苦しみの連鎖を断ち切れ!
自分で復讐してはいけません。 神の怒りに任せなさい。
これは新約聖書の「ローマ人への手紙」の中に出てくる一節です。
最近、スマホを使っているとやたらと漫画の広告が表示されのですが、内容としては「イジメられっ子がイジメっ子に仕返しをする物語」が非常に多いように感じられます。
ストーリー展開のパターンはいろいろあるようですが、「大人に成長した元イジメられっ子が、イジメっ子に対して次々に社会的制裁を加えて行く話」とか、「元・傭兵だった兄貴が日本に帰って来て、妹をイジメていた不良どもを蹴散らす話」とか、「自殺未遂をしたイジメられっ子の身体に、兵士だった男の霊魂が入り込んで急に無敵になる話」とか「復讐代行屋にイジメの仕返しを依頼する話」などが主なものです。
これだけ似たような話が多いとなると、この手の漫画を読んで「スカッとした」と感じる人たちがたくさんいるということなんでしょうね(苦笑)。
可哀想な主人公を、会社の上司にパワハラを受けている自分自身の姿と重ね合わせ、主人公が仕掛けた仕返しによってイジメっ子たちが破滅していく様子を見ながら「ザマーミロ」と心の中で叫んでいるのかもしれません。
しかし、神の定めた宇宙のルールにおいて「個人による復讐行為」は一切認められていないことをご存じでしょうか?その証拠が冒頭に掲げた「聖書の一節」なんですね。
どのような理由があろうとも、個人による復讐を実行した人間は、不当な行為をやっていた相手と「同じ穴のムジナ(同類)」として天から扱われ、死後最初に行く「裁きの門」の前で、イジメっ子たちと同じ刑罰を言い渡されることになる・・・というのがキリスト教の基本的な教えです。
となると、こういう「天の法則に反する扇動的な漫画」を描いて人心を惑わしている著書が「幸せな人生」を送ることは絶対にあり得ないのではないでしょうか?運命学的に言えば、明らかに間違った情報を世間に拡散してお金を稼いでいるんですから、やっていることはナチス宣伝相だった「ゲッペルス」とほとんど変わらないというわけです。彼らがやっているのは「憎悪の拡大再生産」に過ぎないからですね。
この漫画によって一時的に高収入を得たとしても、それは「天意によって奪われる」ことになりますし、それどころか、何らかの「カルマ的な制裁」を著者自身が受ける危険すらあり得ます。もちろんそれは、その本にお金を払い、喜んで支援している人達も同じですよ。
「創作の世界は自由であるべき」なのは確かですが、自由には必ず「責任」も伴います。自由を行使するのであれば、その行動によって引き起こされる「運命学的な反作用」を受ける責任もしっかりと自覚しなくてはなりません。
「運命の神」は一切手加減してくれませんし、「泣き落とし」も通用しません。純粋に「本人の行動」によって生じたカルマを粛々と遂行して行くだけなので、ある意味では「一番怖い相手」なんですね。
聖書には、冒頭の格言の続きとして「復讐するは我にあり」という言葉が記されていますが、「我」とは「神」のことですので、「復讐行為は神の専権事項であって、人間が勝手にそれを実行する権利はない」ことを意味しています。「天の意思」に逆らって越権行為をするとなれば、あなた自身の身にも危険が及びかねないことが、このセリフからも充分に分かりますね。
裁判官や検察官は、社会秩序の維持のために「地域全体の同意」の元に他人を裁くことが特別に許可されていますが、それ以外の一般人に「復讐行為」は一切認められていないのです。正直なところ、裁判官であっても「カルマの反作用」を完全に避けることはできませんので、本当に大変なお仕事だな・・・という同情を禁じえません。少なくとも、私は絶対にやりたくない仕事ですね(苦笑)。
「それじゃあ、誰かに不当な扱いを受けても、ただ我慢しろということですか?」と反論されそうですが、そうではありません。
聖書に記されている通りに「復讐は神に全面的に任せる」のが正しい在り方なのです。
この世には「カルマの法則」という絶対的な法則があります。他人を不当に害する者は、いつか自分も同じ目に遭いますし、それはどんな権力者であったとしても避けることができない「天が定めた不変のルール」なのです。
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