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System:対面授業がなくならないのは、誰かの目がないと勉強しないから。

このご時世、

「〇〇でクラスターが発生した」というのがよくニュースになる。

病院、飲食店、スーパー、オフィス…

多人数が集まる場所であれば、どこであれクラスターのリスクはある。

そしてその中に学習塾も当然ある。

オンラインではない、リアル塾の講師として

以下の質問をこれまで数え切れないほどされてきた。

「これだけ『クラスター』『3密を避けよう』と言われているのに、

どうして学習塾はオンライン授業をしないんですか?」

答えとしては、

オンライン授業だとサボって勉強にならないからだ。

そういう子をサボらせないことがリアル塾の存在意義であり、

その為にはどうしても対面にしなければならないのだ。

もちろん技術的には不可能ではない。

現に、最初の緊急事態宣言の時には

ほぼ全ての塾が授業を配信という形で家で視聴可能にしていた。

だが現在は、コロナになる前から元々その手のサービスをしていた塾を除き

「コロナを通じて初めてオンライン授業のサービスを始めました」

という話は聞かない。

なぜなら学習効果が出ないからだ。

学習効果が一切出ないものにダラダラと時間とお金をかけても意味がない。

なぜ効果が出ないかといえば、

「勉強ができないから学習塾に通う、という生徒が過半数」

という前提の元で話すと

勉強ができない生徒が家で一人集中して勉強できるわけがないからである。

換言すれば、

「オンラインでも十分集中できるからそっちの方が良い」

というのは現時点である程度勉強ができるからこその発想なのだ。

そういう生徒はオンライン授業との相性が良い。

誰に言われるまでもなく、

時間になったらちゃんと家でパソコンを開き

静かに画面の向こう側に集中する・話を聴く・ノートを取る、

課された宿題を答えを見ずにちゃんと解く…といったことが一人でできる。

「できない子」というのはこれが全くできない。

上の「優等生」の例を読んで、いったい何を言っているのかと理解に苦しむ。

パソコンを開いたらついネットサーフィンをしてしまう。

すぐに集中力が切れて手元のスマホに目をやってしまう。

緊張感がないからノートも取らないし、後から授業を見返すこともない。

宿題なんて手をつけない。

それらは全て、誰も見ていないからなのだ。

何かしらの「監視」がなければ勉強できないということが、

「できない子」が「できない子」たる所以である。

その上学習塾は学校と違って

勉強をサボったところで成績や内申点が直接下がることはないから尚更だ。

(当たり前だが、実際に成績をつけるのは塾ではなく学校である)

そういうタイプの生徒が

「ここなら誰かの目があるから」

「ここに通うと勉強させてくれるから」

といって選ぶのが学習塾という環境なのだ。

もしこの世の学生の大半が

「人の目なんかなくても全部きっちり自前で勉強できます」

というタイプであれば、学習塾など不要ではないか。

だが実際にはそうではないからこそ、

これだけ学習塾というものが世に乱立しているのだ。

畢竟、対面授業はこれからもなくならない。

「いかになくすか」を考えるのではなく、

「対面は続けなからにしていかに感染対策するか」を考えるべきである。

最後にこっそりささやいておくと、

ちゃんとした学習塾はこれまで述べてきたことも完璧に理解しているから

感染対策しながらいかに対面授業を維持するかに最大限の神経を払っている。

これに対して、

ちゃんとしていない学習塾は

「え、これ大丈夫なの?」という状態で今日も元気に対面授業を行なっている。

最後にいつ洗ったのか分からないような布マスクを使う。

せきやくしゃみをする際に壁の方を向かない(=生徒に向かってする)。

鼻をズビズビすすりながら平気で授業を続行する。

以上は私がこれまで直接見てきた例だが、

感染対策という面で見れば最悪なのは言うまでもない。

こういった面にもしっかり気を払っている塾を選ぶことだ。


…筆者、透佳(スミカ)


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