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悪いのは文科省?

本記事は カタリスト for Edu とのコラボレーション記事です。

2021年に「#教師のバトン」というハッシュタグが大きな話題になり、教師という仕事の前向きな部分だけではなく、構造上の歪みの皺寄せが現職教員を苦しめていることが明るみになりました。多くの投稿が文部科学省に向けたものでしたが、それでは教員の採用や働き方を含め、様々な教育政策は誰が決めているのでしょうか?今回はOECDが実施した「教育政策に関する意思決定を誰が行なっているのか?」に関する国際比較を紹介します。

結論

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加盟国平均と比較すると、日本の教育政策の意思決定は、文科省や都道府県からのトップダウン型でもなければ、学校からのボトムアップ型でもなく、分散型
・OECD加盟国平均以上に国、都道府県レベルの意思決定の割合が小さい
・OECD加盟国平均以上に国、学校レベルの意思決定の割合が小さい

国、都道府県レベル 10%
市町村レベル 30%
学区レベル 20%
学校レベル 20%
その他 10%


編集後記

日本の教育政策は中央集権的(全国で統一されている)で学校の裁量が少ないのではないかと思っていたので、OECD加盟国平均以上に国、都道府県レベルの意思決定の割合が低いと初めて知った時にはとても驚きました。オランダのように学校がほぼ全ての裁量を持っているボトムアップの国もあれば、トルコのように国、都道府県レベルで多くのことが決められているトップダウンの国もあります。どちらでもなく意思決定が分散型の日本では、問題ごとに「この問題は誰に働きかけるべきなのか?」を考慮する必要があるのかもしれません。

文責 識名由佳

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参考文献

OECD (2018), "Graph D6.4a - Percentage of decisions taken at the local or school levels in public lower secondary education in OECD countries, by mode of decision making and domain (2017)", in Teachers, the Learning Environment and the Organisation of Schools, OECD Publishing, Paris, https://doi.org/10.1787/eag-2018-graph213-en.

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