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83年生まれの僕らはパーカー世代

たまたまYahooニュースを見てたら、作家?の女性が発言した「おじさんはパーカー着るな」が論争になってた。

まぁ内容的にはしょうもないからいちいち言及するのも大人気ない気がするけど、個人的には若い人よりもむしろ今40歳くらいのおじさんの方がパーカーをよく着てるイメージ。実際今年で41歳の僕も好きでよく着てる。

これはたぶん年齢ではなく世代の問題。僕らが育った90年代ってストリート・カルチャーの全盛期だから、パーカー流行ってたんだよね。それを大人になっても着続けてるだけ。

ストリート・カルチャーで育った90年代

83年生まれの僕は小学校に上がったのが1990年で和暦でいうと平成2年。文字通り90年代や平成といっしょに成長してきた世代だ。

Jリーグが開幕したのが93年だから4年生のとき。ただ、同じ頃にマイケル・ジョーダンやブルズを筆頭としたNBAブームもあって、僕はどっちかと言うとそっちのほうが好きだった。当時ジャンプは読んでなかったからバスケにふれたのはスラムダンクというよりはNBAだった気がする。

当時は3on3のいわゆるストリートバスケもブームで、僕が住んでた練馬の光が丘はハーレムビートで秋葉原なんかと並んで「ストリートバスケのメッカ」なんて呼ばれたのを覚えてる。住んでいる身としては「いやいや…」って思ってたけど、それでもまぁ小中学校の頃は公園にあるゴールで普通に遊んでたから、他の地域よりは流行ってたのかもしれない。

この頃のちょっと色気付いた小学生のファッションの定番と言えばハーフパンツとパーカー。サッカー系よりこっちの方がオシャレだった。ストリートバスケと一緒に、この手のストリートファッションが小学生にも入ってきた印象がある。小5のときにDA.YO.NE.とか流行ったのもあるかな。

その後エアマックス95がブームになるのが小6の頃。この頃から自分の趣味もよりストリート色が強くなってきた。中1のときはベルト垂らしとかしてたしね(笑)当時の愛読書は雑誌のBoon。97年にはトーキョー・トライブの連載が始まって、自分含め周りの連中はみんな読んでたな。

ドラゴンアッシュがジブラと一緒にGrateful Daysを出して日本語ラップブームが来るのはもう少し後だからヒップホップにどっぷり浸かるのはまだ先だけど、バスケとスニーカーとBoonでストリート育ちの土俵は整ってたんだと思う。

当時は広末涼子が大人気だったけど、僕ら中学生の周りではもっと歳が近くてストリートファッションをしていたSPEEDの方が人気あって周りでは「SPEEDでは誰が好き?」が定番だった。

ブラック系でいうとミーシャとかダブルとかのディーバブームが98年にあって、その極めつけとしてこの年の冬にデビューしたのが一つ歳上の宇多田ヒカルだった。その後の曲はあんまりちゃんと聴いてないけどデビュー曲のAutomaticはモロに洋楽志向のR&Bでいまだに好きだ。

ヒップホップを通過した2000年代

高校に上がったのは1999年。わりと本気で信じてたノストラダムスは訪れず、日常が続くなか僕は日本語ラップにのめり込んでいった。

この頃の格好はBボーイサイズの太いジーンズにティンバーランドのブーツが定番。今思えば丸出しだけど、まぁ地元の周りの友達もみんなそんな感じだったからね(笑)

あとはNIGOのエイプやらOSUMIのスワッガーやら裏原系が流行ってたな。僕としても憧れはあったんだけど、当時高校生の僕には高過ぎて手が出なかったから、その手の裏原ブランドを横目に見ながら、よく分からない黒人がやってる店で多分偽物のカールカナイとかトリプルファイブソウルのパーカーを買ってたのを覚えてる。

ステューシーなんかが周りで流行ったのも確かこの頃。Tシャツブームで格闘技系のTシャツが流行ったり、サッカーのゲームシャツをTシャツ代わりに着るのが流行ったりなんてのもあったな。

2002年に大学に上がってからはもう少し着るものも落ち着いて、ムロさんやツイッギーなんかが細身の服を着はじめたのに合わせ、僕の格好も細くなっていった。

当時オシャレ系DJの間ではキャップではなくカンゴールのハンチングが定番。だけど僕は似合わなかったから、代わりにブームだったキャスケットを好んで被ってた。内面がBボーイだからあの頃から帽子はいつも斜めか後ろ被り。キャスケットを斜めとか後ろで被ってる人あんまり他にみたことないけどね(笑)


1983年生まれ東京育ちの僕が大人になるまでの生活はだいたいそんな感じ。ストリートカルチャーと共に成長してきたんだから、そりゃパーカー着るって(笑)

B系はヤンキーっぽくてダサいとか、スキニーパンツがどうだこうだなんて言われたのはもう少し後の話。今回パーカー叩きしてる女性は一回り下の世代だから、たぶん子どもの頃からもうストリートファッションがダサいって言われてた世代でしょ。

今回の話って単に世代間でジェネレーションギャップがあるよねってそれだけのこと。こっちだって少し下の世代の黒づくめスキニーファッションや韓流ファッションは出てきたときからずっと変だと思ってるんだからお互い様じゃんね。

ちなみに我々の親世代はまた少しファッションの流行が違うから、親にも「いい歳なんだからパーカーは辞めろ」って高校生のときから言われてるよ(笑)

逆に親と自分たちの間の世代は渋カジ全盛だから、もう少し古着系のファッションで普通にパーカー着たりしてる。

ホントただのジェネレーションギャップ。それを「おじさんのくせに」みたいな言い方するから、よく分からないことになる。たぶん一種の炎上商法なんだろうとは思うけどなんだかな。。。

でも、まぁこの炎上のおかげで子ども時代のことを少し思い出すきっかけになったからある意味良かったのか?

そんなことを思いながらつらつらと。

同世代の人なら分かるってところあるよね。こんな話、それだけで別にいいんだよ。そんな風に思います。

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