民話を書く作業
民話は口承文学。
語り伝えているうちに枝葉がついたり削ぎ落とされたり。だから同じ話なのにさまざまなバージョンがある。
私が祖父から毎晩聞かされていた「桃太郎」は、草履のサイズが15センチだったり、体重が18キロだったり、ハンバーグをモリモリ食べて大きくなったりしていた。
そんなふうに、語る人が何らかの思いを込めて語った民話。同じ(または類似)タイトルの話をできる限り集めてみる。
そして最大公約数的な部分を抜き出して、さらに骨格だけにする。
その上に土地に伝わる歴史だったり、わかりやすくなるような解説だったり、今で言うなら、なんていうものなどで肉付けしたのが私の民話。
難しくてはいけない。
簡易ではもちろんいけない。
読む人や聴くひとから遠くてもいけない。
今ここに暮らす私たちがタイムスリップできるような話にしたい。
そう思っている。
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