【感想】ユーザー中心組織論
こんにちは、クラウドワークスでプロダクトオーナー兼UXデザイナーをしている西部です。
今回はいつもお世話になっている600株式会社の金子さんが本を出されたということで、僭越ながら感想を書かせていただきました。
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どんな本?
最近のIT界隈ですと、UXという言葉は一般的になってきて、ユーザーリサーチをしたりしている企業が増えてきていると感じます。一方で、本当の意味でユーザーを中心に据えているチームはごく少数だと感じています。
「UXに理解がある企業」が増えてきている中、次に求められるのは「チームや組織全体でUXを実装する企業」なんじゃないかと思わせてくれる一冊がこの「ユーザー中心組織論」でした。
自分の胸に手を当てながらこの本を読ませていただき、一気に読み終わってしまうほど読みやすく、まだまだ自分(たち)に足りてない部分を教えてくれる本です。
ざっくり概要
本書は、サービスを設計する上でユーザーを中心に据えて成果を出すための攻略本のような本です。
・ユーザーの価値とは
・ユーザー中心組織のつくり方
・行動のはじめ方
という構成になっており、定義や手法がまとまった本というよりは、行動手順書のような役割も果たしてくれると思います。
また、UXを実践される方でも体系的にまとまっているので、振り返りにも利用できると思います。
著者のプロフィール
著者は最近「Store600」をリリースした600株式会社の金子剛さん(https://twitter.com/tsuyoshi_osiire)、弁護士ドットコムの並木光太郎さん。
金子さんとは以前に「THE GUILD STUDY」という株式会社 THE GUILDが主催のイベントでご一緒させていただいたのがきっかけで、当時は会社も近いこともありランチなどUXに限らず情報交換などしてました!
現在は、ExperienceLeadとしてサービスのハードウェアを介した体験設計に取り組んでいらっしゃいます。
並木光太郎さんは、弁護士ドットコムの法律ガイドコンテンツや身近なネタをわかりやすく提供してくれるマネージャーさん。
また、社内にインナーブランディングを醸成するためにブランドリーダーとしても活躍されています。
「熱狂、共創、動機」という軸で振り返りました
この本の中で度々出てくる「熱狂、共創、動機」キーワードが気になり、実体験に沿ってまとめてみたいと思います。
熱狂
この本では直接的な表現としてはされていませんが「熱狂していないチームや組織に、ユーザーに価値を届けることはできない」というメッセージが隠されているのではないかと思います。
日々の業務の中で売上や目標が中心になってしまう場面があり、ふと熱狂しながら実現したい世界はなんだろうと気づかせてくれた気がします。
私が関わるクラウドリンクスという副業/フリーランスのマッチングサービスでも、「企業の課題を解決してくれるプロフェッショナルを、必要な分だけジョインしてもらう」という目標に改めて向き合えた気がします。
共創
熱狂にも通じるところがあると思いますが、同じ視点や視座で行動に移せるのはとても大きいなと思います。
誰か1人だけがユーザーリサーチしてもダメだし、奇を衒ったイノベーションを狙いにいくのもダメ(本の中では「型なし」と表現)。ユーザーをちゃんと観察して、同じ熱量でフォローしあえるチームメンバーがいるからこそ、どう実現するのかを健全に議論することができる(本の中では「型破り」と表現)と思います。
今後事業の拡大に合わせてメンバーが増えていくと考えたら、まだまだ自分(たち)はここの部分に伸び代があるなと思いました。
動機
私はクラウドリンクスにジョインする際に「副業をもっと当たり前にして、自己実現の機会や個人の価値を多様化していきたい。そしてそれが認められる世界をつくりたい」と思い、日々の業務に取り組んでいます。
ただ、自分のモチベーションを言語化したことも初めてだし、他のチームメンバーのモノづくりに対しての生々しいモチベーションは聞いたことがないということがわかりました。
改めて「何を成し遂げたいのか」「どういう人間になりたいのか」という部分を見直す気付きになりました。
まとめ
この本を通して、「熱狂、共創、動機」というキーワードを軸に自分の実状を振り返り、「ユーザー中心」がまだまだ実装できていないということに気付きました。組織づくりの部分はもう一度読み直そうと思います。
金子さんのプレゼンもそうなんですが、初めて聞く人でもすんなり入ってくるワードチョイスをしていて、かなり濃密に情報が詰まっているのにそう感じさせないセンスに脱帽です。
金子さん、良い機会&ご献本ありがとうございました!