食べない選択をする
「そろそろきたかな」
思考する速度が落ち、身体の動きが
穏やかになる。
自分の身体に変化が起きるのが
はっきりとわかる瞬間がある。
断食
数年前はヨガや健康の一環として食を断つ「断食」を3ヶ月ごとに行なっていました。始めた当初は「お腹が減ったなあ」「あと何時間でご飯が食べれる」「早く終わらないかな」、そんなことばかり考えていました。
外を歩けば飲食店が立ち並び、美味しそうなメニューの写真から必死で目をそらしていました。夕刻時はさらに過酷で店内へと誘う香りが漂い、ついつい入り口に向かいそうになる自分と戦っていたことを思い出します笑
気づいたこと:1
断食をして、最初に気付いたことは1日のうちの大半を、「食べるため」に費やしていることでした。「今日の朝は何を食べよう」「今日の昼は?」「夜は?」「冷蔵庫に何が残っていたかな」「買い物しなきゃ」、そして「食べる時間」と「調理と後片付けの時間」。
とても不思議な気がしました。いつも取り入れることばかりを考えているからです。「身体にいい食べ物」「美味しい食べ物」、目の前の食べ物に寸前まで生命が宿っていると強く認識したのは断食をしてからでした。
断食中は食べる時間を読書などの別の時間にあてることができ、食べない行為はほんのいっときでも生命を犠牲にしないことに繋がると感じました。
気づいたこと:2
断食を何度も重ねていくと徐々に「お腹が減る」ことに意識が向かなくなっていきました。徐々に意識が自分の身体の内側へと向かうのです。
食を断ち1日目はさほど変化は感じられませんが、2日目あたりから思考がゆっくりになり、身体の動きが穏やかになってきます。
これは血糖値の変化が大いに関係あるのですが、自らを守るために身体が余計なエネルギーを消費しないように反応していると感じています。自らの意志でも自分の動作を制限します。1つ1つの動きを丁寧にゆっくりと、今あるエネルギーを最小限に消費していこうと意識していきます。
気づいたこと:3
新たにエネルギーの源が入ってこないと身体が知ると、それに変わるものをどこからか見つけなければなりません。その時から今、蓄えられているものからエネルギーの生成が始まります。
自分の身体の筋肉や脂肪からエネルギーを生成し、身体は活動を維持していきます。その時に味わう身体の不快感はその時々によって違います。その違いは日頃の生活に大いに関係していると感じられます。
その時々で吐き気や筋肉の震え、寒気などを感じることもあります。いいこともあります。肌がすべすべになるんです笑
なぜ断食をするのか?
食べない選択をして気づいたことは多くあります。
いかに自分は囚われているのか。
食べることに、
取り入れることに、
動き続けることに。
時に取り入れることを断ち、立ち止まること、排泄することが必要なのだと感じています。その時に自分の秘められている力を感じられるのではないかと。俯瞰的に自分自身を見つめられるのではないかと。
1年ぶり、水のみの本断食は身体が辛く、50時間(予定は72時間)になりました。本断食前の漸減食と今は少しづつ通常食に戻している最中です。断食は本断食の後が重要なので。
今回も気づきがたくさんありました。
日々への感謝と身体の持つ力に気づく事が
自分を信じる力
へと繋がります。
夏が終わり、秋がやってきますね。
秋は大好きな季節です。実りの秋でも、食欲の秋でも自分の必要最小限の食物で自分を活かしていきたいですね。