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短歌でショートショート2

 西日の眩しさで目が覚めた。どうやら昼食の後寝てしまっていたようだ。もうそんな時間かとテレビをつけると笑点が始まっている。これは寝過ぎたなと少し後悔しながらのそのそと立ち上がった。急いで夕食の準備をせねば。

 「ねえこれだれ〜?」

 リビングから息子の声が聞こえる。つけっぱなしにしていたテレビを見ているようだ。包丁を置いてリビングに戻る。
 息子が指差す先には座布団を前に椅子に座って大喜利をしているあの人。

 「この人は木久扇さんっていうんだよ。」

 「へんなのきてるー。」

 「これは着物っていうんだ。この人はいつも黄色の着物を着てるんだよ。」

 「ふーん。じゃあこれは〜?」

 次に息子は指を左に滑らせた。

 「この人はたい平さんっていうんだ。いつもオレンジ色の着物を着てるんだよ。」

 「へえー。」

 その後も息子は一通りメンバーのことを指差しながらあれこれ聞いてきた。


 翌日から息子はみかんを指差しながら「たいへいさんのおれんじ」と言ったり、自分の靴を指差しながら「こゆうざさんのあお」と言うようになった。ちょっと変な覚え方しちゃったかな・・・と思いつつ、微笑ましさも感じている。

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