2024ファジアーノ岡山にフォーカス1 Part 3「週間ファジ(~12/17)」



1、IN選手とOUT選手(情報整理)


加入内定選手(IN)
FW:太田 龍之介(明治大学)
MF:吉尾 虹樹(法政大学)
DF:藤井 葉大(飯塚高校)
GK:川上 康平(東洋大学)

契約更新選手(IN)
FW:ー
MF:14田中 雄大、6輪笠 祐士、19木村 太哉
DF:15本山 遥、2高木 友也
GK:13金山 隼樹

完全移籍(IN)
FW:ガブリエル・シャビエル(無所属)
MF:岩淵 弘人(いわきFC)、末吉 塁(千葉)、井川 空(札幌)、竹内 涼(清水)
DF:ー
GK:ー

報道(IN?orOUT?)
FW:48坂本 一彩(OUT?)
MF:藤田 息吹(IN?)
DF:ー
GK:スベンド・ブローダーセン(IN?)

未発表選手
FW:7チアゴ・アウベス、9ハン・イグォン、99ルカオ
MF:8ステファン・ムーク、30山田 恭也、42高橋 諒、43鈴木 喜丈
DF:5柳 育崇、16河野 諒祐
GK:1堀田 大暉

未発表選手(岡山に期限付き移籍中)
FW:18櫻川 ソロモン、48坂本 一彩
MF:33川谷 凪、41田部井 涼、44仙波 大志
DF:ー
GK:ー

未発表選手(他クラブに期限付き移籍中)
FW:ー
MF:疋田 優人(愛媛)、野口 竜彦(富山)
DF:阿部 海人(秋田)
GK:谷口 璃成(高知)

契約満了(OUT)
FW:38永井 龍(22~23)、32福元 友哉(18~22、23)、松木 駿之介(19~21、22)
MF:27河井 陽介(22~23)、宮崎 幾笑(21~22)
DF:4濱田 水輝(18~23)、23ヨルディ・バイス(22~23)、下口 稚葉(17~19、20~21)、杉山 耕二(22)
GK:21山田 大樹(23)
※背番号のない選手は、他クラブへ期限付き移籍中だった選手※

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2、分布整理(フォーメンション図)


2024ファジアーノ岡山「情報整理図」(2023/12/17現在)

 今週は、前回で予想した通り、とても動きがあった週でした。そして、来季に向けてぐっとイメージできた週になったのではないでしょうか。しかしながら、まだまだ去就の分からない選手も多く、安心できない、気が抜けないストーブリーグであることに変わりありません。

 ただ、中盤の中央に関しては陣容が見えてきましたし、外国籍選手に関しても大きな動きや発表が待ってそうだなと感じているところではあります。チームとして、どう戦って行くのかは、まだはっきりと見えないものの、今の所良い方向に進んでいるように感じます。

 また、上記の布陣図ですが、バランスを考慮して、本職ではないが、適性のありそうなポジションに割り振った選手もいます。この辺り、来週は、もっと形が見えてきそうな気がするので、また更新します。

 では、メディア情報から順に今週の動きを振り返りましょう。


3、メディア情報


・G大阪 横浜FCのFW山下諒也を獲得 札幌との争奪戦制した
URL:https://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2023/12/13/kiji/20231212s00002179418000c.html

 実は、こっそり48坂本 一彩が、G大阪に戻ると書かれていた。やはり、彼の持っている実力は、J1でも戦えるハイクオリティであったと感じています。足りなかったのは、「惜しい」を「決めきる」という所まで持って行く経験値だけではないかと感じています。

 そういった意味で、延長を期待していましたが、違いを生み出せる非凡なプレーができていたことは間違いなく、そこが高く評価されてのレンタルバック濃厚といった感じでしょうか。

 正式発表を待つという事には変わりないんですが、ちょっとそうなれば、残念というかショックというか、もっと観たかったと感じます。とりあえず、発表を待つしかないですね。はい…


・ファジ 山形MF藤田息吹獲得へ 攻撃にアクセント加える存在に
URL:https://www.sanyonews.jp/article/1490741?rct=fagiano

