春を巻く|「幸せ」なんて何本でも食べたい
仕事帰りの今日の自分は腹ぺこだった。
そういうわけなので、帰り道に寄ったスーパーで春巻きを買った。
春巻きに目覚めたのは大学生のときで、校内にあるコンビニの、何の変哲もないホットスナックのなかの一つとして出会ったのが始まり。あのときなぜ買ったのかはわからないけど、なんとなく春巻きを食べてから大好きである。
しかもレストランでは選ばないんだよね。コンビニとか、スーパーのお惣菜コーナーの春巻きが良いんだよな。
春巻きって名前をつけた人に、いつも拍手を送っている。
春を巻くってめっちゃ良い言葉。
親友と3年間同じクラスになれなくて「またかよ!」って叫んだこととか
後に最高に素敵な友人になる人からバスで「教科書持ってきた?」って初めて話しかけられたこととか(何の教科書だったかは覚えていない)
祖母とお花見と言いながら芝桜を見に行った帰り、助手席で口を開けて寝てる姿を見て「運転上手くなったんだなあ自分」と思ったこととか
そういうものが茶色の皮に全部まとめて巻かれていて、しかもぱりぱりで美味しい。
春巻きそのものが「幸せ」であり、今日はその「幸せ」を一晩で3本も食べた。
人生、不安なことも悲しいことも憤慨することも多々あれど、「幸せ」を食べたらもう言うことなし。
これからもいろんな幸せを食べていきたいよな。