短歌Log

「できない」が降っては積もり塵の山 日毎自分が、嫌いになって

春濤や まだ夢を見る君間際 涙差し含み綻べば愛

積雪は愛には足るか しぐれても幾世も先には逸れメタル

時流れけふも明日も異なれど秘めたるは愛、優しさの形

躓けど、立ち上がることが「強い」なら けふのあたしがいっとうつよい

数拍と海底だけが人生足る つつがなく来るほころびである

思い出が弾けて消える処理だった わかってしまってこの船を編む

(会いたい)と合わずして会えず微睡みる 逢わずとも靉靆ともせずに

然れども転び挫けどしゃんなりと道ゆく後影のうつくしいこと

報われたい これでどうだと、あぁ痛い それでも私、生を選んだ

慈しみ与うその眼に充てられてほころぶ心覚えのひとひら

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