2023ファジアーノ岡山にフォーカス46『 流れる涙と流す汗~流儀~ 』J2 第35節(A)vsモンテディオ山形
1、刻印された記憶~好敵手~
リーグ戦の2021~2023シーズンのリーグ戦で、岡山は、山形に対して、5勝0敗というデータを目にしても、その体験をした岡山サポーターは、一緒に忘れることのできない試合が、二つあった。
再試合になった試合とプレーオフで敗戦した試合である。こうして言葉にする事も避けるべきではないか。それだけ、岡山サポーターにとって、辛い思い出したくない敗戦である。
こうして、山形との対戦がある度に、話す事から始まる試合になるのか。主にJ2で戦ってきた好敵手の中でも、山形の試合は、特別な試合、「意識」するチームの1つとなった。岡山県にJクラブがない中で、熱くなれる試合、負けたくない試合、そういった得難い対戦チームができることは、本来喜ぶべきことなのかもしれないが、その経緯が、岡山にとっては、とても辛い経緯であり、試合に目を向けることが難しいカードになってしまっている。
乗り越えるには、「昇格」しかない。そういった中で、4連勝で迎えたアウェイ山形戦。やはり何かが起こるのが山形戦。岡山に体調不良の選手が多数(分かる範囲でも5柳 育崇、19木村 太哉、41田部井 涼、43鈴木 喜丈、48坂本 一彩の5選手)がでてしまい、練習もままならず、当日になって、メンバーが決まったと木山 隆之 監督が、インタビューで、答えていたぐらいである。
そして、山形には、元岡山の11藤本 佳希や岡山県出身の25國分 伸太郎といった縁のある選手もメンバー入りしている。
岡山としては、積み上げてきたもので、難敵の山形に勝ちたい。そういった想いで、迎えたキックオフの時。しかし、岡山にとって重たく圧し掛かる事となったスタートが待っていた。山形に対して、総力戦で、勝ち点3を目指して戦った激闘の90分間を振り返っていきたい。
2、電光石火と擦り合わせ~速攻と即興~
岡山は、スタートから二重苦に直面する。当日までメンバーが決まらない=コンディション的にも戦術的にも、この試合で、形にできていない状態で迎えていた事も意味する。この問題をまさにぶっつけ本番で、試合の中で擦り合わせて、形にして、どうにか勝ち点3に繋げる。それが、岡山の唯一の勝ち筋であった。
しかしながら、準備不足とコンディション不足への岡山の心配(1つ目の苦)が、パワーとメンタルの隙となり、失点(2つ目の苦)として表面化してしまった。23ヨルディ・バイスのロングパスが小さくなった所を、15藤田 息吹が、大きくクリアすると、49後藤 優介がクリアボールを収めると、後に戻す、そこで受けた11藤本 佳希が、大きく空いたサイドのスペースへのスルーパスを選択すると、スルーパスを受けた10チアゴ・アウベス(山形)が抜け出して、一気にゴール前に迫ると、23ヨルディ・バイスがシュートコースを狭めるも、冷静に狙いを定められてたシュートは、1堀田 大輝も反応できないコースへと突き刺さった。
失点直後の立ち上がりは、岡山は不安定で、追加点も奪われても不思議ではない形もあったが、解説者の方の話だと、山形が先制点を決める事ができたので、ある程度受ける展開になることを許容していた部分があるのではないかという話であった。表現を変えると、膠着状態を作り出して、カウンターを狙うサッカーで、追加点を狙っていたという見立てもできる。
ここは、実は、岡山として自分達の落ち着きを取り戻すことに繋がり、自分達のサッカーを構築していく余裕を生み出す事ができた。そこから1点でも返す事ができていれば、という形も作る事ができていた。しかし、そうした推移の中で、今度は山形にもアクシデントが、生じる。CBの3熊本 雄太が、後方に後頭部を打つような形で倒れてしまった。脳震盪での交代ということで、大事ないことを心より願うばかりである。
岡山としても、そうしたアクシデントを突きたい所ではあるが、ここ数試合では少なくなっていた自分達のボールになった時に、簡単に手放さない安定感のあるボール運びも少なく、長めのパスが多くなりがちで、受け手と出し手の意図が合わないシーンが散見された。
特に、中盤の44仙波 大志と6輪笠 祐士の自陣深くのパスの選択やドリブルの選択の所での判断ミスや1堀田 大輝のパスの選択の迷いは、パスミスとして、危険なシーンを山形に許す事で、表面化していた。
