⦅S⦆IX IDENTITIES:6つのスイスワインの地
『スイスワインの世界』で
スイスのブドウ生産は約15,000ha(京都市街地くらい)とお伝えしました。
そちらを分けると、6つのワイン生産地の区画になります。
色がついている個所をご確認ください。
色ごとに、属している地域を記載しました。
こちらでは簡単に、各地域で生産されるブドウの情報をお伝えします。
それぞれの地域について、詳しくはこちらにまとめています。
1 ヴァレー Valais/WALLIS
# Pennine Alps と Bernese Alpsの間
# 多様な生態系
# 乾燥した地域
# 南がイタリア、西がフランス
# しかし公用語はドイツ語とフランス語
# マッターホルンがシンボル
私なら、このエリアはPETIT ARVINEやHEIDAといった土着品種を楽しみたいところです。
2 ヴォー Vaud/WAADT
# 州都は Lausanne (ローザンヌ)
# バレエコンクールが有名
# オリンピックの本部がある
# スイスで3番目に人口が多い
# 4番目に面積が広い
# 公用語はフランス語
# Lavauxは世界文化遺産
# レマン湖は琵琶湖より小さい
# 思い入れがありすぎるエリア
私個人としては、Chasselas(シャスラ)一択です。シャスラと一口に言っても、エリアで全く味が異なります。
ワインがお好きで、知っている人ほど楽しんでいただけると思います。
3 ドイツ語圏 DEUTSCHSCHWEIZ
# ドイツ語圏スイス
# スイスドイツ語と、ドイツ語は違う
# スイスドイツ語がドイツ人に伝わらないこともある
# スイス全土の66%程度、スイス人口の66%程度を占める
# チューリッヒやバーゼルには素晴らしい美術館が多数
このエリアはPINOT NOIRの質が高いです!
どちらかというとフルーティ系の親しみやすいPINOT NOIRの中でも、土の雰囲気があるものを探求しています。
4 ジュネーブ Geneva/GENF
# 有名な時計店が多数
# WHO, WIPO, 国連、国際機関多数
# ホテルサービスを学ぶ大学もある
# 目の前がモンブラン
# レマン湖沿い
# 国際空港、鉄道から他国へ行くのも簡単
ブルゴーニュまでも車で2時間程度のため、フランスと似たブドウが増える印象があります。
私は、このエリアだと意外とアリゴテが面白いのではないか、と思っています。
5 ティチーノ Ticino/TECCIN
# スイス最南端
# イタリアと接するため、昔は密輸を監視する税関があった
# 温暖な気候、ほぼイタリア
# 人柄もイタリア人らしい
# 海鮮もあり、スイスなのに美食の地
# 平均寿命も長い
# ティチーノの名前はティチーノ川から
このエリアのメルローを用いたワインは、果実味があるばかりかと思いきや、ものによってはエレガント系といいますか、苦みの心地よいようなものも生産されています。
6 3つの湖(The Three Lakes) DREI-SEEN
# フランス語圏とドイツ語圏の言語境界地域
# 湖の名前1はMorat(モラ)
# 湖の名前2はNeuchâtel(ヌーシャテル)
# 湖の名前3はBienne (Biel)
# ジュラ山脈南東麓にある
# ジュラ山脈のジュラはジュラ紀のジュラ(JURA)
このエリアで有名なのは、Neuchâtel発祥のロゼワインŒil-de-perdrixです。
(本当は、スイスのフランス語圏全体的に作られてます。)
ピノノワールで作られたこのロゼワイン、メインディッシュ以外なら幅広くペアリングが可能です。