インターナショナルスクールで同じ国の子供が集まってしまう事実
これから海外への母子留学を考えている方に知っておいて欲しい厳しい現実。
そう、同じ国から来た子供たちは自然にグループを作ってしまいます。そして、英語力が非常に伸びにくい状態に陥るのです。
これは、一定数日本人が在籍している学校なら、どこも同じなんじゃないかな・・・具体的には1学年に10人近くまたはそれ以上日本人がいる学校は、可能性大だと思います。
そして、もちろん日本人だけではなく、韓国人・中国人など比較的マレーシア留学がメジャーになっている国の子供たちは同じ状態です。
今回は、海外留学で同じ国の子供達が集まることの問題についてまとめました。
インターナショナルスクールで同じ国の子供だけのグループに入る問題
慣れない国に来て、慣れない生活をして・・学校生活くらい楽しませてあげたい。
でも、同じ国の友達と付き合っていると、次のような問題が起こります。
1.英語力がのびない
まずはこれ、学校で母国語使用禁止を厳しくルール化してくれると良いのですが、残念ながらうちの学校は・・そうでもありません。
母国の友達と集まると、母国語で話をしてしまっているようです。
英語を話す機会が減れば、当たり前のように英語力がのびにくくなります。
英語力は全てではないけれど、英語に苦手意識がある・英語力が低いままだと、先生とのコミュニケーションが取りにくい・成績も伸びにくい・友達も増えない・・など、とにかく学校での居心地が良くなりません。
最悪の場合、何年分も英語の成長が遅れると思うんです。正直・・勿体なさすぎる・・
2.外国の友達ができにくくなる
別に日本人と同じくらい外国の子供とも仲良くすれば良いんじゃない?って思いますよね。
ネイティブばりに英語が話せる子なら、それもできるかもしれないのかな・・。
しかし、英語力に難ありの状態で日本人グループにいると、「あの子は日本人としか連まない子」という印象が付きます。
明らかに違うグループに浸かっている子には、なかなか話しかけにくくなるものです。
うちの子がよく言うのが、「〇〇人の子のグループには入りにくい」という意見です。〇〇人は特定の一カ国ではありませんし、別に嫌な雰囲気があるわけもないと思います。
しかし、やっぱり子供だからこそ「他のグループへの入りにくさ」を強く感じるんでしょうね。
娘はとても社交的ですぐ友達を作ってくるのですが、どんなに好きな子でも英語で話していないグループにその子がいる時には近づきません。
理由を聞くと「意味わかんなくてつまんないから!」だそうです。
3.小さいグループ内で争いが起こる
マレーシアに日本人が増えたって言ったって、当たり前ですが日本のように日本人がいるわけではありません。
しかし、外国で同じ国の人間とだけグループを作っていると、とても狭いコミュニティで生きることになります。
そんな限られた人数の中に、自分と相性が良い相手がいる方が珍しいですよね。
合わない相手と同じグループでべったりしていれば、争いごとが起こるのは自然な流れです。
日本人グループに子供を浸からせないためにはどうすれば良いのか
正直、簡単な話ではありません。だって大人だって母国語で話せた方が楽ですもん。
しかも、子供の年齢・性別・性格によって難易度が変わってきます。
うちの場合、6歳から留学した社交的な娘にとって、それは難しい話ではありませんでした。
でも10歳からの留学でソーシャルスキルが低い息子は話が別です。
ただし、我が家はコロナ禍渡航という・・大変だったけど日本人どころか新入生が来ない期間に入学したことが幸いし、結果的に日本人グループにどっぷりということはありませんでした。
だから、一部は自分の実践経験ではないのですが、ここでは周囲のママを見ていて感じたことをまとめたいと思います。
1.日本人比率が低い学校に入学する
そもそもここですよね。日本人がいない・少ないインターナショナルスクールを見つけられたらラッキーです。
ただし、日本人がいない=入学ハードルが高いまたは日本人が嫌がる何かがある(校舎が汚いとか宗教色が強すぎるとか)可能性もあるので要注意。
日本人エージェントに目をつけられていないという理由で、良い学校でも日本人がゼロって学校も存在するらしいです。
インターナショナルスクールを探す時には、絶対既存の日本人率を確認してください。
2.子供に言い聞かせる
こちらは、難易度が高い割に成功率が非常に低い方法であり、おすすめはできません。
「日本人とばっかり話しちゃダメ」とかママの理想を押し付けるんじゃなくて、「日本語で日本人と話をしてると、海外の子は寂しい気分になるよね?」とか「日本語ばかり話していると後から来た子が英語がのびなくて辛い思いをするよね?」という言い方をしています。
