脊柱側弯症ということについて
私は十数年前に脊柱側弯症の手術をしました。
この手術は一般的に10代くらいで行われることが多いので、当時既に30歳過ぎだった私は完全に年増扱い(笑)
中高生や、小学生達と一緒に励まし合いながら入院期間を乗り越えました。
昼に白い巨塔の再放送やってて(笑)
一緒に見たなあ。
縁起でもない💦と思いつつ。。
小学生の女の子は成長期に合わせて数回の手術を行う予定が決まっていたので、私なんかよりもっともっと大変だったと思います。
私ですが、なぜその年齢になってから手術に踏み切ったのか?
それはひとえに、インターネットなどの普及によって情報を得ることが出来るようになり、信頼できる名医と出会えたこと、成長期はとうに過ぎていたにもかかわらず、10数年ぶりの診察で状態はかなり進行していることが分かったからです。
そして何より見た目を良くしたかった。
曲がった背中にどれだけコンプレックスがあるか、、私の自己肯定感や自信、美醜に関わる認知に多大な影響を与えたことは否めません。
自分は醜い、そう思って生きてきたのです。
全員がそうとは言いませんが、脊柱側弯症というのは湾曲によって起こる内臓や身体の負担よりも、ボディイメージ=自分という認知の歪み、そちらの方が問題なのです。
少なくとも私にとって脊柱側弯症というのはそういう病気でした。
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情報!これは本当に大きい。
いまでこそネットで検索すれば沢山のことが調べられる時代ですが、私の子どもの頃といえば田舎でまったく情報もなく、どこに受診したら良いのかも分かりません。
(だからこそ、ドテラの情報も知ることが出来て本当にありがたかったです。)
ようやく高校生の頃になって専門外来を受診する頃には、装具治療の適正からは既に大きく外れており、手術が必要なまでに進行していました。
それなのに何故手術をしなかったのか?今となっては分かりませんが、その当時親族に大きな手術をした者はおらず、命に関わる病気でもないのにリスクの高い手術をすることについて反対があったのだと思います。
この、命に関わる病気ではないというのが思春期の女子にどれだけ影響を与えるか、大人たちには想像出来なかったのでしょうね。
20代になると多少知恵がついてきて、その当時珍しかった中国整体やカイロなどせっせと通っていました。
ただ、これらは何の手助けにもなりませんでした。逆に、悪化させたと思われる施術もあります。
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まず、脊柱側弯症ってどんな病気でしょう?
その名の通り、脊柱が湾曲する病気です。
一言て側弯症といっても、機能性側弯、構築性側弯と様々な種類や要因があります。
機能性側弯というのは一時的要因のもの、
そして構築性側弯というのが脊柱の回転、ねじれを伴った本当の意味での側弯症。
そしてなぜ湾曲するのか原因不明の『特発性側弯症』が多くを占めると言われています。
「先天性側弯症」は脊椎に奇形や変形があるなどの原因があるもの。私の場合はこの先天性側弯症でした。
詳しくは日本側弯症学会のWebサイトを見てください。
https://www.sokuwan.jp/patient/disease/cause.html
側弯症についてわかりやすく書かれています。
側弯症の情報サイトには、単に整体院へ誘導する流れのものや明らかに間違ったものもあるので注意が必要です。
また、実際の患者さんの写真などは中々ショッキングでもありますので、よく理解されてからご覧になってください。
よく、整体などで側弯症が治った!とか言ってるのは、機能性側湾症(他の病症が治ることにより湾曲も解消してゆく)か、あるいは何もせずとも進行しなかったはずのものです。
そう、なんにもしなくて自然に治ることもあるのですよ。特に軽度の場合は。
私は自己治癒力や自然療法の偉大さを心底実感しているので、自然に解消する可能性もなきにしもあらずと思っていますが、もし外科手術を行うとしたら必ず適切な時期があります。
年齢が上がるほど手術のリスクは高まること、成長期は様子を見ようと悠長に構えているうちに、急激に進行してしまうことがあるからです。
その時期を見逃さないように経過観察を怠らないことが、こと側弯には大切です。
(レントゲンによる被爆というまた別の問題が…(−_−;)これは又別の対策が必須)
そして明らかに湾曲が進行しているのに子どもに手術を受けさせたくない、それが本当に子どもを思いやってのことなのか?親のエゴではないか?(万が一失敗したら親の責任、という)
