではきつい上司に当たってしまい、
弱ったメンタルで耐えられるわけもなく、数か月で退職となりました。

その後も単発バイトや派遣のコールセンターなどに勤めていましたが、
抑うつ状態が悪化し、無職となり現在に至ります。


しんどい思いもたくさんしていますが、
今はどうにか彼氏と少し落ち着いて生活をしています。

もっと元気になって、働きたいです……。



この記事を読んでくださった優しいあなたに、
幸せなことが訪れますように。



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