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母の最期を見届ける 36

母の容体はあまり芳しくない。
私が泊まり込んだ日に嘔吐があり、訪問看護師さんに連絡して夜の服薬をどうすればいいかを本人が聞いてメモしておく、までは出来ていた。
先日訪ねてこられた旧知のドクターは、一線を引かれてはいてもやはりプロで、現在の母の様子を的確にとらえておられた。弟が直接話す機会があったそうで、薬の相乗効果もあって日中は特に躁鬱状態になりがち、実際に会って話したところそういう感じだったと言われたという。
プライベートの仲とはいえ、プロが判断したというその話をきいて「あーやっぱりな」という感じだった。
日中の様子、寝る前や朝起きたときの様子などを観察していると、体調にかなりの波があると思った。身体の調子というより、心の調子がカラダに大きく影響を及ぼしているという感じが見て取れる。
身体の調子はもちろん良くはない。
一日一回の訪問看護師さんが、着替えやシーツ交換などのタイミングで立ち上がらせて車椅子に誘導し、自分で動けるようにはしてくれている。
ただ、普段の様子を見ていると、右手の動きは拘縮と振戦の為にかなり弱っていて、右手に添えている左手はまだ動けるが、以前よりはかなり振戦が見られて本人的にもしんどくなっているようだ。
なによりしんどいのが、本人の頭はまだ明瞭なので、躁鬱状態があるとはいえ、自分が『できなくなってること』を思い知っていることだ。
注射で入れていた薬を内服に変えたら、だいたい服薬後12時間くらい経ってからの嘔吐、吐くものがなくても嘔気があるという状態が続き、それが母の弱気につながったのではないか。
食べたい気持ちはあるし、少量なら食べることもできるが(実際今朝もポンデリングのポン2個分を食べたし、昼も弟嫁ちゃんが作ったサンドイッチを食べてる)、自力排泄で出る量との釣り合いがとれていない。それに加えて、自分でその状況が分かってしまうから、余計にしんどくなるんだと推測する。

だったら、薬の入れ方、タイミングとか薬の形とかを変えて経過観察してみてから判断したらいいんでは?というのは素人考えだろうか。
まあそもそも、経過観察という発言が出るのが「素人考え」ではないわな、とおのれにツッコんでおく。

内服から注射への薬の変更が金曜の朝からだ。
嘔気はまだあるようだが吐いてはいないということで、訪問看護師さんに連絡して医師の指示を仰ぎ、とりあえずの様子見で夜は弟が泊まりこむ。明日の朝までは弟→訪問看護師さんでつなげるので、私は昼過ぎには様子を見に行く予定だ。薬の投与タイミング内容を変更したのが今日すぐに影響出るなら、そんなん言われても知らんわというもんですわ。
金曜朝の変更からなら、週明けまでは様子を見てその後の対応を考えようと、弟と話をまとめた。

とりあえず明日の昼ごはんには、職場でもらった採りたて椎茸を薄切りに刻んで、ネギの白いとこを斜め切りにしたのを入れて卵とじうどんを作る予定だ。問題は母宅の冷凍庫にネギ(白いとこ斜め切り)が残っていたか?
うどんなら満足に食べられるかもしれないと思っている、なんせメンクイ(麺食い)の母なので。
ちなみに採りたて椎茸はお一人様鍋で食べたが、美味しかった!!!

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