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鬱病でブラック医療機関から退職代行を使い逃げた話

みなさまご機嫌よう。今回は実体験からお役立ち情報をお届けしようかと思います。
さてタイトルの通り私は長らく医療機関で勤めていたのですがいずれの病院も種類は違えどみ〜んなブラックでした。同じ業種の方は分かって頂けるかと思うのですが、この界隈はちょっとイジメのやり方が独特ですよね。
モノを投げるとか怒鳴るとかオーソドックスなものから始まり、ミスを誘発するように巧みに誘導するとか、有休は名ばかりで全く取れないとか、セクハラパワハラのオンパレードでした。
(あ、最後に勤めた所は妊娠が重なると困るので、結婚していて年頃も頃合いのスタッフたちを休憩中にまとめて呼び出して院長夫人がいつ妊娠するのか聞き取るという謎会議もありました。不妊治療中のスタッフは、ま、この人はどうせダメだろうと判断されたのか呼ばれなかったらしく、その人はその人で落ち込むし全くノーデリカシーでしたね)

そんなこんなで、じわじわと精神を蝕まれていった私はある時からなぜかLINEやメールを開けなくなってしまいました。なんてことない連絡が重荷に感じていたのですが、思えばこれが兆候だったのだと思います。

それでもなんとか仕事は続けていました。私の場合、人付き合いや社交辞令はそこそこ得意で人当たりも良く明るく見せることはできるのですが、実のところは多くの人と関わること自体に大きなストレスを感じてしまうタイプだったので多分周りから見ても分からなかったのではないかなあと思います。人懐こく朗らかに振る舞うのは得意なのに人と接すること自体が(別にキライな人でなくとも)疲れてしまうという人、結構いるのではないかしら。休憩時間があるときは座っているのも辛くて椅子を2つ並べてすぐに横になっていました。
また、笑い癖のあるスタッフがいたのですが、何回上司に注意されても矯正はできずにいたのでその人がいるときは常に大音量の笑い声に耐えねばならず、密かに耳栓をつけるほどに聴覚が過敏になってしまいました……。人間は精神状態が悪くなると聴覚や視覚の刺激に弱くなっていくのだなあとぼんやりと他人ごとのように感じていました。

そのころには希死念慮、不眠、謎の蕁麻疹、過食などの症状で心身ともにやられていたので月に一回精神科に通院するようになりました。そこの先生はヒヨコみたいで可愛かった……。
出された薬はロラゼパムとマイスリーだったかな?あとは蕁麻疹が出た時に飲むアレルギーの薬。これらを飲んで誤魔化し誤魔化し日常を送っていたのですが、このアレルギーの薬を飲むと立っていても前後不覚にフラフラしてしまうくらいの眠気が襲ってくるので結構辛かった思い出があります。でも飲まないと全身痒い。それだけなら良いのですが、段々顔にも大きな蕁麻疹の塊がボコボコと浮き上がってくるし喉の粘膜も腫れて息がし辛くなってくるのです。そうなれば益々仕事に支障が出るので毎日フラフラになりながら働いていました。

さて、そんな状態な上に元々複数のタスクを同時にこなすのが大の苦手な性質も災いして仕事も上手くいかず、先輩は勿論、同僚や後輩からも軽んじられ私は徐々に『何をしても良い人』になっていきました。
仕方がないのですが、これが本当に辛かった。応用した検査のやり方(病院は違えどずっと同じ職業でいたので検査員のキャリア自体は私がその病院内で1番長く、そういった知識は全員知っていて当たり前だと慢心していたのも悪かったのですが)を当院の基礎マニュアルに記載されているやり方でないので上司に報告しますと同僚に笑顔で言われた時に『ああ、もう辞めよう』と決意しました。だって、その同僚は初めはそんな人では無かったのです。私と違い、根から明るく朗らかで善良な人だったのに、この半年の間に人の仕事を監視し、揚げ足を取ることを喜びにしてしまうような人に変えられてしまった。これまでも小さな揚げ足取りはありましたが、丁寧に説明しても納得して貰えたことは無かったので今回もいちいち説明してもわかって貰えないだろうと思い、私はそうですかとしか言えませんでした。その後、パートの方たちともその話題でもちきりだったようです。

さて、そしてそんな環境に耐えかねた満身創痍の私が利用したのが退職代行業者『SARABA』という業者でした。これが非常にスピーディーに対応してくれ助かりました…。退職代行に頼まなければ電車を止めてたかもしれない。
(ブラック企業あるあるだと思いますが引き止めがすごいので今まで辞めていく人たちからは口を酸っぱくして辞めるなら早い方がいいと言われておりました。最長でどれくらい引き止められた人がいたのか離職率が高すぎて忘れてしまった…)
計画としてはロッカーの私物を周囲に気取られぬよう徐々に持ち帰り、マニュアルなど返せと言われるものは全て置いておく。制服などは全て持ち帰ってクリーニングに出して郵送。退職希望日の前日までに退職届をロッカーに置く。それさえ済ませれば出勤するはずの朝はもう寝こけようが遊んでようが自由です。退職代行の方が職場に退職する旨を連絡してくれます。ああ爽快。(あ、この時に職場関係の連絡は全て拒否して下さいね!じゃないと鬼電がうるせぇので)
あとは手続きの全てがLINEで完結するのも良かった…。24時間対応してくれ、うつ病にやさしいシステムです。
もうその頃にはイヤな思い出が多すぎて迷惑をかけてごめんなさいなんて気持ちは微塵も湧いてきませんでした。ただただ気分が良く、これでもうあの某北の国のような職場に出勤するこのはないのですから。本当にサラバ、私の小さな地獄!と久しぶりにウキウキワクワクしたのを覚えています。
また、あんなにしつこく引き止めのある職場だったのに、第三者が絡めばあっさり退職できました。結局立場が弱い人間にしか何も言えないのでしょうね。ちなみに未消化の有休は絶対に消化させませんと言われたらしいので諦めました。最後の最後までfuckでした。みんな、元気かな。元気じゃないといいな。
ということで、退職を迷っているそこのあなたも退職代行業者も視野に入れてみてはいかがでしょうか。
今はびっくりするほど収入が減り毎月頭を抱えておりますが一応は断薬に成功し、体調も回復して穏やかな毎日を送っております。最後に一言、本当にありがとう、退職代行SARABA。

クリムトの『接吻』並に崖っぷちですがやれるまでやりますのでサポート頂ければ幸いです。入手したい専門書が沢山あるのです。