岡山が、アクシデントを突き切れないという話をしていたが、山形もまた、前半で追加点を決めるような形を作りかけていたが、なかなかシュートを打つまでいけないシーンも多かった。
逆に、岡山の方が多くの決定機を作っていたぐらいである。山形のパスの選択もまた縦が多かった分、そこでボールを失うという回数も山形に多かった。岡山としては、そこからマイボールにして、着実にチームとして前進して、人数をかけた攻撃をしたかったが、なかなかチームとして、意図を共有できなかった。
岡山は、攻守と共に、意志疎通やチームとしての戦い方が「できていた。」とも「できていなかった。」とも言える絶妙な内容の戦い方であった。
岡山としては、両サイドが深い位置で受けることができたシーンや中央で多くの選手が絡んで崩す形ができた時は、山形のPA内に進入して、決定機を作るということができていた。
はっきり言うと「18櫻川 ソロモンに決めて欲しかった。」というシーンで、決めきれなかった事で、岡山の勝機もまた遠くなっていった。18櫻川 ソロモンもまた、忸怩たる想いも強くなってしまっているかもしれない。
しかしプロである以上、結果でしか、その想いを晴らす事はできない。18櫻川 ソロモンもまだまだ若く、今後どういった人生を歩んでいくか分からないが、ここからサッカー選手として、経験を積み成長していく中で、ビックな選手へと化ける事ができるのか。それともこの悔しさを結果に変える事ができず、セカンドキャリアで、活かしていく事になるのか。筆者としては、やはりプロとして、結果を残して、選手として大成することを願っているが、今季の岡山での試合は、そういった意味でも大きな意味を持っているように感じる。
この試合を現地で、ダゾーンで観戦されている方の多くは、時には勝敗を越えたサッカーのファジ、選手の魅力に夢を見出されえている方が多いのではないかと感じているが、岡山サポーターとして、不満や不安を感じた方もいっらしゃると思うが、恐らくサポーター以上に、監督や選手達の方が、自分達のパフォーマンスにストレスを感じる部分があっても不思議ではない内容であった。
山形としても、その岡山を攻めきれず、逆に決定機を作られて、冷や冷やした方も多いかもしれないが、リードしている心の余裕はあったはずで、悪くないという感想で、前半を終えれたのではないだろうか。
そういった感じで、両チームの選手や監督からサポーターとして、形にできた山形と岡山の違いは、点差以上に、大きな差として、内容以上に重く感じた面は否定できない。
岡山としては、後半普段出場していない選手が多い中で、どうチームとして90分間戦うか、山形としては、後半に追加点を決めて、どうクローズしていくのか。岡山としては、重い1点、山形として大きな1点を背景に戦う後半戦を次章では振り返りたい。
3、総力戦の先に~伏線~
岡山は、後半で、前半のようにゴール前に進入して、早い時間帯に追いつき、逆転という筋勝ちを見出して、勝利を狙いたかったが、後半の山形は、岡山の状態を共有する事で、岡山の形を作らせない事に重点を置いたサッカーへとシフトした。
後半の立ち上がりの内容を観た時に、岡山サポーターとして感じていた山形が、ある程度、内容の部分で、岡山に負けるものを許容していたのではなく、攻める意識は、大いにあったと、岡山サポーターとしては、捉えても良いかもしれない。
その理由として、中盤をあまり挟む事の少ないとはいえ、山形として、縦に入れて行く速攻に近い形の先制点を含めて、明確に繋いで攻める意識があったが、後半は、ある程度、ロングパスが増えたこと、岡山が、良い形で進入していく回数が目に見えて減った事からも明らかであった。
岡山として、疲労もあるかもしれいないが、それ以上に、この岡山の完成度として、拙攻が目立ったことで、形をなかなか作れなかった。
特に44仙波 大志と18櫻川 ソロモンが下がって、8ステファン・ムークと99ルカオ投入されてからは、いつものような躍動感のある攻撃ができなかった。32福元 友哉と38永井 龍を投入したが、32福元 友哉は、怪我の影響でウィークポイントとなっていた跳躍力の部分で、懸命の守備も、後方からの高さのある打点でのヘッディングシュートでの得点、決定的な2点目を許してしまった。アシストは、11藤本 佳希に続き、岡山に縁のある25國分 伸一郎であった。
