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ベルリンの陶芸家 #1
ヴェレナ・デ・ホーグ (Velena de Hoog)
ベルリンのカメレオン陶芸家
ドイツの陶芸や陶磁器といえば、大御所であるローゼンタール(Rosenthal)、ビレロイ&ボッホ(Villeroy & Boch) マイセン(Meissen)、KPMベルリン(KPM Berlin)等が思い付きます。現代ではアザ セレクション(ASA Selection)でしょうか。我が家でも、マイセンとKPMベルリンを除き、これらのブランドの食器や花器を愛用。
やはり、ドイツは陶磁器国ということもあって、個人の陶芸家にもデザイン性に優れた作家が多いと感じます。ドイツ、あるいは欧州ならではの美的センスとでもいうのでしょうか。うまく言葉にできないけれど、枠にはまらない想像力豊かな作品が多く、見ているだけでも楽しい。
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愛犬クーパーの散歩中にヴェレナさんのお店を発見(もうかれこれ3、4年前のことで。現在はSchönebergにアトリエ、陶芸教室を構えてます)。彼女の作品はまるで複数の陶芸家によって生まれたかのように、形、色、陶質が多岐に渡る。少し調べたところ、学生時代に粘土科学を学ぶことから彼女の陶芸への道が始まったそう。粘土鉱物の形成と土壌の機能の重要性、粘土の化学構造や組成などを学習。その後、轆轤(ろくろ)を使い始め、粘土が手の中を伝わっていく優しい感触にハマっていき現在に至るのだとか。
粘土を知り尽くしているからこそ生まれる、多彩なデザインなんだろうな。私は彼女の作るフォームにとても惹かれていて、また、質感が好き。私は似たような作品をつい選んでしまうけど、ここで紹介する以外にも多様性のある作品がいっぱいです。
私はいけばなを嗜んでいますが、私の作るものと彼女の陶芸の相性がとても良い。私の一方的な解釈ですが。彼女は草月流を学んでいるとかで、いけばなを意識した作品も多いです。
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de Hoog-Keramik
Kulmer Str. 20A, 10783 Berlin