【小説】誠樹ナオ「第一王女は婚活で真実の愛を見つけたい」第5話
2回目の公子とのお見合いは、途中で私が我慢しきれなくなって、アスランのアドバイスや侍女たちの努力を裏切る結果となってしまった。
怒られるのを覚悟して面会中に起きたことを洗いざらい話すと、今までになくアスランの表情が柔らかくなる。
「まだ2回目なのに、よく頑張りましたね」
「え……?」
よく頑張った……って、今そう言ったの?
ポカンとしていると、テレーズが椅子をすすめてアスランが正面に席を取る。
「私のアドバイスを素直に聞いてくださったんですね。こんなにすぐに実践に移せるなん