38永井 龍もほぼ何もできず、公式戦から遠ざかっている試合感の影響は隠せなかった。イエローカードを受けてしまったプレーでは、危険なプレーで、反省すべきプレーではあるが、同時にフィジカル面は、そこまで悪くない様に感じた。しかし、チームとして、強い・高い・速い・巧いシーンを作り出せる回数は、少なかった。チームとしての準備不足が、結果として明確に出てしまった事は、前後半を通じて、やはり残念であった。
しかしながら、山形サイドに目を向けると、アクシデントで交代して入った5野田 裕喜が決めるという想いのバトンを受け取って、決定的な2点目を決めた。物語りの伏線ではないが、やはりサッカーはシーズンの42試合は、一つの線で繋がっている事を山形の得点ではあるが、岡山サイドとしても感じる所であった。
岡山としては、スコア上は2-0での完敗ではあったが、内容では、山形に対して、岡山の今の力を出せるものは出せたという試合であった。その点は、1人の岡山サポーターとして、誇りに感じる。4連勝は止まったが、岡山は、まだまだ強くなれる。この試合で、出場した選手には、下を向く必要なく、前を上を向いて、次の試合に向けて準備してくれると信じたい。
例えば、私は、終了間際の30山田 恭也のミドルシュートが枠内をしっかり捉えていた事に、そういった形で、今後決めることをイメージでき、もっと強いシュートを打てる事を天皇杯や開幕前のTRMでのプレーで、知っている。こうした積み重ねてきたものは、1つのプレーで体現できる。岡山のチームとして前進できている。負けはしたが、可能性を感じた。
今後、岡山と対戦するチームが、恐らく時間を短縮することが困難な早過ぎる時間での岡山の失点記録。昨シーズンの再試合を含めて、山形戦は、何か起きる。改めてそう感じた試合であった。
岡山としては、この敗戦をどう受け止めて、残り試合を戦っていくのか。プレーオフ圏に再突入できるかどうか含めて、岡山として、1戦必勝の試合が続く、岡山としては、失ったものが大きいが、得たものはあったはずである。
岡山も山形もこの試合で、どう次に繋げていくのか。岡山としては、チームとしてベストの状態に少しでも戻れること、山形としては、ここから勢いを作っていく事。両チームの勝ち点は、同じだが、負けられない試合が続くという点では同じである。
最後まで、痺れる試合を結果に繋げる事ができたチームだけが、J1に辿り着ける。厳しい戦いが、両チームの前には待っている。
4、渡邉スタイル~速進~(山形編)
開始早々に、山形サイドに先制点あったことで、解説者のご指摘があっているのであれば、やや控え気味に戦ったという事が、正しければ、完全体の山形スタイルではなかった事になるが、それでも隠しきれない山形のサッカー、狙い、スタイルがそこにあった。
22シーズンから大きく変わっている事に変わりないが、根幹にあるモンテイズムというのは、継承されている。それは、やはり、先制点の速さに象徴されるような速攻の意識である。
山形の選手は、前を向くことができて、少しでもコースがあれば、まず縦パスを積極的に入れて行く。ある程度ビルドアップのイメージとして、確実性を意識するが、山形は、ボールをロストする事を恐れない。
チームとして、勝つか負けるか。このスタイルは、成績にも出ていて、この試合を含めると、実に、16勝3分16敗という9割近くの試合で、勝敗が決定している。
山形が、何故、この極端な勝敗となっているが、山形におけるビルドアップ=前進であるからであると筆者は感じた。
多くのチームにおけるビルドアップはやはり、ボールをロストせずに少しずつ前進していくイメージが強い。東京Vや大分は、この前進に安定感がある。岡山も、どちらかと言えば、このタイプのビルドアップである。
通常のチームであれば、カウンターを狙うとしても後でゆっくり回しつつ、食いついた来た所の背後を狙って行くが、こういった「奪いに行くか」、「繋ぎに行くか」というところの攻防がなく、縦に早く入れて行く事で、「前進できるか」「奪われるか」の2択で、相手に挑んでいる。
当然前にいく事は、リスクを伴うので、その隙を突けるカウンターを持っているチーム大しては、町田戦のように大量失点で負ける試合も少なくはない。しかし、その逆もあり、複数得点を決めて、勝利したり、打ち合いに打ち勝つ試合も多い。
守り勝つよりは、攻め勝つという事に重点を置いているチームという認識で間違いないだろう。手数をかけずに、一気にゴールに迫る。クラモフスキー監督が、渡邉晋監督へと変わってもモンテイズムは、継承されている。
