「データ分析」と「データ活用」の違いを解説(受験勉強の例)

データ分析データ活用の言葉の違いがあいまいだと思ったので、わかりやすいように解説します!

イメージしやすいよう「大学受験」をテーマにします。


はじめに

大学受験にはデータ分析が必須です。

データを分析せずに大学受験をすることは、模試を受けずにぶっつけ本番で試験に臨むことと同じです。

模試を受けた結果がデータとなり、そのデータと勉強した時間や得意不得意など総合的に分析し、志望校を変えるか、志望校を変えずに頑張って勉強するかを決めます。

データや勉強した時間などから考察することがデータ分析で、
分析した結果から今後の行動を決めることがデータ活用です。

受験勉強でのデータ分析の例

以下は、1回模試を受けた結果の例です。

1回目の模試


数学が低く、英語が高く、国語が中くらいです。
ここに2回目のデータも追加します。

2回目の模試


数学↑ 英語↓ 国語↑ となりました。
ここに勉強した時間のデータを追加します。

勉強した時間を追加

数学と国語はどちらも偏差値が+5です。
しかし国語は数学の半分の時間で偏差値が上がっているので、勉強の効率が良かったのかもしれません。

英語は時間をかけたのに成果が出ていないので、勉強の方法に問題があるかもしれません。

さらに、勉強時間以外にあった出来事を追加します。

出来事を追加


この表を見ると、友達と勉強して楽しかったことが成績アップにつながっている可能性があります。

英語は時間をかけたものの単語の記憶が中心で、楽しくないから勉強がはかどらない、文法など他の部分の勉強が足りなかった可能性があります。

この結果から勉強する対策は、友達と一緒に勉強する時間を長くする勉強が楽しくなる工夫を考える、などが考えられます。

このように、データ分析をする場合は数値のデータだけでなく、身の回りに起こったことを総合的に考慮することで、よりよい分析が可能になります。

データ分析とデータ活用

このように、勉強に関係するデータを集めて、今後何をすると目標が達成しやすいかを考えることがデータ分析です。

データ活用は分析結果から得られたことから、次に何をするかを決め、実行することです。

いいデータ分析ができて勉強の方針が分かっても、新しく出たゲームに夢中になって勉強しないと意味がありません。

データを分析し、それを活かして目標を達成することが目的です。
データを分析して評論家になった気分になっても意味がありません。

データ分析の難しさ

受験勉強では以下のようなデータ分析がしやすい環境があります。

  • データが簡単に取得できる仕組みがある。

  • サンプル数が十分にある。

  • 偏差値があり、数字が見やすい状態になっている。

しかし現実はうまくいきません。
データ分析には以下のような課題がつきものです。

  • 欲しいデータが取りづらく、取ろうと思っても時間とお金と労力がかかる。

  • サンプル数を増やそうと思うと、よりお金がかかる。

  • データを分析する前のデータ整備や加工が大変。

  • データを取った後に「このデータも取った方がよかった」ということがよくある。

このように、うまくデータが取れないと逆に時間がかかります。
どんなデータが必要なのか、そもそもデータがないとダメなのか、という意識を持つことも重要です。

受験のように失敗した場合のリスクが大きい場合はデータを使った方がいいです。
失敗してもリスクが少ない場合は、ざっくり仮説を立ててチャレンジして、結果をもとに次に活かす方法にするとスピード感が出ておススメです。

まとめ

  • データを分析することを目標にせず、目標を達成する手段としてデータを分析して活用すること。

  • 分析した後の活用(意思決定と実行)が一番大事。

  • 失敗してもリスクが少ない場合、実験的に実行して、その結果をデータとして次に活かす方法がおススメ。

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