 実は、木山ファジが、発足した当時から気になっていた選手でした。「
おぉ、ようやくですか。」という感じなのですが、時が熟したという感じでしょうか。

 どちらかといえば、守備的MFとして、ハードワークできて守備の巧い選手というイメージなのですが、確かに攻撃にアクセントと書かれている通り、安定感のあるイメージもありますね。

 ダブルボランチの選択肢も持ちたいという事だと思いますし、安定して戦うためには、やはりそういった戦術のオプションを持ちたいという事も理解できますね。

 この動きからもシーズンと通して、継続性を大事にしつつもチーム状況や試合状況に応じて、本当に来季も可変式スタイルも継続していく可能性も十分感じとることができる動きと言えるでしょう。

 より深い藤田 息吹 選手への言及に関しては、公式発表があって、改めて話するとという事で…


・ファジアーノ岡山U-18、接戦を制してプレミアリーグ初昇格
URL:https://koko-soccer.com/news/5-koukousoccer/40037-2023prsannyu121001

 順番が前後しましたが、実は、これが一番のビックニュースでしょうね。岡山は、色々な面で、地味ですが着実に前進したクラブです。ただ、クラブとしてコロナに直面し、今も円安や物価高という社会的な要因により、色々と苦しみながら、なんとか、この日を迎えました。

 開催地が広島という事も後押ししたのではないかと思います。大歓声の中で、戦えたユースの子どもたちの背中を後押しをして、一緒に戦えた試合であったと思います。

 来季、岡山のトップチームで戦う太田 龍之介君や30山田 恭也 選手(まだ来季に関しては未発表だが)に続く選手が、ここから出てきて欲しいと感じます。

 高いレベルでプレーできれば、ユースとしても力をつけることは、チーム強化に繋がることは間違いないと思います。

 ただ、ここがゴールであり、スタートでもあります。来季以降もプレミアで戦うためにも次世代のユースの子どもたちが、その座を守って、チームの夢に続く存在となって欲しいと心より思います。

 本当におめでとうございます。そして、感動を有難うございました。


4、契約更新選手考察


12/11(契約更新)

MF:14田中 雄大(1999年12月14日生まれ)


 2年目の14田中 雄大 選手の岡山の挑戦は、チームとしても個人としても悔しいシーズンだったのではないでしょうか?何故なら、彼は副キャプテンを任されたシーズンで、責任を感じやすい立場にいた選手だったので、これは、選手としては、2年目ではありますが「チームの軸」として心身での中心になるような活躍が、期待された(求められた)シーズンとも言えるからです。

 そうして迎えて戦った2023シーズンは、ゴール前でのプレー機会(押し込む時間)が、チームとして増やせなかった事で、14田中 雄大 選手の俊敏性や粘り強さは、守備の局面に限定されてしまう試合が多くなっていました。本来の彼の持ち味は「守備」だけではなく「攻撃」でも、その持ち味を発揮できることにあるので、33試合の出場と4得点という結果であっても不本意なシーズンと感じてしまうシーズンであったと言えるでしょう。

 そして、2023シーズンのリーグの中盤戦には、14田中 雄大 選手が、怪我で離脱していた時期もありました。だからこそ2024シーズンも副キャプテンを任されるかどうかは分かりませんが、チームとしても個人としても「来季こそは…!!」という強い覚悟が、選手としては最速での契約更新の選手であったことからも感じられますね。

 2024シーズンは、攻守で、様々な局面に顔を出し、チームの元気印として、プレーで結果で、チームを牽引してくれる活躍に期待したいですね。

DF:15本山 遥(1999年6月5日生まれ)


 そして、14田中 雄大 選手以上に苦しんだのが、15本山 遥 選手です。14田中 雄大 選手のように、34試合出場1得点という結果だけみれば、充実のシーズンに感じるかもしれませんが、2022シーズンの最後にアンカーとして出場機会を得れなかった事から、今季はSBとしてポジションで、活躍すると意気込んで望んだシーズンであったわけですから、4バックで、チームが戦っていた時期に、ベンチを温めることが多かった事で、自信を失っていたのではないかと感じられるぐらい厳しい序盤戦でした。