J2では多い9000人迫る観客動員数を見ても、熱くなれるチーム、試合がそこにあるクラブの1つであることを確信することができた試合でもあった。
速攻&前進で、ゴールに迫る超攻撃サッカー、それがモンテイズムであり、クラモフスキー監督から渡邉 晋 監督へ継承された「速進」を極めたサッカーこそが、山形のサッカーのベースとしてあるのではないだろうか。
5、揺るぎない結束~流儀~(岡山編)
この試合のメンバーの岡山で、何ができて何ができなかったのか。そこを整理していく事で、この試合を次にどうチームとして消化できるかの答えがに近づく。まだ、岡山が、次の試合に向けてベストメンバーを組めるかどうか不透明という状況の中で、磐田をホームに迎える。まずは、事態の収束を、心から願うばかりであるが、アレはアレ、コレはコレと、それとは別で考えて行く必要がある。
この試合で、苦しくなった理由として、2高木 友也と23ヨルディ・バイスといった「繋ぐ=キープ・ドリブル・パス」といった90分間内での主に前半に武器にしていたここ最近の岡山スタイルとは違ったタイプの選手がDFラインに入った事で、山形のプレスに対して「嵌る」という形を何度も作られてしまっていた。
その結果、1堀田 大輝のパスの選択のミスによる、ボールロストが、2,3回あった。ここは、チームとして後から「繋ぐ」のか、それともロングパスを「蹴る」という選択をするのか、本来であれば、ここを明確にする所ではあるが、チームとしてそこを共有する時間がなかったことで、ここでのミスが、どうしても生じてしまうことは仕方ない。
本来であれば、もう少し岡山が保持して、良い形での攻撃ができる可能性もあり、繋いで前進する「繋進」できたかもしれないが、こういった状況では、それも許されなかった。
その中で、2高木 友也のフィジカルを武器にした切り返しが、何度か観れた事やWBを追い越して、ゴールに駆け上がるシーンを作れた事。ここに一つの可能性を見出せた事もまた事実であり、42高橋 諒と2高木 友也のコンビで、長い時間チームとしてプレーできた事は、今後の交代の幅が広がることは間違いない。
そして、15本山 遥の鬼気迫る抜群のプレーに対して、23ヨルディ・バイスの熱というのは、岡山のレビュワーである麓さんのご指摘の通り、やや物足りなく感じたのも事実である。一方で、見方によっては、非常に冷静なプレーができていたのも事実で、最初の失点のシーンも安易に飛び込まず、シュートコースを狭めるという事を第一に考えていたプレーで、その後の何度かあった山形のチャンスでの守備機会では、スライディングタックルで、直接奪う・ブロックするのではなく、選択肢を狭める事を第一にしている。その内の何度かは、その狙い通り、1堀田 大輝のブロックに繋がったシーンのように失点を防ぐ事ができている。
こうしたベテランに入っていく選手が、本来のプレースタイルである激しいプレーとは違う狙いを持ったプレーで、守備の選択を変えてくれることは、チームのためにという強い気持ちがあってこそだ。90分間のペース配分という意味合いもあったからかもしれないが、23ヨルディ・バイスが、自身が主役となるプレーではなく、勝てるために何をすべきかという視点でプレーしている事は、チームとしての一体感を感じる。
麓さんの話では、23ヨルディ・バイスのみの言及であったが、こうした変化は、チームとして各選手で見受けられる。選手間が衝突したシーンがTwitterで流れてきたことや、清水戦で木山 隆之監督の問題行為などがあったが、雨降って地固まるとはまさにこの事で、こういった苦しい時期があるからこそ、チームが1つになってきている事を強く感じる。
だからこそ、結果を手にしたかったが、現実は甘くなかった山形戦。ただその中でも、27河井 陽介は、レギュラーメンバーと遜色のない連携プレーが44仙波 大志とできていて、17末吉 塁や42高橋 諒のサイドからの仕掛けは、ゴールに迫る事ができていた。
18櫻川 ソロモンもこの試合は、欠場となった48坂本 一彩と同じく、後は決めるだけという所まで来ていて、7チアゴ・アウベスは、岡山のストロングポイントになっていて、警戒されてマークが厳しくなる中でも期待感が凄い。
しかしながら、後半に同点逆転に持って行かなかったのは、8ステファン・ムークや99ルカオの投入後に、チームとしての(攻撃の)形をなかなか作れず、32福元 友哉にしても失点した守備の機会ではなく、キックが活かせる前でのプレー機会をなかなか作れなかった事。38永井 龍も収めて、そこからという形を作れなかった。
