「怒らないこと」「アンガーマネジメント」と「課題の分離」〜良い人間関係を保つために
年末年始より、”積読解消モード”に入っています。
ちょっとだけ天邪鬼だったせいで(?)超流行っていたころに読んでいなかった『嫌われる勇気』と『幸せになる勇気』を今更ながら読みました。
色々と響いたポイントがあったのですが、分かっていてもなかなか出来ない、アドラー心理学の「課題の分離」と、少し前に読んだスリランカの上座仏教長老であるアルボムッレ・スマナサーラ著『怒らないこと』の内容が同時に今、頭の中をぐるぐるしています。
対人関係のトラブルは大概他者の課題に土足で踏み込むことから始まる
『嫌われる勇気』では哲人が、”馬を水辺まで連れていくことは出来るが、無理やり水を飲ませることは出来ない”と言います。人は何かと対人関係でおせっかいをしたくなったり、何かを注意したくなったり、子供を叱りつけたくなったりするものですが、それはその人の「課題」であるから、介入すべきではない…….。
全ての対人関係は横の関係で、その人それぞれの自力での解決を援助するだけ、必要だったらいつでもここにいるよ、という信頼関係を築くことが大切だと。ホント、もっともだな、と思うわけです。
依存症の家族へのdetachment の奨励もこれに似ていると思います。以前アメリカにいる叔母は、心を鬼にして色々な依存症にかかってしまった息子を家から追い出しました。そしてその息子は数年後、ボロボロになった後にどん底を見て、それからやっと自力で立ち上がり、今は両親の面倒を見るために実家に戻っています。叔母は以前より悟っていた・・・と思います。
あなたを思って言っている、という言葉
友人同士で悩みを相談している場合などによくある「あなたのことを思って言っている」という言葉……。 こう言われて素直に「やっぱりそうだよね、その通りにしよう」と思うでしょうか?
なんとなく以前より違和感があった言葉なのですが(親に言われたとしても)、これらの本を読んで、やはりそれは介入であると思いました。相談している本人は、おそらくただ聞いて欲しいだけ、辛いんだよ今、というその気持ちと時をしばし受け止めてもらえる人が欲しかった、それだけかな、と。
私にはアンガーマネジメントより、仏教の教えが心に響く・・・
私はスリランカに行った際に、現地の人がとても穏やかな笑顔が多くて、旅行者のこちらも心が安らぐと感じたことがあります。禅の本を読んでも今ひとつピンと来なかったのですが、本当にシンプルなこと「今、この時を大事にする」「感謝の気持ちを持つ」ことが素直に心に響きました。
怒りのコントロールというと、イラっとしたら6秒待って・・・などのテクニックなどもありますが、私は感情に振り回されない訓練をするためには、仏教をもう少し学んでみたいな、と思いました。
『怒らないこと』では、”私が正しいと思うから怒る”というくだりがあります。自分が正しくて相手が間違っている・・そう思うから怒る。これは、『幸せになる勇気』で紹介されていた三角柱の2面が、”悪いあの人”と”可哀想な私”しか見えていない、という文脈にもつながると思いました。
怒りが芽生えた、、と思った瞬間に自覚する。怒りは自分を焼き尽くし、不幸にするものだと思ったら、そして幸せを奪い、寿命を短くするものだと思ったら、怒りを消すように心を鎮める努力も出来そうです。
「今ここ」と「未来」にフォーカスする
マインドフルネスなどでも結局そこに尽きるのかと思いますが、今この瞬間にやっていることに集中し、その瞬間、少しでも気持ちの良い選択をして幸せな満足した気持ちで過ごせるように…… 。それがもっともシンプルで実践訓練をできそうなことかなと思う年初です。
つい最近、『怒らないこと2』があることを知りまして、オーディブルで購入してみました♪ 寝る前に聞いているとお経を聞いているような?気持ちになって気持ちよく寝てしまうのですが…… 苦笑
こんな記事も見つけました。
スリランカに伝わるブッダの教え、幸せな心の育て方
http://kirasienne.com/veggy.jp/archives/117
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