 しかしながら、中盤戦に一度ボランチ(DH)として起用されると、迷いが吹っ切れたのか、SBでレギュラー奪取できなかった事実から前を向けるようになったのか。徐々に出場時間が増えて行く中で、最終的には23ヨルディ・バイス 選手から右CBのポジションを奪うことに成功しました。

 千葉戦で、CBの難しさを痛感した試合こそありましたが、身体能力を活かした攻守での対人プレーや2022シーズンにアンカー(DH)として、定位置を掴んでいた時期に培った視野の広いプレーは、右CBとして、存分に発揮できました。

 2023シーズンは、苦しんだ時期が長かったシーズンであったかもしれませんが、最終的には、自信を取り戻した中で「もっと成長できる、もっとプレーしたい」という前向きな気持ちで、シーズンを終えることができたのではないでしょうか?

 だからこそ、2024シーズンは、より成長した15本山 遥 選手をみることができる。そういった期待を抱くに十分な契約更新で、レギュラーが確約されている訳ではありませんが、より成長した(成長していく)15本山 遥 選手を観ることが、今からとても楽しみですね。


12/12(契約更新)

DF:2高木 友也(1998年5月23日生まれ)


 23シーズン、彼にとっては、決して多いと言える試合出場数ではなく、4-3-1-2と4-4-2で戦っていた時期には、43鈴木 喜丈や22佐野 航大とのレギュラー争い。そして、3-4-2-1や3-1-4-2の時は、22佐野 航大や42高橋 諒、19木村 太哉、17末吉 塁とのレギュラー争いと、年間通して、ポジションを掴めなかったシーズンでした。

 しかし、その出場機会の中で、2高木 友也という選手の武器をアピールできたシーズンでもありました。34試合の中での1得点は、強烈な左足でのシュートでの得点で、豪快に左足を振り抜いたシュートで、ゴールネットを揺らした。

 大敗した千葉戦では、難しい状況での投入でしたが、千葉のハイプレスやフィジカルコンタクトにも負けず、退場が出ていて人数が少ないながらも、前への推進力で、チームとして、押し返すことに貢献していたのが、とても印象的でした。

 ありえないスピードと体勢からの切り返しは、千葉の選手を以てしても対応を許さず、置き去りにして行く姿は、とても頼もしかった。

 1つ残念であったことは、チームとしてロングパスやクロス比率が下がっていた事で、彼の持ち味の1つであるクロスの機会が限られてしまったこと。

 24シーズンでは、23シーズン以上の活躍、そして、違う武器もみれるシーズンとなって欲しいですね。

MF:6輪笠 祐士(1996年2月9日生まれ)


 22シーズン。昇格を狙えるチームの中でもANとして、最終的にポジションを奪取。23シーズンの中盤のAN(アンカー:中盤の底)は、彼が中心となるはずでした。なぜなら、最大のライバルである15本山 遥は、右SBで挑戦することをはっきり名言していたからです。

 実際に、シーズンの開始地点の4-3-1-2というシステムから、彼は攻守で要となる存在でした。その後もシステムが代わっても6輪笠 祐士 選手を中盤の底の軸として戦って行きます。しかし、シーズン中盤で、11試合も公式戦の出場から遠ざかった怪我の期間がありました。

 シーズンの終盤に合流して、出場機会も得るも勝ちが求められる最終盤では、ハーフタイムで交代という辛い経験もすることになってしまいましたが、1人の岡山の選手として、自身がピッチから下がった悔しさよりも、試合で勝てなかった悔しさの方が強かったのではないでしょうか。

 同時期に更新した選手を含めて、個人昇格しても不思議ではない中で、岡山を選んでくれた選手の1人として、今季の新たな代名詞となりつつあった絶妙なスルーパスをも武器に、攻守で24シーズンも躍動してくれるはずです。彼の更なる活躍と成長した姿をみることができることに期待したいですね。

GK:13金山 隼樹(1988年6月12日生まれ)


