自分の内面の変化について 1
前回からあっという間に半年ほど経った。
絶望的な気持ちだった5月とは対照的に、いまは晴れやかな気持ちになっている。
この期間で何がどのように変化したのかを記しておきたいと思った。
きっと長くなるので何回かに分ける。
私は人がこわかった。
漠然としたこわさを感じていた。
それはおそらく家庭環境に原因があって、それを自覚したのが10年ほど前だった。
小学生のころから、両親のことは子どもみたいな人間だと思っていた。
自分が未熟であることを自覚せずに大人になったつもりでいる人間に見えた。
父は自分の思い通りにならないと無言でものに当たり散らしたり、不機嫌な態度で相手に接するような人だった。
母はそんな父の機嫌を損ねないようにすることを第一に生活しているような人だった。父がいるときといないときでは声色が違った。
そんな二人とともに生活していると、自然と自分はバランスをとる役として立ち回るようになった。
そして私が10歳の時に弟が生まれた。
妊娠したと報告を受けたときには既に子どもができる仕組みを理解していたので、弟ができてうれしい!という実感はなく、へー、意外と仲良いんだなという感想だった。(今となっては弟がいて本当に良かったと思っている)
中学生になると子は鎹というのはこのことかと実感しながら、
夜ごはんの時には父の仕事の愚痴を聞いて機嫌を取る生活、これは高校生のときまでずっとそうだった。
高校生になり、大学受験の時には父が県外には出るなと言っている、と父から直接ではなく母から間接的に聞いた。
私は東京の芸大に興味があったけれど、何故県外に出たらいけないのか、何故そんな大事なことを直接言ってこないのか、という疑問をぶつけることもせずに、父の言うことを聞き地元の大学に進学した。
大学生活は幸いとても楽しかった。
ただずっと何か足りないような感じや虚しさがあった。
3年生のとき、バイト先の人から「仲良くなったと思ったら、次の日に心のシャッター閉まってますよね」と言われた。
そのバイト先の店長からは「そんなに気を遣ったりヘラヘラしたりしないで普通にみんなに接して」と言われた。
自分の中では至って普通に接していたつもりだったので衝撃的だったが、それと同時に痛いところを突かれたような自覚もあった。
これがきっかけで、何故自分はそういうことを言われるのかと考えるようになった。
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