
マンアフターマン復刊からアフターマンを思い出す
一昨日たまたま立ち寄った神保町の書泉グランデで、マンアフターマンの復刻版が出てるのを見かけて、思わず衝動的に購入してしまった。
全然ノーマークだったから知らなかったけれど、どうやら「書泉と、10冊」という書泉オンリー企画での復刻本らしく、アマゾンや一般書店への流通は今のところなし。おまけに発売自体も一昨日だったようで、めちゃくちゃナイスタイミングでの発見だったみたいだ。
オリジナル版は高額取引されてるし、この復刻本だってそれほど数はないだろうから、売り切った後はまた高値になりそうな気がする。我ながら自分の引きの良さに驚愕するばかりだ。
ちなみにオリジナル版は横浜中央図書館に置いてあって、借りて読んだこともあるから内容は知ってる。でも、まぁやっぱり出来れば所有したいなと思ってはいたから、今回無事買うことができて良かった。
そもそもアフターマンとかマンアフターマンってなに?
さて、いきなりそんな書き出しで始めたけど、知らない人からしたら「なんのこっちゃ」だと思う(笑)
簡単に説明すると、これはドゥーガル・ディクソンというイギリスの古生物学者が書いた1981年に書いた「アフターマン」という本の続編で、1990年に書かれた本。
アフターマンの方には「既に人間が滅んでしまった」5000万年後の地球に住んでいる動物の姿が豊富なアイデアで書かれているんだけれど、このマンアフターマンはわりと直近の近未来から500万年後くらいまでの人類(?)の進化について同じく豊富なアイデアで書かれている。
ちなみに2003年にもほぼ同じコンセプトで1〜2億年後の生物を考える「フューチャーイズワイルド」というシリーズがテレビ番組と書籍で展開されて、最初のアフターマンはその時に復刊されている。ただ、マンアフターマンの方は復刊の対象にならなかったこともあってその後ネットで高値取引されるようになった。
クセのあるちょっと気持ち悪い独特のイラストがネットにアップされたせいで、変なネタ本みたいな扱いを受けること多いけれど、絵と同時に書かれた設定はかなり練られてるし読んでて普通に面白い。設定好きオタクとかは結構ハマるような気がする。
でも、まぁ個人的にはやっぱり最初のアフターマンが一番好きだな。
朝日放送開局40周年での映像化
ちなみにこの最初のアフターマン、実は1990年に映像化もされてる。ドゥーガル・ディクソン本人も出てくるし、てっきりイギリス本国で制作されたものかと思ってたんだけど、どうやら日本の独自企画だったらしい。
このテレビ番組がまた抜群に面白くて、子どもの頃は録画したVHSをそれこそ何度も繰り返し見たのをよく覚えてる。多分10回以上は見てるんじゃないかな。何度か家の録画VHSを整理するタイミングがあったけど、これだけは消さないで欲しいって頼んでた(笑)
で、今回マンアフターマンを買ったのをきっかけにもう一度この番組を見たいなと思って調べていたら、なんとYoutubeに動画があった!
相変わらず内容は抜群に良いんだけど、この番組をまだCGもほぼない1990年に在阪の民放地上波が作ったってのが驚き。ディスカバリー・チャンネルやNHKが気合入れて作ったドキュメンタリーなんかと比べても全然負けてない。
しかも大人になって改めて番組を見ると、5000万年後の世界の話だけじゃなくて、環境問題や家畜の話など、地球と人間というテーマでいろいろと幅広に取り扱っていたこともわかった。
まだバブルの残り香漂う1990年だからこそ作れたんだとは思うけど、本当に良い番組だった。Youtubeのコメント欄には僕と同じように"昔録画したものを何度も見てた"って書いていた人が何人もいた。たぶん同じような世代なんだろうね。読んでて微笑ましかった。
そんな感じで今日はアフターマンの話。こういう偶然の出会いがあるから、僕はやっぱりリアルのお店巡りが好き。
最近じゃすっかりネット通販が主流になっちゃったけど、リアルのお店巡りも並行していったほうがいいよなって改めて感じた週末だった。