チームとして、選手レベルで観ても、〇〇選手があまり良くなかったというよりは、チームとして、良い形を作れなかった。それだけ、後半に攻撃でミスした時に、すぐに前に出すという意識の山形の方針は(メンバーと1週間の準備状況的から)急ごしらえの岡山の前にヒットして、結果的に山形の守備が高く立ち塞がった試合となった。
運べない・作れない中で、最後のパワープレーのような時間帯もあったが、前線で勝てる選手、収められる選手が、不在の状況では、打つ手なしという状況であった。そういった苦しい状況の中で、山形のカウンターを抑えて、追加点をセットプレーの1点に抑えたのは、岡山の強さであり、外で観ている以上に苦しかった監督、選手が、1つのチームであることを強く感じた試合でもあった。
揺るぎない結束やチームとしての木山ファジの流儀。自分達のスタイルとして、自分達の苦手とするパワープレーをも用いて、最後まで戦い抜いたチーム。そこに対して、サポーターが後押ししたいと、心動かされる事は必然であり、ファジアーノ岡山というクラブとしての生真面目さが、髪の色が変わっても変わらないし、人が変わっても引き継がれている。
残り試合で、どういった景色が待っているのか。5柳 育崇の今季の下位マイク前のオフシーズンに「あの光景は一生忘れないと思う」感じのコメントをインタビューで語っていたが、そこの舞台に辿り着いた時に、こういった終盤の苦しい経験や終盤の勢いというのは、大きな後押しになる。だからこそ、ここで勢いを止めることなく、磐田〜千葉〜群馬との上位との直接対決の後に待っている中位や残留争いを勝ち抜こうとしているチームとの直接対決で、何を得る事ができて、どういった戦い方ができるのか。
そこに多くの方の、注目は集まっていて、その先の戦い方や結末が決まる。最後に、どう終えられるのか。岡山の課題としてあったが、シーズンをどうクローズするかという点も最後の最後に問われる事となることは間違いない。
その挑戦を一人のサポーターとして、見届けられる幸せを噛みしめつつ、残り試合を応援していきたい。
多くの涙を流し傷つき、多くの汗を流し体力を弄るしく消耗する熾烈な戦いが続く。それでも私たち俺たちは、立ち上がって戦う。それが、ファジアーノ岡山の伝統のスタイルであり、岡山の流儀である。
文章・図=杉野 雅昭
text・figure=Masaaki Sugino
6、アディショナルタイム~再起~
・アンケート
2023 J2 第35節(A)vsモンテディオ山形
【岡山のMIPは?】
・試合後の公式コメント
岡山もこういった感じに代わりに出た選手が活躍して勝利という試合にしたかったが、ゴールが遠かった。ただ、本当に山形としては、勝ち方としては、快心というか、上手くいった勝利であったのではないかと感じました。
山形の渡邉 晋 監督の仰る通り、サポーターあっての勝利、多くの選手や監督が、感謝の言葉を口にする通り、勝利するためには、1人でも多くのサポーターの後押しが必要である。それは、岡山もホームの仙台戦でも強く感じた。次は、また岡山が、こういったコメントを残せるように、岡山の選手や監督には、気持ちを新たにして、ホーム磐田戦を迎えて欲しい。
監督としてできることは限られていた。やれることはやりきった。チームとして、難しい状況の中で、最終的に2点差となって厳しくなったが、1点差勝負の中で、最後まで戦いきれたという点は、木山 隆之 監督の存在は、大きかったように感じる。ただ、木山 隆之 監督自身は、やはりチームに勝てる術を生み出す準備をできなかった悔しさは、相当であったのではないかと感じました。
この試合をどういったように捉えたいたのか、27河井 陽介 選手のコメントから深く読み解くことができるので、彼のコメントは、全文転載させていただきました。
最初の失点は、何故生じてしまったのか、選手の感じた事。いつもと違う状況の中で、どういった気持ちで最後まで戦いきったか。
この敗戦は、敗戦として、メンバーが戻ってくれば戦えるという自信も感じた。
サポーターの1人として、微力ながら可能な限りスタジアムに足を運び、最後まで一緒に戦いたい。
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