 岡山のバンディエラ(旗手)。在籍年数を考えても、彼が担う役割は、今季も来季も同じだと私は思っています。

 多くのサポーターの方は、ピッチでプレーをしている選手を観ている事が多いと思いますが、人によっては、ピッチを見守るリザーブの選手に目が行く方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 今季は、ベテランの選手が、ピッチでプレーするのではなく、ベンチで、ピッチを見守る事が多いシーズンでした。確かに、経験豊富な選手が、ピッチに不在であったことで、チームとして、ピッチでのパフォーマンスの安定感や勝負弱さを欠いたシーズンでもありました。

 しかし、試合に出場できない事を悔しがる選手よりも出場している選手と共に気持ちで戦っていて、想いは1つで、一緒に悔しがったり、一緒に喜んだり、そういったチームへの想いの方が強い選手ばかりでした。

 若い選手の中には、自信を失ったり、悩んだりした選手もいたかもしれませんが、今季のベンチでは、ベンチでもすべきこと、できることを理解していた13金山 隼樹 選手だけではなく、4濱田 水輝 選手、23ヨルディ・バイス 選手、27河井 陽介 選手の振る舞いは、とても印象に残っています。

 チームを1つにする。チームの雰囲気。これは、簡単に変えたり作る事もできません。しかし、選手や監督、サポーターが変わっても、サッカーのスタイルが変わっても、なんとなく岡山らしさの核となる部分は、不変でした。

 きっとこれからもそうあるはず。という想いは、金山 隼樹 選手という1人のGKが、岡山歴の長い選手として、ゴールマウスと共にファジアーノ岡山スピリッツもきっと守ってくれるでしょう。

 岡山 隼樹 選手…いえ、金山 隼樹 選手が、今季もきっとファジアーノ岡山スピリッツという種を蒔いて、大事大事に見守り、育てて、きっと自身の名前である「樹」にしてくれるはずです。

 本当に、嬉しい契約更新の発表でした。そういったサポーターも多いのではないでしょうか?

MF:19木村 太哉(1998年7月8日生まれ)


 今季も岡山との契約はキレることなく、更新されました。

 彼は、本当にキレキレの選手です。ドリブルやキープの保持時間は、まるで時が止まったように、対応する選手の寄せやタックル、マークを突破していきます。

 切れ味の鋭い出足の初速、ドリブルの切れ味。彼が、ボールを持つと本当にワクワクしますよね。

 シーズン序盤も彼がでれば、何かが起こる。そういった希望は、切れる事はありません。彼は、どんな状況でもあらゆる感情をプレーに乗せる事ができる稀有な選手の1人だと思っています。

 それだけに、シーズン中盤の離脱は、本当に痛かった。

 彼には、違う武器もあります。それは、笑いのキレ味の鋭さです。笑いのセンスも抜群に良いんです。勝利後のダンスパフォーマンスや地元メディアでのネタの披露などを含めて、彼は、ファジアーノ岡山サポーターの心や気持ちを切らせることなく、盛り上げることができていた選手でした。

 それだけに、来季も岡山で彼を観ることができるのは、本当に色々な意味で大きいです。本当に、所属クラブという項目で、ファジアーノ岡山との繋がりが切れなくて良かったです。

 来季もキレキレの彼をみることができて、嬉しいです。いつか彼の”キレ“を岡山の選手として、J1でも認知して貰える日が来ると信じて、来季も応援したいですね!


5、完全移籍選手考察


12/14発表

FW:ガブリエル・シャビエル(1993年7月15日生まれ)


 待ちに待った新外国選手の獲得の発表。7チアゴ・アウベスの「悪魔の左足」を持つ選手の時のように、多くのファジアーノ岡山サポーターから喜びの声が多かったです。山陽新聞社の方で、先にほぼ獲得が決まっているとの報道こそありましたが、やはり公式発表があるまでは、加入するかどうか分かりません。そういった意味では、本当に待ちに待った発表です。岡山サポーターは、山陽新聞社の報道とファジアーノ岡山からの公式発表で、2度喜べた発表の1つでした。

