
自×未遂
9月17日の深夜。
私は好きな人と話してた。
交際を求めると「今は付き合えない」と言われ、
見捨てられたと感じた。どうでもよくなって
今すぐこの場所から消えたくなった。
何も考えず、衝動的に自室から飛び降りた。
飛び降りるまで物凄く怖かった。
後ろ向きに座り、目をつぶり、
覚悟が決まるまでぼーっとしてた。
でもつい眠くなって左手を滑らせ、
そのまま真っ逆さまに落ちた。
「ああ。これでお終いなのか」と悟った。
落ちた瞬間、
何が起きたのか自分でも分からなかった。
でも身体中に燃え広がるような熱い鈍い痛み。
地面のコンクリートは氷のように冷たくて、
顔にじりじり砂が着いてものすごく後悔した。
すごく寂しかった、独りなんだな、って。
そして私が落ちた音で近所の人が集まってきた。
ご近所さんが家の玄関のドアを叩き、
お父さんを起こした。
あまり記憶は無いが、ずっとわたしは
「いたい。いたい。たすけて」と言ってたらしい。
目が覚めると救命センターにいた。
お父さんにお医者さんが色々説明していた。
いつの間にかレントゲンもCTもMRIも撮っていて
尿道カテーテルも入れられ、ピアスも取られた。
お医者さんに説明してもらった。
「背骨2箇所と骨盤3箇所折れたよ」
ここから先は
728字
/
1画像
¥ 100
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?