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ぼっち理系大学生の活動記録(18日目)「虹を追いかけて激安ワインを買う」

食堂で昼食を食べ終わるころ、長く続いていた雨がようやくやんだ。これで家に帰れると一安心し、空を見上げると、虹がかかっていた。

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虹を見たのはいつぶりであろうか。ふと追いかけてみたくなった。虹が好きだからという理由ではなく、下宿先と大学をつなぐ道を自転車で往復するだけの日々に刺激が欲しかったのだ。

私はペダルを回した。初めて通る道はワクワクする。それと同時に、慣れていない道なので跳ねられそうにもなった。

結局、虹など見る暇はなく、自動車と信号と歩行者の位置関係だけに神経を集中させ、都会とも田舎ともいえぬ細いにぎやかな道を走っていた。

すると、目の前に大型スーパーが現れた。

安さが売りなのだが、書くと住んでいる場所が分かってしまうので店名はまだ伏せておこう。

そのスーパーはとにかく安い。コンビニの500円弁当くらいなら半額を切る。

せっかく来たのだからと思い、普段は買わないようなものを買ってみることにする。

ワインが目に入り、立ち止まる。

飲んだことはない。というより私はアルコール自体ほとんど飲まない。この機会だ、買ってみよう。買ったのはもちろん一番安いもの。750mlで230円だ。

基本、私は食べ物は安いものを選ぶ。特に初めてのものなどはそうだ。初めて買うものは自分の中の「基準値」になる。

結局「美味しい」とは絶対的ではなく相対的なものだと私は思っている。毎日高級料理を食べている富豪が庶民の料理を食べると「ひどい味」と言うだろう。逆に、貧乏で食べ物に困っている人が外食などに行くと「すばらしい味」という感想を持つだろう。その料理の味は変わってはいない。両者の違いは”これまでどのようなものを食べてきたか”で決まる。

だから私は初めて何かを買うとき、「これが普通」と思う基準値はあえて低くする。その後に出会うものがもっと良く感じる可能性が高くなるからだ。

そんな理由で人生初ワインを買ってみた。

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だが家に帰り、コルクを開けるやつが無いことに気付いた。失敗。

17:56 ~椅子~

落合洋一の世界の地図帳という本にハマっている。

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ツイキャス配信をしながら読んだりもしている。

私の専攻は物理学、すなわち不変の真理を学ぶ学問であるが、最近はメディア論や世界情勢など、変わりゆく事に興味を持ち始めている。

さすがにテスト一週間前なので他分野に浮気している暇はなさそうだ。




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