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『或るバイトを募集しています』ネタバレなしの感想・レビュー|想像力を刺激される短編集

12月20日に重版が決定したホラー小説『或るバイトを募集しています』。
さっそく購入し読了したので感想や、見どころをネタバレなしで紹介します。

また、さいごにバイト募集させていただきますので、チェックしてくださいね。


『或るバイトを募集しています』作品情報

発売日:2024年11月14日(12月20日重版決定)
価格:1,300円(1,430円税込)
著者:くるむあくむ
出版社:KADOKAWA
ページ数:152ページ

本作は、漫画『N』を連載中のくるむあくむが手掛けたホラーモキュメンタリー小説です。
怪しいバイトに応募した人たちの取材が収録されており、アルバイトごとに完結するお話なので、短編集のようにサクッと読めます。

作中では挿絵が多く登場し、ブログ風、掲示板風に執筆されている内容もあるので、小説が苦手な方にもおすすめです。
また挿絵が多い分、体験談の情景が浮かんでくるので、じっとりとした恐怖が襲ってくる作品となっています。

『或るバイトを募集しています』あらすじ【ネタバレなし】

バイト募集チラシからはじまる底なしの恐怖体験
新作の執筆依頼でバイト体験者たちに取材をしていく一人の作家。
電話をするだけ、差し入れを渡すだけ、映像のチェックをするだけ。
たったそれだけの業務内容なのに何かがおかしい。
アルバイト募集からはじまる恐怖体験を描いたモキュメンタリーホラー登場!

               KADOKAWAオフィシャルサイト

時給が高いバイトには必ず裏があります。
しかし、生活に困っていたり、怖いもの見たさで応募してしまう。
そんな7人のアルバイト体験談が収録されています。

電話を掛けるだけなのに、どうしてこんな目に?
人助けのつもりが、自分の首も絞めてしまう結果に…。
お葬式に参列するバイト…一体何のために?

人の悪意や浅はかさ、人ならざるものの不気味さや、恐怖が二重に伝わってくる作品となっています。

ヒトコワや人ならざるものの怖さが楽しめる

本作は、ヒトコワと人ならざるものの怖さが二重に楽しめるのが見どころの1つです。

或るバイトでは、ヒトコワならではの人間の悪意が見え隠れしており、結末を見るとクセになってしまうような胸糞の悪さを味わうことができます。
皆さんがよく言う、本当に怖いのは人間だと改めて感じることができるでしょう。

また或るバイトでは、人ではないナニかがゆっくり日常を侵食していき、体験者と読者の心を気味の悪さや、恐怖で満たします。
ホラーが好きな人や、怖がりたい人がいるように、人間はある程度の恐怖を感じないと調和が保たれませんから。
ぜひ、本作を読んでみてください。

想像力が刺激される体験談と身近にある恐怖

作中では、結末がしっかり描かれているわけではないので読者の考察次第。
容易に想像できる結末もあれば、少し考えないと分からない体験談もあります。
モキュメンタリーだからこそ想像力が刺激され、自分の世界でしか味わえない気持ち悪さを感じ、脳内にこびりつくような体験談がいくつもありました。

また、''怪しいバイト''という題材が「こういうバイトありそうだな」と思わせる内容なので''身近にある恐怖''を感じることができる1冊となっています。

さいごにバイトを募集しています

ホラー小説好きにおすすめの作品となっていますので、気になった方は読んでみてください。

また、簡単なバイトを募集しています。
【業務内容】
下記のXリンクの動画を見るだけ

【必要条件】
『或るバイト募集しています』を購入していること
沢山の人に映像を見てもらい拡散すること

【注意事項】
くろくなります
映像を見る際は音量0推奨(音ありで視聴する際は自己責任)
この映像を見たあと、なにかしらの問題が起きても私は一切責任を負いません。


代わりにくろくなりました


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