親も子ども本人も沢山勉強して、主治医の言いなりになるのでもなく、主体的に選択する必要があると思います。
それは単に側弯の治療ということではなく、自分がどんな人生を歩みたいか?ということをです。
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とある人は言いました。手術を否定される方でして、『大切なお子さんを切ったり貼ったりしたくないですよね』と。これはご自身のお子さんにではなく、相談者の親御さんへの発言です。
なんちゅー言い方だ(笑)と少々呆れました。
手術をせずに治った人もいる、ウチの子だって手術なんかさせたくない、ええ、誰も好き好んで大手術をする人なんていません。
手術には必ずリスクがあります。
私もその後の不定愁訴や身体の強ばりなどで苦しんだので、手術をしたら終わり、ではないことも知っています。
その上で選択する覚悟が必要だと思います。
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ちなみに私のオペをしてくれた先生は超絶おっかない、こわーい、超毒舌の先生でね、
(酷い言い様。バレそう。先生ごめんなさい笑)
「こんなんなるまで何やってたんだ!こんな酷い
側弯をオペ出来るのは僕しかいないよ!キミ年増だし。やるの?やらないの?」
って。
まぁ、びっくりしますよね(笑)
泣いてる患者さんもよく見ました。
医者としてあるまじき!って仰られてる方も多くいらっしゃいました。
ただその時私はだいぶ大人で、その口の悪さから垣間見れた先生の『救ってあげたい』という気持ちが本当に伝わってきたんです。
そして私は変わりたかった。
「やります!お願いします!」
と答えました。
子どもの頃と違い、自ら受診して自ら手術を決定したので、万が一事故や失敗があったとしても誰のせいにもできません。それも受け入れました。
とはいえ、そんなすごい覚悟が決まっていたわけでもなく、プチ整形で二重の手術をするくらいのかるーーーい気持ちだったのですが(^^;;
(その当時知り合いが二重の手術をしてメチャ可愛くなってたんです笑)
多分、プチ整形のノリで脊柱側弯症の手術をするのは私くらいかと(笑)
なもんで、手術が終わって目が覚めた瞬間、チューブで繋がれ寝返りも出来ない身体に気づいて
「エライことになった!!」
と思ったのを、よーく覚えています。
そして、術後にようやくお風呂の許可が降りた時、鏡に写った自分の真っ直ぐになった背中と、平行にくびれたウエストを見た時の感動も。
(今はくびれてません😂泣笑)
ただし、背中の真ん中には一本、ウルトラマンのチャック付き。それは今も一緒。
この時お世話になった先生は既に外科手術の現役からは退かれたようです。
この経験から、口は悪くとも本音で話してくれる人が好きになりました(笑)
まぁ、色々ありましたが手術をして本当に良かった、その選択をできた自分が素晴らしいと思っています。
それでね、さっき親のエゴでは、って話ししたけど今の私には親の気持ちもわかるんですよ。
現在の私はその頃の親世代ですからね。
命に関わる手術を決断されるのですから、それは勇気のいることでしょう。それに代わる方法があるならば…!と願う心。当然のことと思います。
なので、もしご不快に思われたらごめんなさい。
けれども大切なことだと思ったのであえて書きました。
今はたくさん情報があります。
ただ、選ぶことが大切。
選べない、どうしよう、で大切な時間を費やしてしまうのが一番もったいない!
情報の質も大切ね。
そして本当に自分のためになることは時に耳が痛かったり、受け入れ難いこともある。
でね、もし現在側弯症で悩んでる子、そして子どもだった当時の私に言いたい。
側弯だろうがなんだろうが、あなたは美しい。
あなたの魅力を輝かせることはできる、やりたい事はなんでもチャレンジ出来る、側弯だから出来ないなんてことは何もないよ!
ってね。
ああ、今分かった。
側湾にさせてごめんねと謝る親でもなく、マッサージして体操すれば側湾は良くなるよと優しい素振りの整体師でもなく、厳しく叱ってくれるドクターでもなく、私に本当に必要だったのはこんな風に言ってくれる存在だったのだなって。
当時の自分にヨシヨシ、です。
ここにたどり着くのにだいぶかかりました。
一緒に入院生活を送った小学生、中高生達もきっと素敵な女性になっていることと思います。
連絡先など交換しなかったのでそれきりですが、お会いしてその後どんな生活だったか聞いてみたいな。
拙い文章ですが誰か必要とする方に伝わればとても嬉しいです。
らぶ✖️✖️✖️♡