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「入塾テストで下位クラスだと永遠に上がれない」説。塾別に解説しようではないか
以前、投稿した記事を再投稿します。前回の記事を購読された方は読まれなくても平気です。同じ内容です。
さて、中学受験の「入塾テストで下位クラスだと上のクラスになかなか上がれない」説について検証をしています。
「最初の段階で学力は決まっている。その時に駄目な子は永遠に駄目なんだ」というのはちょっと違和感があります。
実際、そんなことはまったくないんですよ。
開成に合格した子たちも最初は下位クラス(SAPIXのCクラスやDクラス)だったという話はありますし、一番下位のAクラスにいたのに一月の浦和明けの星に合格した女子もいます。
中学受験は「やってみないと分からない」ものです。小学校の勉強や公文式とも違うので、入塾の段階ではどこまで伸びるか分かりません。
入塾の段階では、低学年から塾に通っていたり、通信講座をやっていたりする子たちが経験値から上位クラスに入っていきます。そのまま逃げ切る子もいますが、中にはクラスが下がっていくケースもあります。下がっていく子がいるということは、代わりに下から上がっていく子もいるわけです。
なぜ、クラスの入れ替えが激しいのか。
それはSAPIXのクラス分けを決める「組み分けテスト」は、全員が同じ問題を解いて、点数順にクラスが決まっていくからです。
下位のクラスにいてもテストで高い点数をとればびゅーんとクラスは上がります。実際、最初の「組み分けテスト」で10クラス上がったなんていう話は割と耳にします。
反対に、一気にクラスが下がることもあるわけです。
そのため、SAPIX生のママたちは「クラスの乱高下がジェットコースターみたい」とちょっと楽しそうに話すこともあります。
では、なぜ、「入塾テストで下位クラスだと上がれない」という説はあるのでしょうか。
この説は有名な家庭教師の先生がおっしゃって広がりました。
たぶん、家庭教師の視点から見ると、「下位のクラスからはなかなか上のクラスに上がれない」のだと思います。家庭教師に依頼をするのは「クラスが上がらなくて苦戦をしている生徒さん」だからです。
SAPIXで最初は下の方のクラスにいたけれど、その後、びゅーんとクラスが上がって、御三家に合格しましたという生徒さんは、小学4年から家庭教師を依頼しませんよね。
ほかの大手塾はどうでしょうか。四谷大塚やその準拠塾、日能研ですね。
中学受験生の半分は、四谷大塚のテキストに沿って学んでいます。
四谷大塚のテキストやカリキュラムを使用している塾を「四谷大塚準拠塾」と呼びます。早稲田アカデミーや臨海セミナーといった大手塾も四谷大塚の準拠塾です。
これらの塾ではクラスの入れ替えは、SAPIX同様にしやすいのでしょうか。
そのあたりの詳細をご説明します。
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