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元照明メーカー勤務、福石が語る「電気工事職人」の仕事とは
こんにちは。建設マガジン編集部です!
今回担当していただくのは、2021年9月入社、安定した関西弁で助太刀に安らぎと温もりを与えてくれる、マッチングチーム福石さんです。
福石さんには、前職で関わってこられた「電気工事」について深掘りしていただきました。
では福石さん、よろしくお願いします。
福石 純平
【前職】
コイズミ照明株式会社(照明器具メーカー)
2011年〜(名古屋)名古屋住宅営業所 大手HMへの営業
2016年〜(大阪) 西日本営業企画室 販促企画と立案と運営
2018年〜(大阪) 店舗営業部 設計事務所への営業
自己紹介
マッチングチームの福石純平です。
私は前職でコイズミ照明という照明器具メーカーに勤めていました。グループとして歴史が長く、1716年に小泉太兵衛が行商をはじめたことが起源とされていて、創業300年以上の老舗企業です。
学習机のコイズミ学習デスクや、凄く風が強いドライヤーを扱っている会社も同じ「KOIZUMI」のグループ会社なので、皆さんの聞き馴染みがあるのはこちらかもしれないですね。
メーカーという立場ではありましたが、自社製品の提案や説明や調整、またはクレーム対応で現場に入らせてもらうことが多々ありました。照明が要らない場所はほとんどないので、住宅、店舗、施設とおおよそ建物と言われるところは全て現場でした。
今回は照明とは切っても切れない電気工事のことや、そこに携わる職人の電気工事屋について、前職の経験を元に僭越ながらお話しをさせていただきます。
建設工事における電気工事とは
そもそも電気工事とは何ぞやというところからお話しします。
一般的に、
・発電設備工事
・送配電線工事
・引込線工事
・変電設備工事
・構内電気設備(非常用電気設備を含む。)工事
・照明設備工事
・電車線工事
・信号設備工事
・ネオン装置工事
が電気工事です。よくわかんないですね。
簡単にまとめると、電柱から分電盤や配電盤を経由して、電気で動く設備までの電気の通り道を作る工事のことです。(伝わりますかね...汗)
通り道というのは例え話で、正確にはVA線やVVF線、VVR線などのケーブルを配線していきます。
↓照明器具に配線されたVA線
![](https://assets.st-note.com/img/1660649448062-BOlJCLku8K.png?width=1200)
助太刀の中で区分される職種では「強電」「自火報」「仮設」「太陽光」「避雷針」が該当します。
あれ、「弱電」は?と思われた方もいらっしゃると思いますが、CATVやLANなどの配線工事をする弱電工事は建設業法上では電気通信工事になるため電気工事とは別なんです。
なぜ電気工事は資格が必須なのか?
セールスやサクセスの皆さんは顧客とのお話しの中で、「強電だったら資格に第2種電気工事士は必須ですよね!」と言ったり、その言葉を聞いたことが一度はあると思います。
なぜ電気工事士の資格は歓迎ではなく必須資格なのか?
それは電気工事が危険を伴う工事だからです。電気工事は電気を扱いますので感電の危険があります。
住宅だと約100V、施設だと約200Vの電気が流れていて、福石も100Vで何度か感電したことがあります。感覚ですが、ビリッ!じゃなくヴンッ!って感じです。めちゃ痛いです。
週刊助太刀の電気工事士あるあるにもありますが、200Vだと笑い話じゃ済まなくなることもあるのでくれぐれもご注意を。実際に死亡事故も起きてます。
また漏電により火災が発生することもあります。
最近で有名なのは2021年の1月末に某百貨店のバルコニーで発生した火災ですね。照明器具がショートして出火したのですが、福石も頻繁に出入りしていた現場だったので驚きました。
このように電気工事は危険と隣り合わせであるが故に国から認められた資格がないと工事ができない仕事なのです。
余談ですが、毎年秋頃に電気工事士達がその技術を競い合う電気工事士技能競技大会という大会も開催されています。興味のある方はぜひ調べてみてください。
刮目せよ!配線や取り付けだけじゃない!電気工事職人の仕事!
電気工事の話しが続いてしまいましたが、ここからは職人のお話しをさせてください!
天井裏の配線など視界に入らない部分のお仕事が多い電気工事屋ですが、目に見えるところにもいかにも職人という細やかな配慮があります。
まずは我々が毎日のように使わせてもらっていた、当社の旧オフィス3Fの写真をご覧ください。
↓旧オフィス3Fイベントスペース
![](https://assets.st-note.com/img/1660649483595-m60ESiC8r3.png?width=1200)
天井に付いているスポットライトにご注目ください。
お気付きいただけたでしょうか?
そうです!天井の黒いスポットライトの向きが全て統一されているのです!(L字が全て同じ向き)
照明は特にかもしれませんが、設備は内装の一部なので、こういう細かい部分が空間全体の仕上がりを左右します。
電気工事屋に限らずですが、職人は現場の仕上がりにプライドを持っているのでこういう細かいところも妥協せずにきっちりと仕上げて現場を納めていきます。
目立たないところでも妥協しない仕事ぶりはまさに職人って感じですよね!
現場以外でも盤結線図や配線図などの図面仕事をするのも電気工事屋の仕事です。
求人の募集にCADを扱える人という要望を出すのはこういう仕事を任せたいからなんですね。
最後に
今回は僕がリスペクトする電気工事屋さん達の仕事を、少しでもお伝えできればと思いこの記事を書きました。
これから色んな建物で電気設備を見る時に、職人さんがこだわった細かいところも感じてもらえたら幸いです。
次回もお楽しみに!