今日買った少女漫画の新刊が最高だった

タイトル通りだ。今日買った少女漫画の新刊が最高だった。

今日買った少女漫画は森下suu先生の『ゆびさきと恋々』だ。結構有名な漫画なので知っている方も多いだろう。

以下、『ゆびさきと恋々』最新刊5巻のネタバレを含みます。ネタバレを踏みたくない方は読んでからこの記事に戻ってきてください。)


追記:下のリンクが「タイトル未設定」となってしまっているが、デザート公式ホームページ内の『ゆびさきと恋々』のページである。

女子大生の雪は、ある日困っているところを同じ大学の逸臣に助けてもらう。
聴覚障がいがあって耳が聞こえない雪にも動じることなく、自然に接してくる逸臣。
自分に新しい世界を感じさせてくれる逸臣のことを雪は次第に意識し始めて…!? 
(デザート公式サイト『ゆびさきと恋々』あらすじより引用)

あらすじ通り、聴覚に障がいがある女子大生の雪(ゆき)と彼女に自然に接してくれる大学の先輩、逸臣(いつおみ)の恋の模様を描いているのが『ゆびさきと恋々』という作品である。

繊細なタッチの絵と緩やかに流れていくストーリー。個人的にはこれこそ森下suu先生の真骨頂!と思える部分が詰まった作品だ。
同著者の作品だと『日々蝶々』に作風が似ている。けれども『日々蝶々』よりは刺激が少なく、穏やかに眺めていられる(5巻の時点で)のがこの作品の良いところだ。

また、外見も中身も可愛い雪と外見も中身もかっこいい逸臣が仲良くしているところは正に眼福だと言える。本当に良い。好きだ。


話が逸れたので元に戻すが、個人的には流動し、上下していくストーリーを楽しむというよりは、絵の雰囲気や登場人物の心情の変化を楽しむ作品だと思っている。唐突に波がくるわけではなく、淡々と淡く日常の中の恋を描いていく。優しくて穏やかなお話だ。
そう思っているからこそ、新刊である5巻は本当に最高だと感じた。


雪の幼馴染である桜志(おうし)と雪の恋人である逸臣が仲を深めようとするところから今巻の話は始まる。

桜志は雪に恋と形容できる特別な感情を抱いていて、逸臣と付き合っていることに納得できていない状態なため、彼に対してかなりつっけんどんな態度で接していた。
しかし、逸臣はかなりマイペースな人間なので桜志の雪に対する感情を知りつつも、自分のペースに彼を巻き込んでいく。結果的にこの二人の対話は桜志の心境の変化につながり、桜志は雪への態度を柔らかくした。

17話で桜志の視点から、18話と19話の序盤で雪の視点から桜志の変化を追える。何度も言うが、ここが今回で特にすごかった。


実はこの話の中で桜志は一度も「雪のことが好き」だと言っていない。でも、雪のことが好きなのは読者に伝わる。表情、態度、トーンでの雰囲気作り、台詞回し。漫画で使える表現技法の全てを使って雪が好きなことを表現しているのだ。

直接的な言葉にしなくても好きだと伝わる。森下suu先生方の力量の凄さの表れでもあるし、そもそも『ゆびさきと恋々』の恋愛を描くにあたって意識している部分なのかもしれない。


それがもう、最高なのだ。優しくてあたたかくて、ほっこりする。刺激の多い現実を生きているからこそ、あたたかみのある世界に浸ると自然と笑みが溢れてあたたかい気持ちになれる。

本当に、読んだことのない人は読んでみてほしい。貼ったリンクのページから1話をまるまる試し読みできるから、そこからどうだろう。ちなみに森下suu先生の公式Twitterの固定ツイートからもまるまる1話試し読みができる。


とっ散らかった文になったが『ゆびさきと恋々』5巻が最高だということが伝われば嬉しい。

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