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読者感想文 ガブリエル・ガルシア=マルケス 百年の孤独

 作者という生き物に、多分私はなれない。

 やっと読み終わった。読み始めてから、これは長くかかるなーと思って全くその通り。短くても一月は要したと思う。
 大ベストセラーということで読んでみたが、想像を超えた物語だった。「想像を超えた」とは、素晴らしいとかいうニュアンスとは違って、文字通り想像できない現象やら物がたくさん出てきて何が起こっているのかさっぱり分からない、という意味。情景がいまいち浮かばないんです。金細工の魚とか、洪水にまみれた家とか、そもそもどこだか分からないマコンドとかいう土地とか、百歳を超えてなお元気なおばあちゃんたちとか。人の名前も、代々同じ名前をつけるから誰が誰だか難しくて系統図を書いてくれてなかったら大混乱だったろうと思う。
 ということで、中身を要約するのはかなり難しい。解説の力を借りれば、その土地で暮らした一族の孤独、ということだそうだ。
 それで、結局感想として何を思ったかというと、ほとんど何も思わなかった。想像力の詰まった伝記といった印象で、この本が何を伝えたいのか、目的が何か良く分からなかった。世代を超えて回収された要素があって、人生とは世の中とは結局愚を繰り返すものだな、と思ったのが唯一の感想だろうか。ただただ作者の想像力に追いつけないな〜、私には無理だな〜、と思わされた物語だった。

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