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自信がついた! 演出家に言われた一言
脚本家・壽倉雅(すくら・みやび)でございます。
普段、様々なnoteを更新していますが、今回『 #心に残る上司の言葉 』というハッシュタグを見つけ、早速執筆してみたいと思います。
一文目に記載の通り、私は脚本家です。
フリーで仕事をしているので、組織における上司という存在はいません。
ですが縁あって、脚本家と並行して、パフォーマンスグループのメンバーをしていた時期がありました。
専門学校で脚本の勉強はしてきましたが、歌も芝居もダンスも全く経験のなかった私にとっては、メンバーとして舞台に上がるのは、まさに未知との遭遇でした。
私以外のメンバーは、芸能事務所の養成所に通っていたり、高校の演劇部で活動していたり、友人とバンドグループを結成していたり、劇団の舞台公演に出演経験があったりと、何かしらの経験がある人たちばかりでした。
脚本家として、言わば裏方の仕事をしていた自分が、まさか表立った活動をするなど思いもかけないことで、「足を引っ張らないようにしなきゃ」と、慣れないダンスや歌、芝居の練習をする日々でした。
散々脚本を書いてきた私ですが、いざ自分が出演する側になると、セリフを覚える難しさを痛感しました。ですが、役作りを含めて自分が演じる側になった経験があったからこそ、脚本執筆における登場人物のキャラクターづくりに生かせるようになりました。
脚本執筆に対する意識が向上する一方、初舞台の本番が近づくにつれて、緊張と不安が重なる日々が続きました。
配役も決まって稽古も進みますが、やはり「本当にこの役は自分で良いのか」と、自問自答するようになっていました。
そんな時、演出家から言われたのが、この一言です。
「君にしかできない役があるんだ」
私は、この一言で自分の演じる役を大事にしようと思いました。
ドラマや映画でも「ああ、この人ってこういう役似合うな」と思ったり、漫画作品を実写化したとき「見事に実写化成功してる」と思うキャスティングがあると思います。
まさにそれと一緒で、私が出演した舞台作品においても、出演者一人ひとりが持っている個性やキャラを生かしてキャスティングをされていました。
私が演じたのは、コミカルなシーンがありながらも、実は主人公を支えるキャラでした。自虐ではありませんが、まず主人公の役は自分には無理だと分かっていました。だからと言って、キザな恋のライバル役なんて皆無。
消去法ではないにせよ、あの役は自分で良かったと、今になって思います。
「他の人には譲れない。この役は、自分だからできるんだ。自分にしかできない役なんだ」と思うようになり、そこからは稽古でも自信がつきました。
本番当日は満員御礼で、ありがたいことに私がコミカルなシーンを演じたときは客席からも笑い声が聞こえました。
あの時のステージの上で直接感じた喜びは今でもはっきり覚えています。
私に自信をつけてくださり、本当にありがとうございました。
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