 様々な情報や動きから想像が膨らむのが、ストーブリーグですが、今回は、「天使」と呼ばれるガブリエル・シャビエル 選手という事で、特に盛り上がりましたね。

 彼にどういったプレーが期待できるかですが、大きなポイントとして3つあります。

 1つ目は、まずはセットプレーです。キッカーとして直接狙える精度はやはり魅力で、ゴール前で、ファールを貰る事ができれば、一気に得点の期待度アップと言えますね。

 2つ目は、パスとシュートの「巧さ」。つまり精度の高さです。パスに関してですが、これぞスルーパスというアシストのシーンも多いですし、シュートでは、ゴールが”簡単“に見える魔法をかけることができる選手です。

 3つ目は、自由な発想です。こちらは、今季の岡山の選手にも多く、相乗効果に期待できる部分は、かなりありそうな気がします。

 1つ目と2つ目は、岡山にない武器で、ボール保持のゴール前での得点の形を増やせそうですし、カウンターでも一気に得点まで繋げることができるかもしれません。

 3つ目は、まさに岡山の武器をより強化でき、木山ファジの自由な気風との親和性も高そうです。

 とても活躍がイメージできる良い補強であることは間違いないでしょう。ユニフォームもかなり売れそうな選手の1人になりそうな気がします!


12/15日発表

MF:岩渕 弘人(1997年9月17日生まれ)


 私も完全移籍の公式発表後に岩渕 弘人 選手のプレースタイルについて調べてみましたよ。

 ゴールを観て感じた事は、抑えの効いたシュートのゴールが多い事に驚きましたね。岡山でもシュートが外れる時に枠の上を越える事が多いと思いますが、彼のゴールのほとんどは、地を這う強烈なシュートが多いことです。

 強く打とうと思うと、どうしても力んで力加減の調整が難しいですが、いわきFCは、フィジカルも武器なので、そこで磨いた体幹の安定感や足の振り速さが、そういったゴールに繋がっている選手ではないかと思います。

 そして、そういった努力が形となった得点だけではなく、ループ気味の感覚系のシュートや「なぜ、そこに?」みたいなゴールの嗅覚を感じる得点パターンもあることに驚きました。やはり、得点が多く決める事ができる選手の特徴として、多彩な得点パターンですが、まさにそういったタイプの選手ではないでしょうか?

 それにしてもガブリエル・シャビエル 選手もそうですが、今季も混戦での決定機を押し込めなかったというシーンが多く、岡山にとってチーム(選手や監督)とっても、サポーターにとっても相当悔しかったシーズンだと思うのですが、具体的に、そこをどれだけゴールに変えるかという点で、二人ともそこの改善がしっかりイメージできる選手に感じますね。これは、本当に凄いことだと思います。

 また、FWとしても起用も考えられますし、本職と言える2列目としても期待できる選手ですね。前目のポジションの選手であることは間違いないですが、スピードも武器に感じたので、スーパーサブ的な起用でもスタートからでも得点がとても期待できる選手だと思います。

 早くプレーがみてみたいですね!


MF:17末吉 塁(1996年7月26日生まれ)


 23シーズンの夏場の補強は、17末吉 塁 選手のみだったわけなんですが、その選手が、完全移籍としてスムーズに加入できた。これは、プレーオフに食い込んだ実力者揃いの今の千葉に残っていても出場機会を得るのは相当難しいという事を前提に、そこの踏まえた交渉を進めた事で、完全移籍に繋がったのだと思います。

 千葉の挑戦が難しかった理由を例えると、韓国で、テクニックを売りにすれば、かなり目立った存在となりますが、これが、フィジカルが売りの選手であれば、そこは韓国のベースとしてしっかりしている部分なので、かなり厳しい挑戦になってしまいます。

 だから17末吉 塁が、選手として千葉のレギュラーの選手に、必ずしも負けていたとは言えないと思います。何が言いたいのかと言えば、環境を変える事で、出場機会を得る事ができたり、サッカースタイルにマッチしたり、個性が光る事で、耀きを取り戻すことができる可能性もあるということです。それが、まさに今回の17末吉 塁 選手だったわけです。