うちの場合は、英語が成長しないと辛いとか韓国の子や中国の子が母国の言葉を使っていて疎外感を感じるというのは、子供たちが実体験で学んでいるため二人とも素直に納得してくれているようです。
3.習い事・クラブ活動で忙しくする
多くのインターナショナルスクールでは、放課後のスポーツ活動などが用意されていると思います。その他にも、学校以外の習い事もありますよね。
我が家は勉強の習い事以外にも、音楽やスポーツの習い事にも力を入れました。
正直、スケジュールはパンパンで毎日子供の送り迎えをして街中をウロウロしまくる状態ですが、英語と触れる機会・クラス以外での活動の場が増やせます。
4.ママが日本人グループに浸からない
親はやっぱり子供の背中を見て育つんだなと思います。
私はどこまでちゃんとできていたか分からないけれど、周囲のママを見ていても日本人だけで連まず海外のママと積極的にお付き合いしているご家庭の子供は、自然に日本人グループの輪から抜け出していると思いました。
また、海外の日本人コミュニティで自分らしく生きるコツについては、こちらの記事にもまとめています。
うちの子の場合のアプローチ
うちの子の場合、先ほども説明したように全く条件が違う兄妹がいます。
息子の方は本当に時間がかかったし、未だに不安点が多いけれど、なんとか軌道には乗れたのかなと思っています。(3年かかってます・・)
留学スタート6歳の娘の場合(社交性あり・語学センスあり)
娘の英語力の成長はハイスピードでした。
人が好き・話すのが好き・積極的・社交的・・・さらに若さと恐らく持ち合わせていた語学センスが大爆発という印象です。
私も寂しがりの娘に友達を早く作る目的で、毎日外国の子供を家に招いて遊ばせました。その時のおもしろエピソードは、この記事にまとめています。
そして娘の学年は3学年連続で日本人ゼロ。運の良さも相まって、今では日本人と外国の子のどちらとも楽しく遊べます。
代わりに、日本語の衰えが目立つけどね・・・。
留学スタート10歳の息子の場合(ソーシャルスキル低め・発達障害児)
衝動性が強めで、誰にでも友達になれるタイプではない息子。その自尊心の低さとプライドの高さも英語の成長の邪魔をします。
ただし、運良く日本人が少ない学年だったこと・同じ学年の日本人ママとお互いの子供の距離感について話し合えたことが幸いして、なんとか少しずつ英語に自信をつけていきました。
あとは、友達とあまり上手に遊べないタイプなので、積極的に習い事で外に出しましたね。
3年目に入った辺りから、やっとコミュニケーションに問題なし・・(かな)と思えるようになったことを覚えています。
聞き取りは1年以内にできるようになったようです。
同じ国のグループから抜けるのって本当に大変らしい
これは自分の経験したことではありません。
同じ国のグループから抜ける際に誤解を招き、その後仲間外れ状態になってしまうという話も聞いたことがあります。
日本人に限らず、なんだか非常に難しいところなんでしょうね。
また、本当にそれだけが理由だったわけではないだろうけど、「同じ国の子供で集まって英語力がのびなかった」と落胆して見切りをつけ、帰国または別の学校に転校する家族はかなり多いです。本当、びっくりするほど多いです。
同じ国の子供がたくさん在籍している学校への留学は、逆にハードルが高いと考えておいてください。
ちなみに、英語が話せることと英語の成績は別物です
特に高学年以降の留学で「英語が話せるようになるために」だけで母子留学をする方はいないと思いますが・・英語が話せるというのは学びのスタートラインです。
英語が話せても、Englishの成績には直結しません。
ケンブリッジ式の学校のEnglishでは、日本語の国語でいう長文読解+作文の能力が求められます。
日本語ネイティブな私たちだって、長文読解と作文の点数は人それぞれですよね。同じように、英語が話せてもEnglishの教科としての勉強は別物であると考えてください。
もちろん、英語力があれば先生の指示が理解できるし、成績は伸びやすいと思います。
まとめ:子供の1年は大人の1年より貴重!時間を大切に使おう
「マレーシアのインターナショナルスクールに子供を通わせているのに、日本人グループに浸かっちゃて英語がのびない!」というのなら、いち早く行動を変えるか転校を決めた方が良いかもしれません。
1年様子見・・とかしていると、学びの面で後々辛いことになると思います。
まずは、日本人比率が少ない学校を選ぶこと。できれば今後もあんまり日本人が増えなそうな学校を選ぶこと・・。
これから学校探しをする方は、ぜひこのポイントを覚えておいてほしいです。