人見知りの話
コミュニケーション能力が低いわけではない。
一見さんが苦手なのである。
どこまで踏み込んでいいのか分からないから。
今回はそんな、
人見知りの話
人見知り──
人ってめんどう、ああ無情。
ある日、本を読んでいるとこんなことを思いました。
「な~んか、読みづらいな…。」
日頃から人並みには読書をする僕ですが、なんだかその文章が読みづらく感じました。
著者は有名な人ですし、現代の文で難解な言葉もさほど出てきません。
なんでだろう、なんでだろうと上下赤ジャージで踊っていると、ふと思い当たったのです。
人見知りだ…。
そのとき読んでいた本は、今まで1回も読んだことのない著者の本だったのです。つまり初めて会った人と会話をしている感覚に陥った訳です。
そうして考えてみると思い当たる節が次々に。
例えば、
・小さい頃から好きな作家=幼なじみ
もう相手の言わんとしてることが何となく分かっていますし、何を言ったら機嫌を損ねるか分かります。
要は、話しやすいし、話を聞くのも苦じゃない。
スラスラと読めていけるわけです。
例えば、
・初めて読む作家=はじめまして
最初数ページがちょっとしんどい。相手が言ってることを気を遣って汲もうとするし、言い回しが不慣れだったりするので、仲良くなるのに時間がかかります。
要は、人見知り爆発。
読むのに通常の1.5倍くらいかかるのです。
またまた例えば、
・何度も挑戦する作家=どうしても仲良くなれない人
半分くらいまで話を聞いてあげるのですが、その後全然話が入ってこない、もしくは全く分かり合えない人が往々にしています。
要は、何度挑戦しても最後まで読めないのです。
そして、ここまで読んでいただけたということは、僕とあなたの相性はなかなか良いかもしれませんね。
さて、そんな冗談はさておき、
本というのは結局はその向こうに作者がいるということ。当たり前のことですが、敢えてその事を意識したとき、いつもと違う読み方ができそうです。
今まで私たちは何冊の本、何人の作者に出会ってきたでしょうか。
本屋さんには何百何千人と出会える機会があるのでしょうか。
こう考えるとワクワクしますね。
ワクワクすると同時に、人見知りで人間付き合いがめんどくさいと思う私はちょっぴり怖いので、そんなときは本を閉じてしまうのですが。
今回は、この辺で。