 かといって、こういった移籍で輝きを取り戻したり、出場機会を掴む事も本来難しいことなのですが、確か木山 隆之 監督が、実際に指導していて、選手の特徴や武器を理解できていたことが大きかったんじゃないかと思いますね。

 何が武器かといえば、岡山らしい攻守でのハードワークをベースとした献身性にスピードがある。サイドの選手の魅せ場は、色々とあると思うのですが、17末吉 塁 選手にとっては、そこがスピードとスタミナですが、そこを武器に岡山でプレーするイメージを抱き易かったことも完全移籍を後押しした部分はあるかもしれないですね。

 そして、名前に「塁」があるじゃないですか。やはり、野球で例えたくなったので、話させてください。

 野球で言うと、17末吉 塁 選手は「盗塁」が武器の選手で、サッカーに例えるとスペースを突く動きが盗塁と言えるのではないでしょうか。足が速いことによって、本来使えないスペースを使える。つまり、本来は送りバントみたいなパス交換を挟まないとその塁には到達できない訳なのですが、17末吉 塁であれば、そこに快足を飛ばす事で、使える(先に到達できる)可能性がある。

 そして、足が速い選手は、守備範囲も広いというのは、両スポーツの共通点ですね。

 ただ、違う事は、サッカーであれば、自ら得点を決める事ができるチャンスもあることです。野球では、ホームラン以外で、得点に繋げるには、ホームスチールしかありません。基本的には、難しいです。

 サッカーでも難しいことは難しいですけど、ホームスチールよりは、可能性はあるんじゃないかと思います。

 来季は、そういったゴールという数字だけではなく、アシストという数字にも期待したいですね。もちろん、彼の魅力である記録(数字)に残らないプレーにも期待したいですし、来季も観ることができそうで、嬉しいですし、心強いですね!


12/16発表

MF:20井川 空(2000年1月15日生まれ)


 数字の話をした後に、リーグ戦の最終1試合の出場、そして、23分のみの出場だった20井川 空 選手の期限付き移籍延長ではなく、完全移籍ということは、やはり多くの方にとっても大きな驚きだったわけですが、あの試合を実際に観た方であれば、もっと観てみたいと感じた方も多かったのではないでしょうか。

 プロとしての実績は、札幌時代を含めて、ほぼない訳です。そして、J1という1つ上のカテゴリー所属の愛着のあった札幌からカテゴリーを下げて、岡山での挑戦を選ぶということは、簡単な決断ではなかったはずなんです。

 だからこそ、ファジアーノ岡山サポーターにとっては、来季は、もっと20井川 空 選手を見られるかもしれないという期待や楽しみ、そして、岡山を選んでくれた喜び。二つの意味で、嬉しかった発表でしたよね。

 だんだん私の文字数が増えてきているわけですが、あえて「空くん」に関しては、短めで終えたいと思います。

 なんというか、まずは公式発表の挨拶の部分を読んで欲しい(もうチェック済みかと思いますが笑)。もうこれは期待しちゃいますよね。「空くん」と言いたくなるぐらい嬉しいメッセージでした。

 金沢戦の約20分の自己紹介できた20井川 空 選手の大型ボランチとして空中戦の強さや視野の広いパス、デュエルといった戦えるが、冷静さも兼ね備えている。ここから、どういった選手に化けるか、本当に楽しみです。

 ただ「完全移籍=ゴール」ではないので、そこに対して、プロとして期待にプレーで応えてくれると信じて、応援したくなる選手ですよね!

 来季こそは…!


12/17発表

MF:竹内 涼(1991年3月8日生まれ)


 ちょっと、プレースタイルに関しては、他の有名人がヒットしてしまう影響があるのか完全に把握できた訳じゃないんですが、調べていて感じたことは、岡山の好むキャプテン気質の選手ということです。

 年齢的にも実績的にも経験値的にも、非常に頼もしい選手です。流石に5柳 育崇 選手が残ってくれれば、1年目ですし、キャプテンということは無いと思いますが、将来的には、キャプテンとして、岡山に新たな価値観をより浸透させてくれる可能性がある選手なんじゃないかと思います。

