【 訳でこんなに違うとは!】
38日目
今年に入ってから朗読のWSを企画してます。
その時「おおきな木」という絵本の話題が出ました。
この絵本は世界各国で読まれているロングセラー。
日本では新版と旧版があり、それぞれ訳した人が違う。
2作品を読み比べてみるとおもしろいですよ、と紹介されました。
「おおきな木」は私も好きな本でしたが
訳が違うというのは初耳。
旧版の方は既に絶版でしたが、探して読み比べてみました。
旧版の訳は本田金一郎さん
新版の訳は村上春樹さん
原著を訳しているので
意味する内容には違いはないのですが
言葉の選び方
言葉の並び
漢字かひらかなか…
そんな違いで、作品がまとう空気感が全く変わり
同じようでいて全然違う作品に感じる。
訳で、こんなに変わるものなんですね。
そして、2作品とも黙読で読みはじめたのですが
旧版の方は、途中で声に出して読みたくなり
声に出してみるとやけにしっくり。
声に出して読むのが楽しい本
目で活字を追うのが楽しい本
本には2通りの楽しさがあるなーと改めて気づく。
私は声にするのが好きなので
本田さん訳の旧版が好み。
言葉の並びが、楽譜のようでリズミカル。
そして、昔読んでいたのは
本田さんの訳の方だったことにも気づきました。
ちょっとの違いが、こんな大きな違いを産む。
表現っておもしろい。
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