 喜山 康平 選手が退団した後の勝負弱さのようなチームの精神的な弱さが目立ってきた喜山ファジではあるのですが、そこへの改善という部分で、非常に期待できる影響力のある選手なんじゃないかと思います。

 かと言ってスタミナやプレー強度や長いリーグ戦を戦う上で、年齢を考えると不安ではあるのですが、そこで藤田 息吹 選手の獲得報道のような動きがあったのではないかと。しかし、本当にこういったイメージを、今季はし易いというか、物事をシンプルに服部 健二さんは、考えられていらっしゃるなと感じますね。

 獲得する上で、最新のデータ分析や解析による裏付け、木山 隆之 監督が実際に指導した時のイメージや二人の意見交換もあると思いますが、本当に、今回のフォーカスで繰り返してますが、良くイメージできるのですよね。

 イメージで、竹内 涼 選手に関して、プレーで言及すれば、ミドルシュートが得意な選手という事で、そういった動画が公式動画にあるわけで、ボランチの得点パターンに多いのはやっぱりミドルシュートなのですよ。

 武田 将平 選手、疋田 優人 選手、島田 譲 選手、矢島 慎也 選手とかね。そこに、竹内 涼が加わるかもしれないというイメージもできちゃいますよね。

 強化部の方もプロなので、もっと深い考えがある訳なのですが、今季に関しては、ストーブリーグからメッセージ性が溢れ出して来て、チームの勝利へのイメージが、凄く湧いてくる。そういった期待感を感じる補強が多かった週の最後に相応しい選手の完全移籍だったなと感じます。

 そういった岡山が強くなるイメージができる選手の完全移籍での加入だと思います。チームが、どう変わっていくのか、そこにどれだけ竹内 涼 選手が絡むことができるのか、そこに来季は、注視していきたいですね。


6、頂へ繋がる道へ(週間の動き考察)


 ストーブリーグに関しては、若い主軸選手の引き抜きを阻止できた選手が何人かと早い段階で、契約更新できたことは大きいですね。そして、最古参と言える13金山 隼樹と契約更新できた事も大きく、まだまだ若いチームにあって、その存在は大きいことは間違いないでしょう。

 完全移籍で獲得した選手も来季の活躍がイメージできる選手ばかりで、チームのウィークポイントと言えるポジションを埋めて、タスクを担える選手をピンポイントで獲得できた印象です。

 まだまだ、全容を語るには早いですが、非常に手堅く進められているなと感じています。流石に、ここまで主軸選手を全選手契約更新や延長できるとは考えにくいですし、外国籍選手の出場枠もありますから流石に移籍は、避けらない選手もいると思いますが、チームとしての方向性が、より問われる(見えてくる)1週間になるんじゃないかと思います。

 もちろん、今週も嬉しい発表と辛い発表のどちらもある可能性があるとは思いますが、来週も、そこに関して完成できたら公開したいと思いますので、よろしくお願いいたします。最後までお読みいただき有難うございました。

文章・図=杉野 雅昭
text・figure=Masaaki Sugino


筆者紹介
 冷静さと熱さを両立した上で、自分の感じた事を自分の言葉で表現することを大事にしている。ハイライトやテキスト速報をレビューを書くために確認するが、極力SNSは、情報を遮断して、レビューを執筆している。流石に通知なので、軽く目にすることこそあるが、綿密に分析するというよりは、サッカーというスポーツの魅力を発信することを一番大事にしており、ファジアーノ岡山だけではなく、対戦クラブにも最大限のリスペクトの気持ちで、サポーターとの交流や魅力を語り合うことが好きで、レビューを書き始めて、中断期間や書けなかった試合もあるが、10年以上、ファジアーノ岡山を中心にサッカーのある生活をエンジョイしつつ、応援してきた。


7、アディショナルタイム(ファジ造語)


力を出し切る三原則
「決め切る・勝ち切る・逃げ切る」という課題と語ったGMの服部 健二 氏の言葉と「力を出し切る三原則」という2024シーズン第一弾のファジ造語とさせていただいた。来季を観て行く上で、勝利するために、チームがどう強くなったのか、是非、結果から「力を出し切る三原則」をクリアできているか注目して欲しい。

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